谷沢健一のニューアマチュアリズム

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今年の野村監督の思考(その4)

2007-02-22 | プロ野球への独白
 最後は講演の話になった。「引退した当時は、別所さんが年間300回の講演活動をしていたと聞いてなー、よし、その上をいこうと思った。嫁さんが1日に3本も(講演の仕事を)とってくるんだ。(そのため野球中継)放送に遅れたこともあってな。注意されたよ。でも、嫁さんの言うとおりに働いたよ。年間で7億、稼いだ年もあったなー。俺にとっては、週刊朝日のコラムがきっかけになった。あれは勉強にもなったが、ゴースト(代筆する記者)が俺の持っているものを引き出してくれた。テレビ朝日の野球解説もあのコラムが基礎になったよ」
 そういえば、加藤副部長がいっていた話を思いだした。最近、朝日新聞の不祥事が多く、TVで役員連が頭を下げて謝罪する場面が見るが、その役員の一人T氏が駆け出しの記者の頃、副部長が「ニュースソースを流したり、家で麻雀をしたり、しばしば面倒を見た」ことがあるそうで、「T氏とK氏が野村さんのゴーストライターで、毎週、野村宅で夫人の作ってくれた深夜食・早朝食をたべていた」といった裏話も聞いた。ちなみに、テレビ朝日の解説というのは、野村スコープと言われる9分割のゾーン図のことなどである。
 どこにも遊びに出られない島でのキャンプのせいか、私を相手にカンダン(私には歓談、野村監督には閑談)してくれた。「そろそろブルペンに取材に行きます」と言って、長い会話を終えたが、すぐにノムさんはマネージャーの運転する車でブルペンに来た。ところが、誰もピッチングをしていないのを見て、「谷沢、すまんなー。うちの投手陣には貪欲なのがいないねー。また、いつでもいらっしゃいよ」
 帰り際、中日から移籍してきた川岸投手と出会った。彼が言うには「谷沢さん、中日の練習の半分ですよ。楽すぎますね」「川岸君、自分で考えて練習しろ、ということだよ。だから、野村さんの方が厳しいぞ。練習で妥協したらいかんよ」と、言わでもがなの言葉をかけた。
 車で20分ほどのファーム組の練習場へ、上川コーチ(YBCの評議員でもある)の陣中見舞いもかねて行った。彼はいつにかわらぬ暖かい笑顔で迎えてくれた。彼の誠実な人柄による指導で、若い選手たちは着実に力をつけているようだ。金森君にも会い、大いに激励しておいた。彼は、YBC創設時に入団を強く希望していて、西多摩倶楽部から退団の認可までとったのだが、その手続きにいささか強引さがあったと私には思われたので、YBC入団を認めずに西多摩倶楽部へ戻したという経緯があったから、楽天を活躍の場に選べたのは、我がことのように嬉しい。

3 コメント

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Unknown (酒療法)
2007-02-22 17:32:26
谷沢さん。こんにちは。
「山岸投手」は「川岸投手」では
ないでしょうか?
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Unknown (谷沢健一)
2007-02-22 19:00:20
ありがとう。川岸君でしたね。
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Unknown (HEIDI)
2007-02-23 02:04:19
こんにちは お忙しそうですね! 最近 頻繁に更新されるんで楽しみにしております! 頑張ってください!
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