地遊人

日常のことごと、出来事を、気ままに書き記していく。
62歳からの自己整理・自己満足策とボケ防止挑戦プログ。

『季節のごちそう「ハチごはん」』を読む

2023年11月09日 | 【13】図書館活用


23-11-8
岐阜県の山間部での話。この地方ではクロスズメバチを「ヘボ」と呼んでいるという。ヘボの巣をとってきて、巣の中の「ハチの子」の幼虫やさなぎを取り出して食べる。
信州(長野県)東信地区では「ジバチ」と呼んでいるが、岐阜県のように小さな巣を取ってきて、巣箱で大きく育てるようなことは聞いたことはない。
いずれのしても、はちの巣を見つける方法などはほとんど同じで、懐かしい気持ちになった。


『再掲』
信州田舎時代のこと 「地蜂取り」 07-9-14

そう、秋になるとたまに思い出すのが、地蜂取りだ。
小学校の時だったか、学校の帰りに地蜂取りをしたことがあったっけ。
先ずすることは蜂の餌探しだが、手ごろなのはトンボだが一番いいのはカエルのももの肉だ。残酷だったかなー
小さな真綿に餌を付けるのだが、ここが、一番の重要なところ。
軽からず、重からず。地蜂が巣に餌を運ぶときの目印になるんだから。軽いと我々の足がついていけないし、重いと地蜂が巣までたどり着けない。
それから地蜂探し。低い木々、葉、特に唐松の木にいた。
蜂の鼻先に餌をくっつけてやるんだ。
     
咥えたらもう後は追いかけるのみ。ランドセルなんか置いて追いかける。青空に舞う、小さな白い真綿を追いかけて。声掛け合って。
いくつも畑を横切り、小川を跳び越し、絶対目印を見失わないように。どこまでも、どこまでも巣にたどり着くまで。
蜂が土手の小さな穴に入る。ただ、小さくても真綿までは入らない。
我々は、ここでしばし休憩するのだ。
もう慌てることはない。巣は見つけたんだ、巣は逃げない。

どの辺にランドセルを置いてきたか、遠い彼方を見つめてみる。
そして、出入りする地蜂の巣を見ながら、この小さな穴の向こうには、何段の巣があるんだろうか?5段、6段?

さて、やるべきことは蜂たちを始末すること。蚕で使う網を顔に巻き、使い古しの歯ブラシに火をつけ、煙を小さな穴に吹き込んでやるんだ。這いつくばって、しつこく、何回も何回も、交代で。
ただ、働き蜂が帰ってきて巣に入る時は、サッと避けるんだ。
いつかは、誰か短い導火線を持っている者もいたが。これは楽だった。火をつけて穴の中に差し込んで、しばらく待てばもう終わりだった。
さて、土手の土を掘り起こす。巣が出てくる。沢山の酔っている地蜂。何段かの巣を袋にごっそり取り込んで、逃げるんだ。
蜂共の酔いがさめる前に。

順調に行けばこういうことだが、いつかは袖口から地蜂が入り込んで、一度に2匹に刺されたことがことがあった。
小さい蜂なんだが、どうしてこうも痛いのか、頭の中が真っ白になって、桑畑の中を泥だらけになって、のたうち回ったことがあったっけ。
小便をかけまくったなー、それが効くもんだと信じていたから。

収穫した地蜂の調理は極めてシンプル。
巣の白い蓋を破り、逆さにして油をしいたフライパンの上にトントンとたたいて、白い小さな蜂の子(さなぎ)を落とすんだ。
砂糖少々、醤油少々で炒る。
ご飯の上に掛けて食べる。香ばしさと、新鮮な味と。質素で、毎日変わり映えしない農家の夕飯の食卓に、動物性たんぱく質の、小さな一品が加わることになる。

それにしても、古い歯ブラシとかセルロイド、導火線、マッチ、網など、ランドセルの中によく入れておいたもんだなーと、今は不思議な感じだ。多分、皆で分担したんだと思うが、今、その頃の仲間と会う機会はない。
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