3/18 ~ 3/24 の一週間の全世界での新規感染者数は、一日あたりの平均で約 50.6 万人となり、前々週の 34.2万人から 前週の 44.8万人に続き、一気に感染拡大しています。
この原因は、ロックダウンしても拡大を抑えきれていない フランスなど EU各国での原因と同様に、 “ 変異株 ” が大きな要素になっていると推測されます。
【 欧州 】
欧州での感染拡大が世界全体での拡大に大きく影響している事は確実ですが、欧州各国によってその感染変化の状況は異なります。
先ず、感染抑制に成功して他国よりも比較的抑制出来ている国が英国、アイルランド、ポルトガル、そしてスペインなど欧州西寄りの国々と、常に感染者数に大きな変動を残さないロシアで、その【感染密度】(人口1億人あたりの日毎新規感染者数)が 1万人/ 億人以下で、その【感染密度】が日本の 5倍以上で抑制に成功しているのですから他国の深刻状況が自ずと推測できるでしょう。
それらの国々を除けば、国民の反発・破壊的デモ行為を受けながら厳格なロックダウン、行動規制を続けている ドイツやフランスそ始めとして、ベルギーやオランダ、そしてポーランドやチェコ、ハンガリーなどの東欧各国、そして北マケドニアやブルガリア、セルビアなどバルカン半島諸国に至るまで、ここ2週間以上に亘って感染者数は増え続け、その【感染密度】は 3万人以上 / 億人と 日本の 20倍以上深刻な状況が続いています。
【 中東 】
最初に挙げるべき国は、世界で最もワクチン接種人口割合の高い国・イスラエルでしょう。イスラエルでは この2週間で 新規感染者数を 1/5 以下に抑えらる事に成功していて、ワクチン接種による抑制成功国として世界各国は評価しています。が、同様な抑制は接種率がそれほどに高くない ポルトガルやスペインでも この2週間で達成しているので断定は出来ません。その上、接種人口の割合が イスラエルに次いで 群を抜いて 2位を誇っている UAE では 未だに深刻な感染状況から抜け出せず、全く効果が見えていないので尚更です。
感染抑制に成功している要因は、その地域での “ 変異株 ” の種類や 主に接種しているワクチンの種類(製造元 /メーカー)の違いが影響している事も充分に考えられます。
他の諸国は、ロシアと同様に新規感染者数が常に殆ど変化しないサウジアラビアやエジプト、シリアを除けば、カタールやクウェート、バーレーンなどは 2ヶ月以上に亘って高い【感染密度】で人口あたり多くの新規感染者数を記録し続けており、感染抑制は進んでいません。
また、イスラエルの支配的管理内に置かれているパレスチナでは感染者数が一気に増え続けており、抑制が進んだイスラエル側から更に厳しい入国規制に繋がっている恐れもあり、パレスチナへのワクチン搬入妨害行為に対しては強く抗議します。
【 北米 】
米国とカナダでの感染状況は、3週間前までは抑制が進んでいましたが、特に 2週間前から徐々に感染拡大を示しており、こちらも “変異株” による影響が ワクチン接種の効果を上回っている現象に見えます。
【 中南米 】
メキシコなど中米諸国は比較的感染抑制が成功しており、日本の 5倍程度の【感染密度】に留められていますが、ブラジルとその隣国のパラグアイ、ペルーでは一気に感染拡大しており、フランス以上に深刻な状況が続いています。
この南米各国での感染状況の特徴は、国によって感染状況がパッチワーク状に異なっている点です。 民族的な違いなのか、緯度や気候的な要因なのか、或いは “変異株” による影響なのか、研究解明が待たれます。
【 東アジア 】
この地域で最も感染が抑えられず拡大している国は フィリピンで【感染密度】が 日本の 5倍程度で、次に感染が拡大している国が インド ですが、全般的に世界の中では感染が低く安定した地域で変わりありません。
【 アフリカ 】
以前から数多くの感染症で悩まされ続けたアフリカ諸国ですから、世界各国もアフリカでの感染拡大を懸念していましたが、殆どの国で感染の拡大は抑えられています。
以上、各国での感染状況は、その国の政治体制の違いから抑制された数字が発表されたり、逆に悲鳴に近い深刻な状況として報道されていますが、世界全体として新型コロナウイルスの抑制を願うならば、それらの広報体質の違いを乗り越えて、国によって異なる医療水準レベルによる影響を勘案して、一人でも多くの人の生命を救う考えを共通して持つ必要があります。
なお、情報出典元の OCHA とは「国際連合人道問題調査事務所」( https://www.unocha.org/ )の事です。
New infection case transition table by country and day A~H
出典 : #OCHA
#COVID19
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