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ミュンヘンなんて、どこ吹く風

ミュンヘン工科大留学、ロンドンの設計事務所HCLA勤務を経て
群馬で建築設計に携わりつつ、京都で研究に励む日々の記録

スタディの過程

2006-05-02 22:40:07 | 帰国・コンペな日々
十時に起こされ、昼までストラクチャーのスタディ。ライトコンストラクションな構造で攻めたい気持ちがあるが、知識不足。構造エスキスが受けたいよ。飯を食ってから、三人で一時半からのスタジオエスキスに臨む。四年生、修士一年生の発表を聞きながら、僕が四年生のときの難波スタジオ「都市の転生、建築の転生」の光景がフラッシュバックする。問題に思うことや考えつくことは意外にみんな同じなんだな。パワーポイントでプレゼンテーションされる敷地の写真や課題設定を見ながら、さながら同窓会のような懐かしい気持ちになる。あれから二年もたったのだね。僕らマンモス設計集団の発表は、今回も絶句系。解決できていなかった部分はもれなく指摘されたものの、前回提示した案のように明らかな壁に自覚するまでは、まだこのままスタディを続けた方がよさそうだ。「最終的にそれらがピッと結びつけばいいんだけどな。スタディの過程は写真で記録に残しといたほうがいいよ」と先生。最後に自分たちのスタディが一つにつながる。今までの経験上、僕もそんな気がしてならないのです。演習室に戻り、今まで考えてきたことと案の変遷を三人で整理。譲れないものはある。ネットでリサーチした後、ホワイエに移動して自由討論。それぞれが卒業設計以降に志向してきたことをしゃべってみる。例えばミュンヘン工科大での半年間、僕は何を目指してきたのか。光明は見えてきた。晩飯休憩を挟み、明日のデコ会での提案事項と戦略を立ててから今日は解散。

以下は昨日の話。
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足が吊って目が覚める。十時、現地に待ち合わせ。真夏のような暑さの中、対象物を観察。日陰に座りコンバージョンのイメージをブレスト。周りの様子を観察しながら歩いて大学まで戻る。昼飯を食って、一時から鈴木研の読書会。M1と卒論生が用意したレジュメを読ませてもらう。演習室に戻り、三人でコンバージョンコンペのスタディ。まだ対象物のポテンシャルがつかみきれていない。四時半からインフィルコンペのエスキス。くじけない。休憩挟み八時から再びコンバージョンコンペのスタディ。実測メモと標準図面をもとに現状模型をつくり、コンバージョン後の姿を各自提案していく。そんな感じで明け方まで。途中様子を見に来た後輩は僕らが何のコンペをやっているのかわからなかったよう。僕ら修士二年生だけど、かなり自由に攻めてます。家に帰り風呂に入ってから、演習室の椅子で四時間仮眠。
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怖がりな犬、チャンポン

2006-05-01 00:25:25 | 帰国・コンペな日々
朝からインフィルコンペのスタディ。まず、昨晩の結論だったアイデアを模型にして空間を確かめてみて、そこから模型と図面を行ったり来たりしながら三人で少しずつ各自が思うように手を加えていった。ちょっとした操作から案は連想ゲーム的に展開して行く。今までよりもずっと、新しい空間とそのダイアグラムが見えてきた。

晩飯休憩を挟んでコンバージョンコンペのブレスト。自由に言いたいことを言いあった後、一度整理して、すると突然にして視界が開けた。敷地見学や資料収集をしながら各人がそれぞれ思っていたことが結びついた感じ。「考えていたことを一度カテゴリーごとに整理してみる」のはモノを創造するときの常套手段とのこと。明日さっそく対象敷地を観に行くことに。今日は日付が変わる前に解散。早く寝よう。

明日は鈴木研のM1が企画している読書会がある日。卒論生も巻き込んでベネボロの『近代建築の歴史』を読んでいるらしい。僕らM2も顔を出すことになった。

父から携帯にブログの感想めいたメールをもらう。ここ一ヶ月くらいの記事をまとめ読みしてくれたらしい。「寛容でありながらも物言えるよう、精進せよ」と。

ブログにアクセス解析をつけてみた。訪問者の検索ワードに「怖がりな犬」とか「チャンポンラーメン」とかあるのが不思議でしょうがない。お役に立てたのかな?
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15分間に込められた密度

2006-04-30 00:21:57 | 帰国・コンペな日々
朝、目が覚めて15分後には大学へ。演習室のいつもの場所で、インフィルコンペのスタディを三人で進める。先週のエスキスでは計画案の停滞を指摘され、さらに歩みを進めるためのきっかけとして今までと別の方向性を示唆するスケッチを先生から手渡された。そんなことを頭の片隅で意識しながら、再び案のバリエーションを増やしていく。Vectorworksで図面を書いていると15分おきに「保存しますか」という警告が表示される。そのたびにその15分間の作業密度をいやでも意識させられる。今日は夜までで解散。明日も引き続き三人でスタディを進める予定。


昨日はAUSMIPの成果報告会があった。来季のAUSMIPに参加する後輩や、同期の友達も観に来てくれて、会場の講評室はわりといっぱいになった。僕ら日本人学生が編集を担当したAUSMIP本は好評。僕のコンセプトを形にしてくれたみんなに感謝である。各自15分の持ち時間で留学の成果を報告。それぞれ持ち味を出した発表で面白かった。僕は自分の成果物とホールデンスタジオでの生活、TUMの充実した設備とカリキュラムを絡めて紹介。発表を終えた後、聴きに来てくれていた先輩からは「こみやまくん、ホールデン好きでしょ?大好きでしょ?伝わってきたよ」と。その通りです!報告会終了後、料理が運ばれその場で懇親会が始まる。先生からの激励の挨拶で、僕が留学中も欠かさず書いていたブログのことを触れていただく。もともと報告書代わりにするつもりで書きはじめたブログだったのでうれしい。そのあと学生代表で僕が挨拶することに。プレゼン上に謝辞を書いていた人もそうでない人もAUSMIPを組織してくださった先生方にみな感謝していることを述べた後、留学中は日本にいる学生ともお互い意識し合いながら切磋琢磨していたことを紹介。日本に残った友達は僕らの留学生活に触発されて頑張ったと言ってくれたし、もちろん僕らも大学の情報を伝え聞いて、日本の友達に負けまいと外国でも必死になれたのである。ひとしきり飲んだ後、場所を移してAUSMIP担当の先生方と僕らメンバーで二次会。僕が留学の終わりにホールデン事務所を訪ねたことを評価してもらい、ぜひまた挑戦しなさいと激励される。今季のAUSMIPは今日で完結だ。解散後、かいくんふくはらくんと三人、白木屋で三次会をしながら海外挑戦への夢など今後のことを話す。留学先での出会いだけでなく、先生方や9人のメンバーとの出会いにも恵まれた、充実した半年間だった。

などと感慨にふけっていたら、来月末にAUSMIPのスライド報告会を改めて開いていただけることになった。連休明けには、講義中に卒論を発表する機会もある。自分の考えを人前で発表するチャンスが何度も訪れるなんて、ありがたいこと。いずれも責任重大な20~25分間である。
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注文は、多いほど

2006-04-24 04:14:40 | 帰国・コンペな日々
昨晩は二時頃に解散したので家に帰ってベッドで寝た。今日日曜日は日中を個人作業の時間に充てることになっている。ゆっくり起きて、バスタブにお湯を張り入浴。昼頃家を出る。招待券をもらっていたので上野の西洋美術館でロダン・カリエール展を観る。同時代を生き、互いに影響しあいながら制作活動をした二人。表現方法は違えども切磋琢磨し合える友達っていいな。帰りにヨドバシカメラで無線LANのPCカードと1GBのフラッシュメモリスティックを購入。帰国後からたまっていた手続き関係の雑用を済ませた後、AUSMIP報告会の資料をつくりはじめる。15分間、というよりミュンヘン組に与えられた30分間を、さてどう使おう?

夜、演習室に集合してコンバージョンコンペのミーティング再開。おとといからの調査とブレストで対象物が絞り込まれたので、今日はおおまかなアイデアを出し合いながらさらにリサーチを進める。『北風と太陽』的な提案だな。三人とも演習室でのネット環境が整ったので、仕事の能率が上がる。まるで何かに導かれているのではないかと思うほど、次々とわかる狙い通りの新事実。これって一種の嗅覚では?明日もう一度しっかり敷地を観察しに行くことにして、今日はこれから仮眠。オフィスアワーが始まる前に、パソコン持参で朝から夜まで一日調査開始である。

以下は昨日の話
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朝、演習室に行く前に研究室に荷物を取りに立ち寄る。そういえば今日は建築史学会大会の日である。発表を控えた博士の先輩が開始時間を教えてくれたので、二十分弱の発表を聴かせてもらいに行く。18世紀英国で庭園に点景として建てられた擬廃墟建築について。もともとは無用の廃墟、偽「古城」が、時代時代の要請で用途が変わっていき、本物の廃墟から廃材を持ち込むなどした結果、現在はさる方の住居として使われているらしい。本論の主張とは関係ないけど、その物語が気になった。つくりものがやがて本物に、ピノキオのような話。歴史系の研究論文は、似ていることをやると「先行論文との違いはなんですか?」と聞かれてしまうし、誰もやっていないことをすると「私は専門外なのでよくわからないんですけど、」と前置きされて質問が始まってしまう。自分の研究について他の人に何をどうアウトプットしていけばいいのか、難しい。僕の修論は、歴史を語りながらも自分のこれからの立ち位置を説明できるようなものにしたいのだけど。例えば友達とやっているDECo会と絡めたりして。CIAMに対する『空間・時間・建築』みたいな感じで。

今日土曜日はインフィルコンペのスタディに当てることに。パソコン上のプランから始め、五十分の一模型、三十分の一模型と進めていく。夜半過ぎ、三人それぞれがもとから主張していたことがそこはかとなく香る、かなりイケテル案ができた。先週一度完成したかに見えた案が、今週になって主催者ホームページ上で発表された新たな与条件によって不可能になったのだが、それが結果的には案がさらに一皮剥けるきっかけになった。注文が多いほど、さらに面白くなる可能性がある。
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無駄なこと、にかける時間

2006-04-22 01:11:16 | 帰国・コンペな日々
朝から敷地調査。まずは永田町の対象物。僕らがイメージしていたものにかなり近いのだが、政治的にデリケートな問題が絡んでくると本質が見てもらえなくなる危険性があるので却下。内部の機能も想像と違っていた。次に日比谷の対象物を実見。思っていたよりもだいぶ小さく頼りない印象を受ける。耐震補強はされているので残り続けるモノではあろうが、歴史的価値は未知数。次に東京で一番規模が大きいという町田の対象物を見に行く。建物規模のわりにはコンテンツが乏しそうなところとか、用途が複合型であるところとか、これもやはり対象にはなりえないとの印象を受ける。受付にいた担当の方に聞いて、物件を絞り込むことにする。それ専用の目録が出ているらしく、規模別一覧を見ながら都内の対象物を選んでいった。わかったのは、区立の対象物はどれも規模が小さいということ。そのあと区立最大の世田谷の対象物も訪ねるも、期待通りとは行かず。僕らがその対象物についていかに思い込み先行だったかということがよくわかった。帰りがけに駒場の対象物も見る。僕らが知らない間に周囲に増築が立ちこみ始めていた。駒場の東大キャンパスは僕らがいた頃と大きく変わってしまっていて、三人はウラシマ状態。学生や受付の人に「ここはどこですか」と聞きまくり。でも「苗場」の大盛り定食は相変わらずだった(はず)。

大学に戻って本日のまとめをした後に、あかみねじょしゅとスモーキングスタイルコンペのブレインストーミング。専門家の観点からいくつかヒントをいただく。これからも週一回くらいのペースで、僕らの妄想とあかみねじょしゅの理論をキャッチボールさせていただくことになった。

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以下は昨日の話。


前日より引き続き、インフィルコンペのスタディ。明け方頃三十分の一模型が完成したので、キャンパス内のローソンで朝飯。作業室に戻ると、椅子で寝ている友達に朝の強い日差しが刺すように照りつけていた。共用テーブルを片付けてから、少し仮眠。十時からの講義に気合いで出席。

昼飯を食ってから、AUSMIP本のことで担当の方とミーティング。予算のこともあるので大変だとは思うけれど、僕らの意向を尊重してくれる姿勢が伝わってきてうれしかった。本文と表紙に使う紙の種類が決まり、印刷機が回りだす。これで足掛け一ヶ月の編集のお仕事がようやくおしまい。みんなごくろうさまでした。

夕方からなんばせんせいのエスキスを受ける。前回は想定したライフスタイルから僕らの生活体験の乏しさを指摘されたが、今回は先生曰く「身につまされる」設定を提示できた。僕らのプランニングにもまだ改善の可能性があることもわかり、用意された既存図面においてコンペ主催者に質問すべき事項を整理して終わる。もしかしたら禁じ手かもしれない提案をする際に、それがルールに違反していないか質問で確認するか否か。質問してダメだといわれると提出できなくなる可能性もあるから聞かないでやっちゃおうという考え方もあるけれど、先生はそれには大反対とのこと。可能性を狭めたくないから聞かないのではなく、質問すべきことは質問し、それで禁じ手だといわれた事でも、より良くなることが確信できるならそれを説明した上でやってしまおう、というスタンス。確かにその方が真摯な姿勢だ。その後雑談。「無駄な」時間を充実させることの大切さについて。身につまされる。

夜、前日にコンバージョンコンペの事例調査をした際にお世話になった方から、手紙が僕らに届く。「コンバージョンコンペ、頑張ってください。またお会いしましょう」達筆で書かれたその文面を見ながら、全身の力が抜けるくらいの衝撃を受ける。たまたま僕らがその建物に侵入したから、たまたま昼飯を買いにエレベーターを降りてきたその人に出会ったのだ。にもかかわらずその方は僕らを中に招き入れてくれて、僕らの質問にも答えてくれたし、僕らのコンペについてもいろいろ質問してくれたのだった(さらに帰り際にはその物件を設計した建築家のアトリエの住所も教えてくれたので、僕らはその後そこをたずねて話を聞くことができたのである)。「あの人は人のつながりを大切にする人だな」別れた後友達はポツリと言ったが、その日のうちに手紙を出してくれるとまでは思わなかった。よく確認してみれば、僕らがもらった名刺にはそれぞれ手書きで別々の文章が書き添えられていたのだった。怒涛のように過ぎたのでブログにはまったく書けなかったけれど、僕らはこの一週間、建物とも人間とも出会いの「引き」がとてもよかったのである。でもこの手紙を受け取ったとき、ハガキを出すくらい簡単なことなのだけど、その一手間をかけるかかけないかの大きさを知った。完敗だった。僕らは郵便局に走ってハガキを買い、集合写真を印刷して三人の名前を書いてすぐに投函した。ぐちゃぐちゃの作業スペースをバックにスタディ模型を掲げながら、「コンペ勝ちます!」と勢い良く書き添えて。
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いかに転ぶか?

2006-04-12 22:37:18 | 帰国・コンペな日々
朝から夕方までコンバージョンコンペの敷地探し。やみくもに敷地を見て回ることに限界を感じ、夕方からはコンバージョン後のニーズの面からスタディを試みる。夜は歴史系の歓送迎会。留学生のハファエルと一緒に大学を出て池袋へ。歴史系の会合は年に二回しかない機会。相談したり相談されたり。会の最後の締めはすずきせんせい。「君らは二十代から三十代の間に、行かなければ“いけない”」挑戦しなさいという教えであると同時に、自分を見極めなさいということでもある。今日の会で僕が先生からもらった言葉「きみはどう転んでもどんなとこでも生きていけそうだから」。だから心配してないよ、っていつも言われてしまう。先生は演習室で僕が友達とコンペをやっているのを知っている。僕のやってることを認めてもらえるのはうれしいけれど、いつもその言葉を聞いたあと我が身を反省してしまうのだ。

明日のエスキスに備えて今日はこれから三人で模型とプランをつくります。
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ここ数日の概観

2006-04-11 23:27:38 | 帰国・コンペな日々
金曜日 弟の入学式に父兄として一人出席する。その後大学に戻りDECo会に参加。ただいまの挨拶の後、今月に予定しているさかもとせんせいインタビューのためのブレインストーミング。木材の自然に朽ちるという特性とサステイナブルについて。木材は腐るし蟻に食われるが、だからこそすでに資源循環が成立しているともいえる。戦後の植林が実り、機は熟してるらしい。そのほか、建築部材として考えたときの「木材でもできる」ことと「木材だからできる」ことの違いについて。サステイナブルな材料である木材をたくさん使うためには前者も大切だが、後者をどれだけこれから見つけていけるかが僕らの課題かな?夜、終電で群馬に帰る。母と、夜中に帰宅した父と、朝まで話す。将来のこと。母の心配もわかるし、父の期待もうれしい。

土曜日 国体道路から敷島公園まで桜並木をドライブ。臨時駐車場に止めた車から、空っ風に吹かれて散る花びらを眺める。

日曜日 遊びに来ていた祖母を送りがてら母と新潟へ。陶芸家佐藤公平氏のレクチャーに参加する。ひょうひょうとした語り口の端々に、日常への激しい批評精神を感じる。ものをつくり続ける者の言葉は重い。祖母と夕食を食べてから群馬に帰る。

月曜日 朝、父に案内されて現在進行中の保育園のプロジェクトを見せてもらう。ここに自分が加わったら、とわくわくする。だからこそ、今はできるだけ父から遠くに行っていたいと思うのだ。午前中のうちに東京に戻り、午後から三人でコンペミーティング。スケジューリングの相談と、コンセプトのブレインストーミング。今日は大まかな方針について三人の共通理解をつくるところまでいった。あとは三人の個性がどれだけ出していけるか…。この夏は三人で、インフィルコンペ、コンバージョンコンペ、スモーキングスタイルコンペ、21世紀住宅コンペに参加予定である。さっそく明日の朝から敷地探しだ。

火曜日 朝、三人で待ち合わせてインフィルコンペの敷地調査。そのまま歩いてコンバージョンコンペの敷地も探していたら、再開発が引き金となった不思議な緊張関係を目の当たりにする。点的刺激によって街が変性し、連鎖的な反応が周囲に起こっている。人の流れはもとより、既存建築の使われ方にも磁場のようなものが生まれていた。違和感のある場所をいくつか発見し、記録。一度大学に戻った後、晴海のトリトンスクエアで二級建築士試験受験のための手続き。出口で待ちかまえていた予備校の呼び子に大量の問題集を手渡される。昼過ぎからスタジオのミーティングに参加し、プレイングマネージャーならぬプレイングTAとして三人自己紹介。スタジオ全体のスケジュールを確認する。三時からはDECo会。さかもとせんせいインタビューに向けてストーリーづくり。先生の木造観・サステイナブル観を引き出すために質問の戦略を話し合う。夕方、コンバージョンコンペで今考えていることをスタジオで先生と整理。今日は卒論生面接だったらしく、扉の向こうからは院生も交え真剣な議論が漏れ聞こえてきた。M1生たちと一緒に晩飯を食ってから、今日のところはコンペ作業は解散。夜はAUSMIP本編集に充てる。


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ミュンヘンなんて

2006-04-06 21:12:09 | 帰国・コンペな日々
土日月火と四日連続でシンポジウムに参加。晩はいろんな人と”お帰りなさい”飲み。休む間もなく日本に適応。

水曜日、東大でかいくんとAUSMIP本の編集。なかなか揃わない”素材”に苦戦。かいくんは我が家に一泊。

木曜日、今日から大学院の講義がスタート。建築設計学第2。
先生の信じるものを背骨で突き通し、領域横断的に語られる歴史観。なぜ今僕らはサステイナブルデザインなのか、ということ。5月11日の回は”閑話休題”として、僕も学部の卒業論文を発表させていただくことになっている。フラーとフォスターの師弟関係・思想の継承を通してサステイナブルデザイン成立史を語ったお話を卒業論文として提出してから、一年間が過ぎた。もともと自分史を投影しながら綴った論文でもあるし、僕とともに成長していくのは自然だろう。”厳しい”コメントが頂けるそうなので、今自分が思っていること・決意表明も、続編として話そうと思う。

午後はAUSMIP本の編集、歴史研の月例研究会、コンペミーティング、などなど。

マンモス設計集団の三人に、二人の先生の協力を得て、コンペを中心とした毎日が来週から始まる。いや、もう始まっている。
ミュンヘンなんて、どこ吹く風。長い「前フリ」が終わり、ある意味これからがこのブログ、「本編」なのかもしれない。
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帰国/リスタート

2006-03-31 23:04:50 | 帰国・コンペな日々
昼過ぎに成田空港着。京成線の特急で上野まで行き、そこからは三人でタクる。

香港から合流したけいかくんおさだくんと一緒に直接大学へ。まず、留学に関してお世話になった先生方の研究室を訪問。次に、製図室は無人だったので、院生室を一つ一つ回る。行く先々で「もう帰ってきたの?」と驚かれる。日本に残った友達もそれぞれに充実した時間を過ごしている。お互いにとって半年間は一瞬でしかなかったようだ。とはいえ、語り合うべきことは山ほどある。かわしまくんと今後の展望を少し話し合ってから、夜は鈴木研の送別会へ出席。今年で卒業される先輩方を送り出す。半年研究室を空けてしまい修論発表も聞けなかったのは残念だが、最後に話をさせてもらう時間が持ててよかった。留学帰りで研究室に復帰される先輩や、新しく研究室にやってきた留学生とは初対面の自己紹介。今年の新入生も面白そうな人たちが揃っていると聞くし、四月からの研究室生活に夢が膨らむ。歴史系の先生方もみないらっしゃっていたので、帰国の挨拶と留学の報告。今後のことについても激励される。

留学か研修か、いずれにせよ十月から休学し、一年くらい海外に出ようと思う。

帰国の飛行機内であまり眠れなかったので時差ぼけ疲れで眠いです。かわしまくんが誘ってくれた明日のシンポジウムに備えて今日は早く寝る。おやすみなさい。
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