プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

東電 放射能汚染雨水対策放棄?

2013-10-23 10:18:29 | 日記
 福島第1原発の小野所長は、同原発を視察した福島県の担当職員に対して、堰に溜った汚染された雨水を、規制委員会が了承していない手続きである、汚染雨水の放射性物質の濃度をその場で測って排出する方法について、「現実的にはこの方法しかない」として、「今後も同様の処理をする可能性がある」と述べたそうです。(引用は『朝日新聞』)

 県の担当者は、「この方法の安全が担保されていない」として、堰の嵩上げを求めたとのことです。しかし現実は、マニュアル外の手続きどころか、只々、汚染雨水を溢れるに任せている、何もできずに放置しているのに等しい状況です。現在も、堰の汚染水は溢れる寸前まで溜っているとのことで、この状況で台風27号、28号、さらには秋雨前線まで来ている中、降った雨は堰の中で汚染され、そのまま溢れて海に流れ出る以外にないということのようです・・・

P.S. 雨水対策すらまともに対処できない東電ですが、再稼動を申請した柏崎・刈葉原発では、7号機にフィルター付きベント設備の本体工事に入ったそうです。(年度内に6号機にも設置するとのこと)しかも、この設置費用は今年度ではなく、来年度以降に繰り入れるとのことで、広瀬社長は「コスト削減を粛々と進めることで黒字化できる」としています。しかしこれは、コストカットではなく、「粉飾決算」という犯罪ではないかと思うのです。資金を借りている銀行にも、今年度は黒字になると言って資金の借り換えするそうですが、(屋根を設置すれば堰に雨水は溜らないのに)雨水対策は放棄して、フィルター付きベントを設置するのは、優先順位が違うのではないかと思います。やはり、(東電を)破綻処理しない限り、本気で事故処理は行なわれない、そう思うのです・・・

P.S.2 再稼動の審査申請を認めた泉田新潟県知事は、「再稼動の議論をするよりも、福島第1原発の事故の検証・総括をする方が先。それをしないで再稼動すると、また同じ事故が起きる」と批判しました。しかし現在も事故は未だ収束しておらず、新たな事故が起きている状態で、検証・総括などできる段階ではありません。再稼動の審査申請自体、論外だと思うのです・・・

P.S.3 法学・政治学・社会学などの研究者191人が、文科省の原子力損害賠償紛争審査会に意見書を提出しました。同意見書では、「避難生活が長期化する中、(月10万の慰謝料など)『中間指針』は実態に即していない」として指針の改訂を求めています。また、賠償の「調査方法も内容も十分とは言い難い」として、(文科省は聞き取りはしているとしていますが、極僅かの方々でしょう)「仮設住宅の避難者から、審査会の委員が直接聞き取りするなどして、被害者の生活環境や被害実態を正確に把握するよう求めて」います。(国が自らどのような被害でも、その実態を調査したことは今までにありません)現実は「不十分」どころではなく、(私なら)見捨てられているとすら感じるでしょう。それだから、勝算は薄くとも苦渋の思いで、裁判に訴えるしかないところに、避難住民の方々は追い込まれているのだと思うのです。裁判などしなくても、十分に賠償がなされる、そういう指針の改訂が望まれますが・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年10月23日)

コメントを投稿