プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

ボルネオの森林破壊と日本

2014-01-23 11:18:00 | 日記
 マレーシアのボルネオ島サラワク州では、熱帯雨林の伐採による環境破壊と、先住民族の生活が深刻な問題になっています。ご紹介します。(以下、参照・引用は『朝日新聞』)

 3年前から『森の慟哭』を製作・販売・貸し出しを行なっている「FoE Japan」によると、同州の熱帯雨林では、洗剤やお菓子の原材料となるパーム油を取る為に、アブラヤシのプランテーションが行なわれ、その為に原生林が伐採されています。同州には先住民族のプナン族が暮らしており、それまで森に住み、そこに生息する野生動物や野生植物を採取したり耕作をして暮らしていましたが、その森が伐採されているのです。また、プランテーションで使われる農薬が水源を汚染するという環境汚染も引き起こしています。

 そして伐採された木材の丸太の9%、合板の実に50%弱のものが日本に輸入されています。世界一の木材輸入国である日本は、正しくこの森林破壊と環境汚染、先住民の生活破壊の「元凶」ということになります。日本は、単にこれらの「破壊」的、「犯罪」的行為に手を貸しているというだけでなく、実は「先導」している立場(「ポジション」)にいるわけです。(やはりその利を享受している私たちの、たとえば)大手量販店で安い「合板」を買う行為が、(たとえこの世界の構造の中では「合法」な経済活動だとしても)実にこうした「破壊」や「犯罪」に知らないうちに手を染めているということです。

 また、(本部英国の)「グローバル・ウィットネス」によると、現地の主席大臣が、親族に森林を与えてそれを売却し、一族で利益を得てきたとのことです。輸入商社と現地の有力者との癒着も当然あるのではないでしょうか?木材だけでなく他の天然資源・鉱物資源の開発・輸出においては、ODAなどによって(輸送路となる)道路や港湾の(日本の大手ゼネコンの受注による)開発が行なわれ、(その一部か殆どが)国のトップや現地の高官への賄賂となってきました。単に主導しているというよりも、他国を「確信」的に植民地化して、天然資源を「搾取」している「構造」が見えてきます。戦前・戦後とこの「構造」は変わることなく続いているということのようです・・・

P.S. 東京都知事選の立候補者が出揃いました。細川さんの立候補によって、「脱原発」に大きな焦点が当たることは良いことだと思います。また、電力の大消費地として、(危険を抱え込んでいる立地地域への)その責務というものを考える良い機会だと思うのです。「構造」的には、(電気を吸い上げる)東京と(供給地である)福島や新潟との関係は、サラワク州とマレーシアの、マレーシアと日本の「関係」と同じだと思います。そうした(搾取し、危険を押し付ける)「ポジション」であるということを「自覚」する機会にすべきだと思うのです・・・

P.S.2 私がもし東京都民なら、(除名した人間を支持するような自民党を認めるのではなりません)枡添さんに投票するでしょう。(厚労大臣の経験もあり)実務に長け、一貫した政治姿勢に(政治化には珍しい)信頼できる人格の方だと感じます。バランスのある都政をやれる方だと思います。一方細川さんは、政治的な動や、担がれるのは「上手」かもしれませんが、(首相当時を振り返っても)その統治能力にも、最後まで泥臭く政治を行なっていく能力にも疑問があります。猪瀬前知事が辞職したのと同じスキャンダルで(総理を)辞めた人間が、猪瀬さんの後釜につくなど全く釈然としないのです・・・

P.S.3 それより何より違和感があるのは小泉さんの存在です。(はっきり言って申し訳ないのですが)とても気持ちが悪いのです。枡添さんのように「段々減らしていかなければいけない」というのが(実際に為政者として言える)「本当」のところではないでしょうか。小泉さんのように、原発を推進してきた「A級戦犯」に、(上記の森林破壊のように)現在の世界の構造が全く変わらない中で、彼が「原発即時ゼロ」などと叫ぶ、「資格」も「説得力」も皆無だと思います。できないことを、できるかのように言う(国民を惑わす)「手法」は止めて戴きたいのです。(失礼ながら、憤りを持って申し上げますが)現実を「直視」して戴きたいと思うのです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年1月23日)