人口1億人あたりの新規感染者数【感染密度】で各国で比較すれば、感染被害の深刻さの違いが見えます。
西欧から東欧・ロシア、バルカン諸国にかけた一帯の国々が感染拡大の中心地域で、感染拡大が始まってから4週間が経過して、その勢いは衰えを知らず伸び続けています。
その現実は、この【感染密度】一覧表から一目瞭然で、メディアが伝えているフランスやドイツ、スペインなど各国の感染密度・感染被害は、既に 3~4月の第一波を遥かに超えて10倍以上の感染密度を記録している国が多く存在しています。
そして、最も深刻な被害を受けている国は、ベルギーやチェコ、ルクセンブルク、スロバキアなどの国々で、近隣諸国からの支援も受け難い現状では、それらの国々に注目が集まらない事が強く懸念されます。
3~4月の第一波当時、各国はロックダウンという強制措置を採り、2~3ヶ月かけて抑制に成功しましたが、同時に経済損失と文化停滞、国民生活の窮状や政治不信を招いてしまいました。そんな体験から、第一波当時の10倍を超えるほどに高い感染密度を記録している現在、各国共に躊躇していたロックダウン処置を次から次へと採用するに至り、経済と共に国民の不満から生まれる政情不安を避ける為に、クリスマスまでの限定的措置だとして押し進めるでしょう。
しかし、現在の感染密度の異常な高さを考えると、その効果が表れて安定する時期が来春になったとしても不思議ではありません。また、ワクチン接種の普及が始まるのは来春以降が確実と見られる中、世界各国の政府だけでなく、不満を溜め続けている各国の国民のデモ頻発などの動きにも注目する必要があります。
世界は既に、経済や文化だけでなく、政治面でも2019年当時と同じには戻れない現象を数多く見せています。
出典 : OCHA
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