教科書をほとんど使わず、子どもたちの疑問をクラスのみんなで考える形で授業が進むユニークな私立小学校の取り組みが、ドキュメンタリー映画になった。特別な学校だからできるのか。監督らがその答えを1年間かけて追いかけた。

 映画「あこがれの空の下~教科書のない小学校の一年~」は、主にテレビのドキュメンタリー番組の企画・制作をする「テムジン」(東京都渋谷区)が自主制作した。舞台は、東京都世田谷区桜にある私立の和光小学校。大正年間の自由教育運動の流れを受け継ぎ、昭和初めの1933年に創立された学校だ。創立時からの教育理念は「子どもたちが学校の主人公」。現在のクラス定員は36人で、1学年2クラス。計約430人の子どもたちが通う。小田急線の経堂駅から徒歩12分ほどの住宅街にある、外見はごく普通の小学校だ。

 取材班は、教育界では「化石のようだ」と言われることもある同校には、社会で広く共有しておきたい「秘密」があるのではないかと考えた。日常から答えを見つけようと、2018年4月から1年間、取材を継続することを決めた。資金の一部をクラウドファンディングで募ったところ、300万円の目標に対して425万円が寄せられた。

 映画は入学式の場面から始まる…

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苫野一徳
@ittokutomano
映画見ました。学校都合の余計なものは何もない。あるのは、何が子どもたちに本当に必要かをいつも考え合っている先生の姿と、その中で目一杯生きている子どもたちの姿。→教育って誰のため 教科書使わない東京の小学校が映画にhttps://asahi.com/articles/ASNCW4D50NCTUCVL02S.html
 
和光小学校、世田谷区内にあり、多くの父母が子どもを通わせています。私も何回か教育問題のシンポジウムに呼ばれました。映画が出来たんですね