goo blog サービス終了のお知らせ 

くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

地図にない場所(11)

2020-04-14 20:27:16 | 「地図にない場所」
 サトルは思い出そうとしましたが、クラスのみんなとサッカーをしていたというだけで、着ていた洋服のことなど、まるで思い出せませんでした。でも、自分が寝間着を着ているということは、はじめっから着ていたのでしょうか。とてもおかしな事でしたが、サトルはそれ以上疑問に思わず、ずんずんと先に進んでいきました。
 サトルとガッチが楽しくおしゃべりをしながら、希望の町に到着したのは、日暮れ間近でした。高台からみた希望の町は、低い谷の間を流れる川を、左右から挟むような形をしていました。町の入り口には、見上げるほど大きな樫の木が二本並んでいて、なにやら文字の書かれた看板が、木の間にロープで掛けられていました。
「あれって、なんて書いてあるの?」と、サトルがガッチに聞きました。
「――そっか、よそから来たんじゃわかるはずもないか」と、ガッチが言いました。「あれはさ、『希望の町』って、そう書いてあんのさ」
「 へぇー。ここが希望の町かぁ」と、サトルが言いました。
「そうさ。なかなかいい町だろ」と、ガッチがサトルの肩から降りながら言いました。「さぁ、そいじゃさっそく、飯にしようぜ――」
 言うなり、小人のガッチは、サトルにかまわず、町の中へ入っていきました。

「――あっ、待ってよ、ガッチ」

 サトルはあわてて、ガッチの後についていきました。
 そろそろ夕飯のせいか、希望の町は買い物をしているおかみさんや、手に手に鋤や鍬を持ったお百姓さんで、賑わっていました。広い通りには、威勢のいい声があちらこちらで上がり、どこからともなく、おいしそうな匂いがプンプンと漂ってきました。サトルのお腹の虫が、その匂いに誘われて、ぐうぐうと大きな声で鳴き始めました。
 ガッチが、通りにある赤レンガの小さな建物の中に入っていきました。そこはレストランで、店の中には、サトル達のほかにも三・四人のお客さんがいて、なにやらおいしそうな料理を、むしゃむしゃと頬ばっていました。
 サトルとガッチは、外の景色がよく見えるテーブルに、並んで腰掛けました。といっても、ガッチは椅子ではなく、テーブルの上にちょこん、と足を伸ばして座りました。
 店の女の人がメニューを持ってくると、ガッチは温かいミルクと野菜のごった煮、サトルはサンドイッチと、目玉焼きにそっくりな料理を頼みました。お金はどうするの、とサトルが小さな声で聞くと、ガッチは「おれにまかせろ」と言って、ねずみ色のベストから、キラキラした貝殻をいくつか取り出して見せました。
「これが、お金なの?」と、サトルが聞きました。
「そうとも」と、ガッチが自慢げに言いました。「これがありゃ、なんにでも換えることができるんだ。海に行けばごろごろしてるけど、こんな内陸じゃ、滅多に手に入らないんだよ」
「ふーん」
 サトルはガッチから貝殻を一粒借りると、手の平に乗せてよく見ました。やはりガッチの言うとおり、緋色でぴかぴか光っているほかは、どこといって特別な貝のようには見えませんでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よもよも

2020-04-14 06:08:18 | Weblog
いやはや。

仕事で芦別行ってきた。

雪が少ない年だったから、

もうすっかり残雪もなくって、

おかげで土埃が舞って

花粉症が止まらない。

このご時世、咳やくしゃみをすると周りの視線が

痛すぎるんだわ。

毎年のことなのに、みんな花粉症のこと忘れたんだべか??

そういえば岩見沢辺りの地域の新聞見ると、

あちこちでマスクつくって販売する動きがあるようで、

もしかしたら新しい業界になるかもね。。

マスクも使い捨てするんじゃなくって、

コートやマフラーみたいに、

おしゃれでいつまでも使える物が出てくると、

いいかもね。。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする