プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

南相馬市の内部被曝検査

2012-03-02 11:15:17 | 日記
 南相馬市の市立総合病院では、市民7万人を対象にした(ホールボディー・カウンタ-による)内部被曝検査を昨年7月から始めています。本来は国がすべき調査ですが、市独自に実施し、これまで1万人の市民の検査を行い、約5千人の方々のデータ分析を行なっています。(以下、引用は『朝日新聞』)

 「高校生以上で20ベクレル以上ある人は3.6%(約180人)、そのうち50ベクレル以上ある人は16人、全体の0.3%」、「中学生以下の約600人で見ると、10ベクレル以上は11.92%(約72人)、20ベクレル以上は0.69(約4人)、30ベクレル以上は0.17(約1人)」となっており、「多くの方が減少傾向」にあるといいます。

 この値が低いのか高いのか、安全なのか危険なのかの判断は、私にはしかねますが、少なくとも多くの方々が被曝をし、長期的に見ると健康に支障をきたす可能性があるということです。数値的には、チェルノブイリで報告されたものより相当低いとのことですが、それは(検査を担当している坪倉医師によると)、「日本は流通が発達していますし、多くの親が内部被曝に関する情報を仕入れてリスクを下げた」ことを挙げています。より安全な、或いは被曝していない食品を選択し、購入することができるからという理由からだと思います。

 また、ウクライナでは、「(内部被曝の数値が)1986年以降減少しながら、多くの地域で94年ごろから上昇」、「場所によっては、ピークは98年で、その値は86年よりも高」く、「食品の規制を緩めたため」だそうで、内部被曝を防ぐ為に、食品の規制は欠かせない、またそれも長期(少なくても数十年)にわたって行なわなければならないものであるということが分かるのです・・・

P.S. 「チェルノブイリの影響が大きかったベラルーシ共和国の内部被曝に関する調査に、94%は食品、残りの6%は空気と水」だったという報告があるそうです。やはり、厳しい食品の規制が必要だということです。日本政府も、(4月から)新基準で汚染基準を下げる予定ではありますが、そもそも汚染食品を流通させてはいけないのです。そうすることで、内部被曝を避けることができるからです。政府が、国民の健康を、生命を守る意思があるなら、そうするべきなのです・・・

P.S.2 農林水産省が、福島県等での米の作付け方針を発表しました。500ベクレル超えの地域は昨年同様禁止ですが、100ベクレル以上、500ベクレル以下の地域では、田の除染や全袋検査により汚染米流通をさせないことを条件に、作付けを認めました。農家の方々の作付けを求める声を配慮したそうですが、米農家である私自身もとっても非常に苦しく重い決定です。

まず一つ言いたいことは、農家の方々に、作付け方針の責任を負わせてはいけない、ということです。本来なら、昨年の作付け自体が問題だったのです。作付けをしてはならない地域に作付けをしてしまった。本当は、まず徹底した汚染土の除去がなされなければ、最低限作付けはしてはいけなかったのです。汚染した土壌が30センチの深さまで混ぜられた今、この汚染は何十年も続きます。少なくとも、100ベクレル以上の汚染米の可能性のある田での作付けは、禁止すべきだと思います。勿論、その100ベルレルが決して安全ではないことは、言うまでもありません。(最低でもその10分の1には下げるべきでしょう)汚染した食べ物を、作らせても、食べさせてもいけないのです。それが政府の職責なのですが・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年3月2日)

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