プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

隠されたSPEEDIもう一つの試算

2012-04-07 11:52:04 | 日記
千葉県のSPEEDIの試算が隠蔽されていたそうです。武田先生(のブログ)によると、
「千葉県の状態から計算してスピーディーは、『福島原発から1時間あたり10兆ベクレルの放射性物質が放出されている』と推定しました。1時間だけ漏れることもないので、一応10時間漏れて100兆ベクレルとします。この放射性物質が福島原発から南に向かって流れ、茨城県(千葉県だと思います)に落下したとします」

「茨城県(千葉県の間違いでしょう)は全部で6000平方キロメートルですから、その6分の1に放射性物質が降下したとすると、1000平方キロメートルになります。100兆ベクレル(10の14乗ベクレル)を1000平方キロメートル(10の9乗平方メートル)で割ると、10の5乗ベクレル、つまり1平方メートルあたり10万ベクレルになります」

「土壌汚染の限界は1平方メートルあたり4万ベクレルで、直ちに汚した人が片付けなければならないと法律で定められています(いつもの電離放射線障害防止規則第28条)」、「福島原発から漏れた量は政府発表で80京ベクレル、およそ100京は漏れているでしょう。そうすると、今度発表された100兆ベクレルというのは、膨大な漏れ量ですが、それでも『全体の1万分の1』」、

「残りの99京9900兆ベクレルはどこに行ったの??これがはっきりしないと瓦礫ばかりではなく、何も搬出はできないのです。99京9900兆ベクレルの行方が問題で、これがこれからの子供たちを守るのにもっとも重要な情報です。それがわからないのに、『瓦礫を搬出しても大丈夫』という『大丈夫』とはなにを言っているのでしょうか?」と。

 広域処理を目指している宮城と岩手の400万トンのガレキの搬出に関しては、じわじわと手を挙げる自治体が増えていますが、住民の反対の声を受けて、(「強制アンケート」の締切を受け)明確に断った自治体も出ました。反対する国民人に対し、「非国民」のレッテルを貼る人もいるそうですが、故意に放射性廃棄物の現行法を捻じ曲げ、汚染を(2次)拡散しようとする政府こそ、国民の健康・生命を軽んずる、政府にあらざる行為です。寧ろそれが、政府の本質かもしれませんが・・・

 しかし腑に落ちないのは、何千トンというガレキの中で、たった400万トンを広域処理しようという政府の方針です。これまで、世界に何処にもないほどの(世界の9割を超える)焼却炉や溶融炉を造り続けてきた政府と自治体が、何故、宮城と岩手に、巨大な焼却炉を建てないのでしょうか?喫緊の課題として、(今まで行なってきたように、それこそ法を捻じ曲げ、手続きを無視してでも)造ることは可能だったはずです。

 ガレキの放射能汚染度は、以前、武田先生の試算で、政府や自治体の発表する数値とはまるっきり違っていました。先生が言われるように、99京9900兆ベクレルの行方が分からない現在、不用意にガレキを動かしてはいけません。燃やしてもいけません。まずはきちんと調査をし、処理に必要な処分場を確保すべく、情報を全て出した上で、国民にあるべき施策を問い掛けて頂きたいと思うのです・・・

P.S. 大飯原発再稼働に向けて猛進する野田政権ですが、「地元の同意は法律上義務付けられたものではない」との官房長官の言葉には呆れ果てさせられましたが、「大阪を広域停電させるしかない」との(誰かは分かりませんが)閣僚の発言には絶句してしまいました。そう言えば震災直後の「輪番停電」も、原発の必要性を国民に見せ付けるための「見せしめ的停電」だったとか。ただ、停電を呼びかけた中で、広告料で息の掛かった(しかし電力消費量は多い)テレビ局には、(節電強力の)「お願い」もなかったそうです。なるほど、震災直後の民放テレビ局の諸手を挙げての「大本営放送」も理解できます。

今回も、そんな「脅し」を大阪に掛けようとの発言、「脅し」なら橋下市長の上を行く政府高官、閣僚は今のところいません。ただし、橋下市長が、本当に本気で電力会社と喧嘩しようと思っているとは、到底思えません。見せ掛けで振りかざしたポーズの拳を、いずれ降ろすことになると(の主旨を)、ポンスケ発言の三宅さんとの会談で、ナベツネ氏が答えていましたが、その点、私も同感です・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年4月7日)