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くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

地図にない場所(3)

2020-04-06 18:53:07 | 「地図にない場所」

「いくぞーっ」

 サトルは近所の公園で、教室の友達とサッカーボールを追い回していました。ただもうがむしゃらになってボールを追いかけ、思いきり相手のゴールに蹴飛ばすのでした。
 公園には、サトル達のほかにも、鉄棒をしている女子や、ブランコに乗っている男子。すべり台のそばには、赤ちゃんを連れた女の人が、陽気な赤ちゃんのご機嫌をとりながら、すべり台で遊ばせていました。

「えーい!」

 サトルは自分にボールが返ってくると、仲間のミツルがゴールの前に走っていくのをちらりと確認して、チャンスとばかり、力いっぱいボールを蹴飛ばしました。
(入れ!)
 しかしボールは、キーパーのタクに見事にとられ、あっというまに敵の攻撃になってしまいました。ミツルが、「おれにパスすればよかったのに……」と、サトルの方を向いて、怒るように言いました。
(ちぇっ――)と、ミツルの言葉に急にサッカーがつまらなくなったサトルは、みんながボールを追いかけていくにもかかわらず、立ち止まって、(ぼくがシュートしたっていいじゃないか。なにが悪いんだ)と、みんなが夢中になっているのを、つまらなさそうに見ていました。
 けれど、みんなが面白そうにしているのを見ているうち、サトルも黙っていられず、ボールの行方を全速力で追いかけていきました。
 ――どうしたのか、いくら走っても、みんなに追いつくことができません。あわてたサトルは、もっと速く走ろうとするのですが、両腕が重くなって、まるで早く走れませんでした。そうこうしている間にも、みんなはまたボールを追いかけて、どんどん遠くへ走り去って行ってしまいました。

「待ってー、待ってよーッ!」

 サトルは叫びました。けれど、誰一人として、振り返ってくれる友達はいませんでした。走ろうとして、もがけばもがくほど、みんなとの距離は、みるみる広がっていくような気がしました。
 必死でみんなを追いかけているサトルは、ふと、自分の横を向きました。
 と、そこには、大人びたひげを生やした子供が、サトルの顔をのぞきこむようにしながら、ずっと一緒に、並んで走っているのでした。不思議なその子供は、キラキラする王冠のようなものを頭に乗せ、金色のボタンをつけた青色の服を着、足には白いタイツをはいて、背にはヒラヒラと風になびく、これもまた金糸をあしらった青いマントを身につけていました。サトルの腰ほどまでしかない背丈は、年下の小学生のようでしたが、その顔には、サトルのお父さんよりも立派な、濃い口ひげが生えているのでした。
 サトルはかまわず、みんなを追いかけ続けました。腕がどうしても重いので、両腕をだらり、とぶら下げるようにすると、なんだか体が軽くなるような感じになりました。
 サッカーボールを追いかけていったみんなは、なぜかゴールの前に来ても止まらず、公園の外に飛び出して行きました。公園から外に出てしまうと、サトルの走っている場所からは、もう誰も見えなくなってしまいました。
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よもよも

2020-04-06 06:08:56 | Weblog
いやはや。

日本国内だんだん感染悪化してるけど、

早い内に手立てしたからか、

北海道だんだん良くなって? きて、

公共の体育館も完全復活じゃないけど

それでも一般開放で使用できるようになって、

1ヶ月以上ぶりにサークルの練習顔出したんだけど

換気しなきゃダメなせいで

札幌夕方から雪が降るかもって中で、

さすがに窓は全開にしてなかったけどさ、

非常出口をわずかに開けてあったんだけど、

日が暮れてくるにつれてやっぱり寒気がひどく入ってきて

なおかつ花粉症も持ってるから鼻グスグスで、

汗かきに行ったんだか息が詰まる思いしに行ったんだか

とにかくつらかった・・・。

この時期外に出るのも中にいるのも、

どっちもつらいわ。。
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