谷沢健一のニューアマチュアリズム

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ダルビッシュ・藤川・岩瀬不在のNPB(その2)

2008-08-12 | プロ野球への独白
 そんな中でも、日本のプロ野球の熱戦は続く。CSプロ野球ニュースも毎日放映する。五輪の映像は使用できないために(これも五輪の商業主義)、文字情報だけだ。当然、熱も入らない。
 いや、それでかまわない。五輪選抜選手がいなくても(ついでに言えば、イチローらメジャー組がいなくても)、選手は懸命に戦っている。ここで岩瀬だというところで浅尾が出てくる。いや、そう思ってはいけない。最初から岩瀬のことなど考えずに、さあ浅尾だ、きっと抑えてくれるぞ、と思わねばならない。亡き子を嘆く親は、生きている子に失望される。彼らの心を傷つけ殺してはならない。
 阪神は、藤川がいないことを意識しすぎたのか、ベテランの下柳を7回まで引っ張って、敗戦に至った。12日現在ゲーム差8は、五輪が終わる頃にはいくつになっているだろう。「5厘差(五輪さ)」なんて寒い洒落も頭に浮かんでくるが、ともあれ、今日明日の対巨人2連戦の監督采配が注目される。
 後半戦スタートのDG戦の中継を担当したが、観客は満員であった。五輪期間中は、プロの公式戦は中断して、アマを含めたカップ戦などを企画してはどうかと思っていたが、どうしてどうしてプロ野球興行を支えるファンは健在だ。
 高校野球も地域制に則(のっと)った夏の甲子園大会が五輪に負けない視聴率を稼いでいる。独立リーグも8日はすべてナイターで五輪開会式とほぼ重なったが、四国九州アイランドは観衆5094人、北信越は観衆2587人、両方合わせて7678人、着実にファンを確保している。ついでに言えば、8日夜、プロ野球はどうだったか。五輪代表とパリーグ選抜が東京ドームで対戦した。観衆は20001人。
 日本の野球は、まだまだ他スポーツより支持されている。いくつもの機構・組織がバラバラに存在しているが、それぞれがファンを確保していて、利害が一致すればその時は結びつく。しかし、その土壌は確実に地殻変動しているが感じられる。8日の夜の観客動員数(NBP:独立リーグ=13:5)は、それが表層に現れ始めたことを示していると、私には思われた。