GRA 公式ブログ・サイト

NPO法人GRAの活動や考えを伝えます

『 整備・セッティング セミナー 』 開催リポート ( 2019年 11月 8日 )

2019-11-12 00:19:11 | イベント活動・報告

   
    はい、今日のセミナーも、無事に終了して、先ほど、帰宅しました。
    始める前は、途中、セミナーで交わされている内容を、ホワイトボードの画像をアップする
    などして、報告するつもりではいたのですが ・・・・

    このセミナーって、意外に 心が熱くなるもので、会場の貸出時間のリミット、21時30分
    ギリギリまで話が尽きません。

    申し訳ありません、次回、再度トライします。



『 セミナーって? 』

既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、セミナーといっても、事前に用意した原稿や材料を元にする講義とは全く違う方式で進めているのが、一番の大きな特徴だと思っています。

では、どんな題材や話題でセミナーが行なわれるかと言えば、事前には決めず、来場した人の質問や疑問に応える方式で始まります。
質問があったとしても、よくある学校の先生の様に、「それはこうで、こうなっているから、こうです」という話は基本的にしません。
質問した人が何故そんな質問をしているのか、どこまでは理解していてどこから分からないのかを確認して、その人の理解の速度に合わせて一緒になって考える方式です。
    
一緒になって考えるというのは 難しい方法で、相手の目線や理解の目線と一緒になって課題を考え直し、半歩先 ステップ を指さして、ここはどうだろう? と問い掛けながら、その周辺の話題も一緒に盛り付けて、理解度を深めて、また同じ様な道を辿って理解できる様に努めているからです。



『 セミナーの楽しさの理由 』

上から目線でモノゴトを伝える(言うのは)のは簡単で、相手の目線の中で進めるのは、自分自身の理解や説明能力が十分以上に無いと無理で、その為 時々、何年も行なって、十分に理解している事柄でも、一瞬、登るのが難しい険しい山の様に見える事もあります。

ただ、そういう過程を辿るからこそ、モノゴトの理解が深まり、それを活かして Webサイトページ作りが出来て、セミナーに参加できない方々と一緒になって オートバイを考える 基本的なスタイルを鍛える事に繋がっていると、いつもながら 強く感じています。

今回の 質問から発展していった話題の例を挙げると、【 キャスターアクションとは 】 【 キャスター角 25~30度の違いの中で、大きな特性の違いが出る理由 】 【 キャスター角の違いから何故 操縦性の違いが生まれるか 】 【 フロントの車高 1mm の違いで、何故 大きな違いうが生まれるかを、とキャスターアクション、トレールとの関係から考えてみる 】【 パラ陸上用の車イスの キャスター角とステアリングダンパー 】【 最適なダンパー設定とドアダンパーの密接な関連性 】など等でした。

来場した人は 決して エンジニアでも 物理学の専門家ではありません。 普通のオートバイ好きなライダーで、もっと好きでいたいと考えている人達です。
そんな人達と、一緒になって、オートバイに関する話題を、アチコチと寄り道しながら、話をしていると、時間が一気に過ぎてしまうのです。

それが、このセミナーの楽しさです。
以上、簡単ですが 報告とします。


                                 セミナー担当講師    小林 裕之





『 セミナー 』発展計画 (その1)

2019-11-11 21:53:56 | GRAの募集企画

NPO法人GRA では、その活動目標の達成の為、『 整備・セッティング  セミナー 』というイベントを開催しています。

『 整備・セッティング  セミナー 』では、来場した人の疑問や提案に応じて、オートバイの 整備やセッティングに関する 様々な事柄や話題に至るまで、意見交換などを通じて一緒に理解を深める勉強会です。



【 セミナー で気付かされた事 】

この『 セミナー 』の開催を通じて気付かされた事が、二つ、ありました。
それは、一つはその人の視線の中で、その人の知識や経験に立って、一緒に考える事の大切さで、 二つ目はセミナーを通じて伝えようとする事柄には大きな意味と力があるという事です。

色々な試行錯誤や失敗などを通じて知って体験してきた事を、講演会形式で言葉や図を使って伝える事は一般的に行なわれていますが、そのレベルに留まっている限り、伝えようとする側には 「伝える努力をした」という達成感が、聴く側には 「聞いた、学んだ」という満足感が残るだけの様に考える様になったのです。

その人の立場に立って、一緒に考える事こそが、その人だけでなく、一緒になって考える側にとっても大きな経験となり、新たな知識になる事を 『 セミナー 』での勉強会で学びました。

そして、そうした学びの場で得た体験と知識は、例え Webサイトを通じての発信であっても、そういう場を経ていない知識よりも、観る人に届く力に大きな違いがあるという事も学んだのです。



【 セミナーのこれから 】

2019年 7月から始めた『 整備・セッティング  セミナー 』は、半年足らずの間に 色々と大切な成果を挙げているので、来年・2020年以降も続けていきたいと考えています。
 
ただ、もう少し、この 『 セミナー 』の良さや成果を、より多くの人と共有していきたいと考えています。
目標となる形式の一つは、日本や世界中のライダーがインターネットを通じて参加して、そこで 一緒になってオートバイについて学び合ったり、情報交換を行なう事かも知れませんが、形式に拘り過ぎて、本来の内容や深みに欠ける 『 セミナー 』に貶める事は避けねばならないと考えています。

『 セミナー 』が持つ本質的な価値を損なわず、より多くの人のオートバイライフ環境を良くする “ 糧 ” となる方向へと、少しずつ、アイデアやヒントを得ながら、進めていきたいと考えています。



【 検討中の企画 】

その様な経緯で、『 セミナー 』の価値を広めていくために、以下の様な 幾つかのアイデア( 企画 )を検討しています。

是非、興味と関心を持っている方は、意見や提案をお寄せ下さい。

< 企画 1 >

〇  全国のライダーから、セミナー で 取り上げて、その 結果を 発表する題材、
   または、その人の 悩みや疑問 を募集して、その中から  1 点程度 採用して、
      一緒に 意見交換して、 それを 公開する。

      全国のライダーにとって、色々な 悩みや疑問、不安は 多く持っている場合は
      少なくないにも関わらず、それを 親身になって対応してくれる機関は少ない
      ので、興味は持ってもらいやすい。

      また、それと同様に、自身では 発信できなくても、同じような悩みや疑問に
      応える姿を見てもらう事は、私達にも双方にメリットがある

 

< 企画 2 >

〇  セミナーでの様子は、画像や映像をネット配信し、詳しい内容は 開催リポート
      や 公式Webサイト「 オートバイの基本講座 」の中で コラム の一つとして
      発表する。、
    または、セミナーで取り上げなかった 提案や疑問 に対して、寄せられた
    内容や件数に応じて、公式Webサイトの中で取り上げて、説明・開催をする

 

< 企画 3 >

〇  セミナーの名称を、『 整備・セッティング  セミナー 』から もっと内容が
      親しみやすく理解しやすい名称に変更する



以上、これからも 『 整備・セッティング  セミナー 』の内容と成果にご注目を願います。

最後に、前回(11/8)開催した 『 整備・セッティング  セミナー 』の、「 リポート 」と 「 参加者感想文 」を紹介します。
 

■ 『 整備・セッティング  セミナー 』開催リポート

http://gra-npo.org/publicity/report/2019/20191108_rep.html

■ 『 整備・セッティング  セミナー 』参加者感想文

http://gra-npo.org/publicity/impress/2019/20191108_imp.html

 

 
 


GRA『 クリニック 』 開催リポート動画です

2019-11-07 01:03:01 | イベント活動・報告

2019年 11月 3日開催した 『 ライディング・セッティング  クリニック 』の開催リポート動画を案内します。
          


クリニックでは、来場された人のリクエスト(要望)に応えて、その車両の状態、その方の知識や技術に合わせて、最適と判断されるセッションと内容でサポートを提供しています。
きっと、来場して見学しているだけでも、何か得られるものはあります。
  


『 ライディング・セッティング  クリニンク 』開催の詳細は下記URLにて
http://gra-npo.org/schedule/clinic/clinic_top.htm

※ 参加者「感想文」、詳しいリポートは、下記公式Webサイトで
http://gra-npo.org/document/record/2019/20191103.html


  
  
  


ニンジャ 1000 『 クリニック 』 参加感想文 ( 11月3日 )

2019-11-05 22:39:24 | イベント参加感想文&お便り

  
バイクサスセッティングなど乗り方に悩みが生じ、ネット検索でGRAのホームページをから「ライディング・セッティングクリニック」イベントに参加させて頂きました。
  
最初は8の字、Uターン、円周回などバイクに慣れる所から始めました。正直、実際にこのような基本動作を連続でするのは初めてで広い会場で体験できたのは非常に有意義でした。
 
その後、サスセッティングの悩みを伝えた所、直線フルブレーキでバイクの挙動、走りを見てもらい、その後、小林さん(先生と言ったら駄目だそうです)に乗って頂きセッティングを開始しました。調整は適切なアドバイスの下、全て自己責任で行いました。これにより基本的な調整が整い、ここから自分の合ったセッティングを進める事が出来ると感じました。
  
途中、自分のミスによる転倒アクシデントもありましたが、生暖かい励ましの言葉で乗り切れました(笑) 更なる転倒を心配し自分のバイクを使用するよう勧めて頂いたのは感謝の言葉しかありません。小林さんは見た目の「妖怪」印象とは違い、気さくな接し方で冗談交えながらわかりやすい説明をして頂き、同じ日に受けたHさん、Mさんも助けられながら良い日が送れたと思います。
  
バイクと私の傷が癒えたら(笑)、次回も参加したいと考えています。この度は色々ありがとうございました。これからもこの会を続くよう願っています。

 
ニンジャ1000 K ( 仮称 )

 

f:id:youkaidaimaou:20191105223337j:plain



【 以下、担当講師より 】

こんにちは  K さん
 
先日の、『 ライディング・セッティング  クリニック 』への 来場・受診 ありがとうございました。
  
K さんにとっては 初めての会場で、初めての 診察・講習内容でしたから、色々と面食らう事も多く、また 気疲れや体力も駆使された面も多くあったと思います。
が、それにも増して驚かされた事は、他の 来場者の方々に負けない バイタリティー と 積極性、そして 決断の早さです。
   
お蔭様で、クリニックを通して伝えて行きたいと考えている事を、遠慮無く、躊躇せず、真正面から伝える姿勢を保てましたので、この場を借りて、お礼を申し上げます。
ありがとうございました。

   
また、それと同様に、実直で明朗な要請や提案、そして暖かいお心遣いによって、愛車・Ninja 1000 の 試乗チェック の一部を任せて下さるなど、多くの勉強をさせて戴く事にも感謝を申し上げます。
   
今回の クリニックで頂戴した知識や体験は、Webサイト等を通じての発信など、今後の GRA活動の糧の一つとさせて戴きます。
どうぞ、これからも オートバイとの良い関係を構築して、良きオートバイライフをお過ごし下さい。
  

< 追伸 >
来診・受付の際、「 前後サスペンション セッティング 」を要請して下さったにも関わらず、全てのご希望に応えられていない事を改めてお詫びします。
というのも、一定レベルの サスペンション セッティング を行なうのは容易ですが、受診 された方が理解と実施できるレベルに合わせて進めていくのが最善の方法だと考えているからです。
   
今回は、先ず、何もしない状態から 一歩、「 どこに、どんな調整箇所があって、どう触るのか、どう変化するのか 」を 理解して覚える 第一日目 になっています。
それは、間違いなく、最適なエリア で 適確な調整や理解 を 行なえた一日だったと言えますし、Ninja 1000 のライダー に限らず、殆どの ライダーにとって 得られていない体験だった事を保障します。


 
< 追伸 2 >
現状では、前後サスペンションは、肝心なリア の プリロード 調整を、Kさんの体重に合わせて 40クリック締めにした調整以外、調整可能な範囲で最弱にしてありますが、メーカーの想定範囲の調整範囲ですから、最弱であっても 直接に安全性などを脅かす恐れ、構造的な負荷を増やす心配、そして 使用し続ける事での早期摩耗などの恐れは無い事を伝えます。
   
ただ、最後の試乗チェックの後にお伝えした通り、来場された当初よりは ずっと 言う事を聞いてくれ、頑固さが無くなった設定ですが、フロントの 伸び側ダンパー ( フォークトップ、マイナスドライバーで調整する箇所 )は、現状よりは 1回転 か 1回転半、右へ回してあげた方が、より良い会話ができると思います。
   
それ以外の場所についても、公道でのサスペンションチェックは 危険でお勧めできませんが、可能な範囲で、一カ所ずつ、少しずつ 会話を繰り返してあげる事をお勧めします。
何と言っても、来場された当初のセッティングは、全て記録されていらっしゃいますし、必要であれば、元通り( 新車時 )のセッティングに戻すお手伝いも可能です。

 
 
< 追伸 3 >
他に頂戴した 「 乗車姿勢の正しい位置 」と 「 アクセルグリップの正しい持ち方 」については応えられませんでしたが、次回、来場された際、よろしくお願いします。
その代わりと言っては変ですが、セッティングの基本をお伝えする際に申し上げた 「 硬い とか 柔らかい は誤解を招き、正しい判断や調整を妨げる 」という事柄については、近々、公式Webサイト の “ オートバイの基本講座 ” の コラムで取り上げるべく、資料や画像の手配を進めておりますので、是非、ご期待下さい。

  
  
                                     クリニック 担当講師(先生ではなく)     小林 裕之

f:id:youkaidaimaou:20191105223630j:plain


【 当日の 全ての記録は 】

http://gra-npo.org/document/record/2019/20191103.html





Ninja 250R 『 クリニック 』 参加感想文

2019-11-05 22:27:01 | イベント参加感想文&お便り

   
小林様へ

 M(仮称)( ニンジャ250R )です。

昨日も参加させて頂きありがとうございました。


【今回の課題】

 ・8の字。

   右回りと左回りで上半身の動きが異なる感覚があったので
   どこが違うのか試行錯誤していました。

【その結果 】

 1.小林さんから指摘のあった、そもそもバイクの動きが左右で異なる状態で
   正しい姿勢を探求するのには無理がある。

 2.安定した正円の体勢ができていないと余計に分からなくなる。

ということになりました。


【練習メニュー】

 安定した正円軌道走行の練習をする。
 

【練習結果】
 
 1.目が回って、自分の姿勢まで気が回らなかった。

 2.視点移動が安定しないと、安定した姿勢を保てない事を体感した。

以上、今回の課題と結果でした。
 

【感 想】
 前回参加させて頂き、もっと練習したいと思い南港や北港などで適当な空き地が
    無いかさがしましたが発見できず
 今回の参加となりました。

 のため、また振り出しに戻った感覚でしたが、何となく感覚は戻ってきた感じ
   でした。

 あと、今回はセッティングの時間が多くあり勉強になりました。

 ただ、自分のバイクの変化に気付けないのは、まだまだバイクに慣れる必要性を
    感じました。

 とりあえず、エアゲージはamazonで購入しましたので、今後も必要工具は
    揃えていきたいと思います。

 次回も宜しくお願いします。

 

f:id:youkaidaimaou:20191105221801j:plain


 
【 以下、担当講師より 】

こんにちは   M さん


GRAの 小林 です。
昨日(11/3)は 大変にお世話になりましたし、色々と体験と勉強をさせて貰える機会を作って下さり、ありがとうございました。
  
また、Mさんも、整備に練習にと、お疲れさまでした。
前回以上に、オートバイとの会話量が増えて、お互いの理解も増して、とても羨ましく見えました。
  
そして、早速に 「 感想文 」リポート を 送って下さり、ありがとうございます。
内容は、多くの人の生きた参考になると思いますし、近日中に 公式Webサイトなどに掲載させて貰いますので、是非、お待ちください。
  

     *****

  
昨日 簡単な試乗で指摘させてもらった事ですが、いつもながら、私の簡単過ぎるコメントだったと反省しています。 申し訳ありません。
   
コメントの内容に誤りは無いと、その時の車両の動きや感触を思い出しながら、確信はしていますが、こうして 時間を置いてみると、追加で別の提案ができたと感じているのです。

それは、フロントフォーク周りの “ コリほぐし ” です。

これは、どんな車両でも発生している事ですが、人間の身体と同様に、毎日毎日を 過ごしている内に、“ コリ ” が溜まった状態になります。
オートバイの場合も、車体各部に “ コリ ” は 溜まり続けていて、特に、人が直接 “ 手 ” で触れている フロント( ハンドル )周りの “ コリ ” や “ ゆがみ ” は、 神経感覚が敏感な “ 手 ”(脳の中で 手の感覚エリアが広い )ですから、とても 大きく影響を受けてしまいます。

そこで、 “ コリほぐし ” の 提案となっています。
  
コリほぐし と言っても、様々なレベルがありますが、現場 で 出来る事と言えば、フロントフォーク各部を 締め付けている ボルト を、一旦、少しだけ緩めた状態にして ( 人間で言えば、身体を充分に温めた様な状態 )、それから 車体を静かに 直立させて、ゆっくりとフロントフォークを伸縮させて ( 人間で言えば鉄棒にゆっくりとぶら下がり、腰を左右にゆっくりと同じ量だけ回転させる様な )その後で、直立させたまま、緩めていた ボルト を正規の締付けトルク で ゆっくりと 締め付ける事を提案します。

もちろん、一人で行なうのは 少し難しい事もありますし、トルクレンチ の 準備も必要ですが、関心をもって貰えるなら、いつでも 対処が可能な作業です。
    
現場レベルで、この “ コリほぐし ” を行なったとしても、その 効果 がどれ程体感できるかは、人間の場合と同様に、お約束はできませんが、“ コリほぐし ” や “ 整体 ” は オートバイ にとっては (人間も、ですが)とても 大切な事で、実際、整備の作業の 半分 は その為に行なっていると言って過言ではないと私は考えています。
   
どうぞ、次の機会、もし 関心や時間がおありであれば、また 要望として出してください。 お待ちしています。

 


                                                                      クリニック 担当講師    小林 裕之

 
f:id:youkaidaimaou:20191105222407j:plain


 【 当日の 全ての記録は 】

http://gra-npo.org/document/record/2019/20191103.html