プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

TPP開国の問題点

2013-06-14 09:37:48 | 日記
 韓国政府は、「最大の貿易相手国である中国との自由貿易協定(FTA)の交渉に力を入れ、米国が主導するTPPの交渉には当面参加しない方針」だそうです。「当面」が韓国には精一杯なのでしょう。米国との2国間FTAで徹底的に痛めつけられた韓国、米国が支配(rule)するTPPから少しでも逃げたいとの思いで一杯なのでしょう。それでも、TPP不参加などとは言えない、当面交渉からは離れて、最大の貿易相手国と交渉をしたいのでしょうが、中国は米国かそれ以上に自国の利益を守るでしょう。その壁の高さ、厚さを(韓国は)思い知ることになりそうです。哀しいかな、日本は米国に、交渉不参加などと言うことすらできません。無理やり引きずり込まれたTPP(交渉)ですが、交渉さえ出来ずに不利な「開国」をさらに押し付けられそうです。(以下、特に懸念される点をまとめていきます。引用・参照は『週刊新潮』)

1.遺伝子組み換え(GM)食品
 「アクアバウンティー」社が開発した、人間の食用としては初めてのGMサーモンが認可されれば、日本に輸入されることになります。同GMサーモンは、3年掛かるところを1年半で出荷でき、重量も野生の最大25倍の巨大魚になるという「モンスター・サーモン」です。これを聞いただけでもぞっとします。(根拠はありません、直感です)身体に良いとは全く思えません。(米国の要求している)表示義務が撤廃されれば、「モンスター・サーモン」の切り身なのかどうかすら見分けることはできなくなります。

2.ジェネリック医薬品の危機
 (庶民の味方)安いジェネリック医薬品は、日本市場で儲けたい米国にとっては邪魔な存在です。(3月に)流出した「機密文書」には、「先発メーカーが治験データの独占権を持ち、後発企業が売る場合は治験をもう一度行なわなければならない」としています。つまり、ジェネリック薬を作るには、治験を自ら行なうか、知財大国(年間9.6兆円の輸出額)である米国からデータを買わなければいけなくなります。当然、コストと時間が掛かり、ジェネリック薬品が高くなるわけで(私たち庶民には大きな打撃です)、米国が輸出する医薬品との価格格差が縮まることになります。

3.残留農薬
 日本では禁じられている「ポストハーベスト」(収穫後の農薬散布)、米国ではOPPやTBZといった防カビ剤がオレンジに掛けられていますが、これまで日本はそれらの農薬を「食品添加物」とし輸入してきました。また、大豆に使っている除草剤の残留基準を3分の1に緩和しています。(手続きすら面倒とかで)今度は、「ポストハーベスト」そのものを認めるように要求してます。さらに日本では約800種しか認めていない食品添加物ですが、米国では約3,000種、これも「開国」の対象となりそうです。

4.公共事業
 TPPに加盟すると、公共事業は加盟国全てに入札を公示しなければなりません。国レベルの公共事業は「世界貿易機関の政府調達協定を適用」していますが、「地方自治体の公共事業には、入札参加資格を付けるところが少なく」なく、「他国から非関税障壁」と見なされる危険性があり、莫大な賠償金を取られることにもなりかねません。只でさえ疲弊している地方の建設業にとっては、さらなる打撃となり得ます。

5.「ゆうちょ」、「かんぽ」
 この問題が一番大きな問題だと思いますが、これまでも米国が席巻してきた日本のガン保険市場へのかんぽ(生命)の参入については、米国は反対です。日本郵政という政府に保護された巨大資本が、民間機関を圧迫する(障壁となる)との言い草です。さらに、日本の国債残高の3割を占めるが「ゆうちょ」です。(ここのところの債権の下落で)既に含み損を抱えた日本の金融機関には、国債を買う余力はありません。米国は、「がん保険に難癖をつけて・・・国債の購入阻止を目論んでいる」といいます。そうなれば、国債の買い手がいなくなり、暴落の危険すらあります。これまでにも、日本株式や国債を静かに買い増している中国に、下落した国債を大量に買われてしまうと、日本は最早中国に頭を上げることはできなくなります。米国によって、日本が中国に売られてしまうのです。それこそ、これだけは阻止しなければなりません。守りきれるか、それは(私には)分かりませんが・・・

6.水資源
 世界に誇れる日本の水資源ですが、日本では「土地を買った時点で、地下にも権利が及ぶ為、国や自治体が水の輸出を禁じること自体が難しい」状況です。「最近になってようやく水源地を守る為、全国の自治体で規制を強める動きが始まっています」が、「TPPが発効すると、これがISD条項の対象になる可能性」があります。(ご存知のように)これまでのISD条項に関する裁判では、全て米国が勝訴しています。100%勝てないと見るべきだと思います。

P.S. 米国CIAの画策で、日本の検察、メディアこぞって小沢叩きをやって、米国の思惑通り、(私は好きではありませんが)小沢さんはほぼ息の根を止められました。日本のかんぽやゆうちょを米国から守り、米国の為の消費税増税に反対し、あまっえ中国との絆を深めて、米国に対抗しようとしたからです。米国の逆鱗に触れた日本の政治家など、日本において生きながらえることなどできません。その小沢さんが、「今度の日銀の国債大量買入れは、実質的には直接買いと同じ。これではツケは庶民にいく」、「国債暴落というよりも・・・スタグフレーション、不景気のインフレになる可能性が非常に高い」(『週刊ダイヤモンド』)と警告しています。(私も同じ認識です)現実に、そうなりつつあると思うのです・・・

P.S.2 「骨太」どころかやせ細った政府(経済財政諮問会議)の方針が閣議決定されましたが、まったくの架空の空虚な言葉がばかりが並んでいます。(ご紹介する価値もありません)郵政民営化など、小泉政権下で日本を売った竹中平蔵氏の「骨太」の方針は、日本の大切な垣根を取っ払い、外資の好きなように日本を貪らせる方針でした。今度も「規制緩和」などとのたまわって、日本を守る、日本人を守る壁をどんどん取っ払おうとしています。儲かるのは、米国を始めとする外国資本だけです。勿論、労働規制も取り払い、日本人を奴隷のように使えるようにするつもりです。悦ぶのは大企業だけです。今は規制を強化し、日本と日本人を守る壁を造る時なのですが、流れはその逆です。残得ながらmとても、抗しようもないほどの潮流であることは間違いがないようです・・・

P.S.3 昨日の座り込み、(多分)15名ほどの方が来られました。私は、「伊方原発差止訴訟」の署名をお願いしていましたら、腰を曲げた手押し車のお婆さんが来られました。署名をお願いすると、快諾して下さいました。ところが、右手が震えてなかなか書けません。1分以上は掛かりましたか、でも最後まで書いて下さったのです。実際、字は判読し難く、有効署名となるには困難だと思いましたが、麻痺した手で(リハビリをされているそうです)、こうしてご協力戴いたことに、とても感謝の気持ちを覚えました。原発を止めることは叶わないと思いますが(御免なさい)、それでもこの方の思いを戴けたことを、有り難く思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年6月14日)

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