信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

議会視察研修同行2日目&山清路大橋周辺からの風景

2022年10月21日 | 報告

 21日(金)は朝が冷え込みましたが、昼間はスッキリと晴れて穏やかな空で清々しい秋の一日でした。

 議会視察研修の同行2日目は、宿泊先のホテルを9時30分に出発して、徳島市の中心部にある徳島城跡の徳島中央公園に行きました。

 広大なこの公園は、城跡公園のみならず現代の公園としても江戸時代の遺産を活かしながら、旧徳島城表御殿庭園、徳島城博物館、バラ園、流れ池等、見どころがたくさんありました。

 素晴らしい景色と場所が良く、広さがあることから、総合公園として市民に親しまれ、当日も保育園児や高齢者まで多くの人々に利用されていました。

 国の名勝に指定されている旧徳島城表御殿庭園は、旧徳島藩主蜂須賀公の居間や表書院の庭として造られたもので、武将で茶人の上田宗箇作庭の枯山水庭と築山泉水庭の二庭からなる観賞式と池泉廻遊式を兼ね備えた桃山様式を伝える名庭とのことです。

 徳島中央公園の東側にあるバラ園では、約330平方メートルの花壇に、ニューカリーナ、アマツオトメ、チャールストン等約50種、約400株のバラが咲き乱れ、丁度見頃でしたので、訪れる人々が多く楽しまれていました。

 次に、お昼を兼ねて勝浦町の「道の駅ひなの里かつうら」に寄りました。

 徳島県で15番目に作られた道の駅でして、県内のお土産ものはもちろん、ここだけでしか味わえない町内の特産品を多数取り揃えてあり、EVの充電器やRVパークなども併設してありました。

 また、近くでは「元祖ビッグひな祭り(2月下旬~)」、「生名桜まつり(3月下旬~)」が4月上旬まで開催されるなど、地域の観光拠点となっていて、物産館、喫茶、うどん店などがあり、多くの方が昼食を食べにお越しになっていました。

 当道の駅敷地内にあるJA東とくしまの産直市「よってネ市」は、みかんの栽培が盛んな勝浦町ならではの柑橘類の他、しいたけや漬け物など、山間地ならではの特産品を多く取り揃えていました。

 我々も美味しそうでお値打ちなみかんをお土産に我が家へ送りました。

 そして、本日メインの視察先の上勝町に行きました。

 最初に公務で不在の花本町長さんに代わって、林副町長さんから、上勝町の紹介やSDGsの取組などの歓迎のご挨拶をいただきました。

 私と太田議長から、お忙しい中を当視察研修にご対応をいただいたことに感謝を申し上げ、当村は脱炭素先行地域づくり事業に申請し採択され、ゼロカーボンを目指していくところであり、今回の視察を参考にさせていただきたいなどの挨拶をさせていただきました。

 上勝町は、徳島県のほぼ中央に位置する人口約1441人、高齢化率52%代と四国で一番小さな町ですが、この町を一躍有名にした「葉っぱビジネス(彩事業)」や日本で初めてゼロ・ウェイスト」宣言をされた取組などについて視察をさせていただきました。

 上勝町の各視察を担当されています合同会社パンゲアのCEO 野々山さんから説明をしていただきました。

 まず、「葉っぱビジネス」について研修し、このビジネスは「つまもの」つまり日本料理を美しく彩る季節の葉や花、山菜などを栽培・出荷・販売する農業のビジネスです。

 上勝町は昭和56年2月、マイナス13度という局地的な異常寒波に襲われて、ほとんどのみかんが枯死してしまい、本町特産の香酸柑橘である「ゆこう」や「すだち」も枯死寸前となり農業は大打撃を受けました。

 このピンチをチャンスに捉えて、当時農協職員だった横石知二さん(現・当社代表取締役社長)が、「町づくりとは何か」、「町の活性化とは?」の課題に『次代を担う定住』と位置付けし、農家はもちろん、農協、町、普及所等が一生懸命取り組んだ結果、彩農業(葉っぱビジネス)が第三セクターにより新しい産業として生まれました。

 「葉っぱを売る」というユニークな発想から今や年商2億6000万円を超えるまでになり、おばあちゃんがパソコンやタブレットを駆使し、年収1000万円を超える農家まで現れたそうです。

 今は140数軒で、一時は200軒以上で取り組んでこられ、2021年度は70歳から75歳の医療費が、全国年平均の102万円に対し、86万円と、生きがいづくりによる医療費の削減にもつながっていました。

 次に、日本で初めて、ゼロ・ウェイスト(2020年までに焼却ゴミと埋め立てゴミを無くす最善の努力をする)を宣言した事業について研修しました。

 ゼロ・ウェイストとは、現在日本では家庭から出るごみのほとんどが焼却あるいは埋め立て処理されていて、これらの処理方法によって私たちは多くのお金と限りある資源を無駄にしてしまっています。

 『ゼロ・ウェイスト』とは目標年を定めリデュース・リユース・リサイクル・リペアなどの実践やそもそもゴミにならないもの作り求める事によって資源を有効に活用し、焼却・埋め立てゴミを限りなくゼロに近づけようとする取り組みです。

 そして、未来の子どもたちにきれいな空気や美味しい水、豊かな大地を継承するため、2020年までに上勝町のごみをゼロにすることを決意し、上勝町ごみゼロ(ゼロ・ウェイスト)を宣言しました。

 上勝町のゼロ・ウェイストの取組の経緯等について、動画を見た後に説明をいただき、上勝町で町内でのゴミの45分別を行っていただき、リサイクル率が81.1%であり、残り20%弱のリサイクル率の達成に向けては、なるべく分別の手間を減らすといった部分で企業等の事業者との連携が不可欠であるなどについても説明をいただきました。

 そして、2020年12月に上勝町はゼロ・ウェイストの先駆者として、「未来のこどもたちの暮らす環境を自分の事として考え、行動できる人づくり」を2030年までの重点目標に掲げ、新たなゼロ・ウェイストを宣言しました。

 上勝町にはゴミ収集車は走っていません。町民が自ら、出たゴミは洗って分別し、ゴミステーションと呼ばれる収集所に持って来ます。その後、「資源」として各地に運ばれ、様々なものに生まれ変わっていました。

 ゴミステーションには「くるくるショップ」が併設されていて、住民たちが「自分たちには必要ないけれど、誰かにとっては必要かもしれないもの」を持ち込み、無料で持ち帰っていて、これは身近なリユースの取り組みでした。

 上勝町の有名な二つの取組については、ピンチをチャンスに変えるために、情熱を持った役場職員、農協職員の思いが住民を動かし、利益や対価がある取組の有無があるが、住民には自分ごとに落とし込んでいただき、率先して活動する仕組みづくりをつくって取り込むことが大切であるとのことでした、

 合同会社パンゲアのCEO 野々山さんには、時間を延長して、とても分かり易く親切にご説明をいただき感謝申し上げます。生坂村はほぼ同じ人口規模の自治体ですので、住民に対して理解と協力をいただく手立てや住民主体の行政運営など、とても参考になり有意義な研修になりました。

▽ 毎朝恒例の写真は、16日(日)に山清路大橋周辺から青空が広がっていた上空や清き流れの犀川などを撮影した風景です。

山清路大橋周辺からの風景

 その他生坂村では、保育園で人権教育・歯科検診、小学校でALT、中学校で2年生標津交流学習①・3年生修学旅行①、市町村教育委員会研修総会、セブンイレブン明科七貴店移動販売、6班の皆さんの元気塾などが行われました。


議会視察研修同行1日目&生坂ダム湖上空からの風景

2022年10月20日 | 生坂村の報告

 20日(木)は秋晴れで穏やかな空が広がり、昼間は過ごしやすい体感でした。

 朝8時前に生坂村を出発して、信州まつもと空港から神戸空港に行き、そこからジャンボタクシーに乗り換え途中で昼食を食べ、午後2時過ぎに今回の議会視察研修最初の視察先「グリラス鳴門ファームス」に着きました。

 株式会社グリラスの生産本部長の市橋寛久さんから説明を受けました。

 株式会社グリラスは、徳島大学の基礎研究をベースに、コオロギの可能性を社会に実装していくことを目的として2019年に創業されたフードテックベンチャーです。

 当社の社名である「グリラス」は、フタホシコオロギの学術名である「Gryllus bimaculatus」に由来。学術研究を基盤に、常にコオロギのイノベーターであり続けるという強い決意が込められているとのことです。

 食用コオロギは飼育時の環境負荷は、臭い・糞等に関して牛や豚などの家畜にくらべて非常に小さいことから、将来の食糧危機を回避することや、持続可能なたんぱく源となることが期待されているとのことでした。

 飼育部屋も見せていただき、卵をふ化させて7回脱皮すると出荷ができ、そのために室温を30℃に保ち、30日で出荷できるように飼育されていました。

 食用コウロギは、東南アジアで飼育されたものをヨーロッパで多く食されているとのことでした。

 鳴門ファームスでは月600kg(3.5人)、美馬ファームスでは月2トン(6人)を飼育し、600kgでパウダー120kgが生産でき、主にお菓子の原料として使われていて、無印良品やファミリーマート等ではお煎餅やクッキーにして販売されており、無印良品が⾷⽤原料としてのコオロギの活⽤、商品開発及び認知度拡⼤のための広報活動において業務提携してから、(株)グリラスが創業されたとのことでした。

 日本では食用コオロギは、食品として登録されてなく、アレルギー表示も枠外にエビ・カニの要素を含むと表示してあるが、「食べても大丈夫か」など心配される問合せもあることから、厚生労働省で分析をして、食品として認知されることが必要とのことでした。

 今は手作業での飼育でして、パウダーのできる量も少ないため、なかなか採算が取れないとのことで、今後はIoT技術を駆使して飼育環境を最適化するシステムなどを開発し、⾷⽤コオロギの⼤量⽣産を⾏うことを⽬指して、⼤⼿機械・⾃動⾞部品製造会社であるジェイテクトと業務提携をされていました。

 株式会社グリラスは業務提携したジェイテクトのモノづくり技術を活かしたコオロギの自動飼育システムの実用化を推進して、高品質な食用コオロギの大量かつ安定供給を実現し、SDGs開発目標として掲げ、牛、豚、鶏の次の動物性タンパク質として、「飢餓をゼロ」への貢献を目指していました。

 具体的には、ジェイテクトはコオロギ飼育に最適な環境を精密に制御し、生産性を向上する自動飼育システムを、IoT技術を応用して開発。. 安心・安全なコオロギの安定供給の実現を目指すことにより、徳島大学、グリラスの食用コオロギの研究・事業化を支援し、食糧の安定確保と持続可能な社会の実現に貢献していくとのことでした。

 今後は、自動飼育システムだけでなく、コオロギの糞等の活用などの循環型エコシステムを構築するため、徳島大学、ジェイテクトをはじめとした関係機関との連携を強化し、豊かな社会づくりに貢献していきたいとのことでした。

 本日は株式会社グリラスの生産本部長の市橋寛久さんには、お忙しい中、研修視察にご対応いただき、詳しく分かり易くご説明いただき御礼を申し上げます。

 信州は歴史的に昆虫食を食していて、私も子供の頃はイナゴや蜂の子をよく食べましたので、興味深く聞き入り、質問も沢山させていただき有意義な研修になりました。

▽ 毎朝恒例の撮影は、生坂ダム湖の畔に行き、朝霧が深く立ち込めていた上空からの風景を撮影しました。

生坂ダム湖上空からの風景

 その他生坂村では、保育園で視力検査・体験保育・園庭開放、小学校で4~6年国立科学博物館オンライン見学・クラブ・金管練習、なのはなでフェイスマッサージ、児童虐待防止講話、民生児童委員協議会定例会・研修会、長寿会・おとこ塾グランドゴルフ交流会、議会視察研修、まいさぽ法律相談、上土ふれあい新鮮市などが行われました。


粉砕機納入検査&中部地方治水大会&日岐周辺からの風景

2022年10月19日 | 生坂村の報告

 19日(水)は晴れて穏やかな空が広がりましたが、朝晩は寒く昼間もヒンヤリとした体感でした。

 午前9時30分からは、今年度「地域発 元気づくり支援金」の採択をいただいた「いくさかバンブープロジェクト」の粉砕機の納入検査を行いました。

 この事業は、村内の竹林整備を推進するため、竹林整備講習会を行うほか、竹粉砕機を整備して、地域団体等への貸し出しを行うこととしています。

 また、粉砕した竹は、竹パウダーとして活用して、有機農業につなげるための土壌改良の検証を行う予定ですが、まだパウダーにする機器は間に合わず、粉砕機だけ納入され、藤沢商会さんから詳しく説明していただきました。

 エンジンを掛けて細い枝を粉砕してみましたが、あっという間にチップになり、直径18cmまで粉砕できますので、村民の皆さんに大いに活用していただき、環境整備や竹パウダーの活用による有機農業などに取り組んでいきたいと考えます。

 午後12時からは、諏訪市において令和4年度中部地方治水大会の前の意見交換会が行われ、長野県河川協会の会長の立場で出席しました。

 私からは、県民の生命と財産を守るために、激甚化・頻発化する風水害などへの対策や災害に強い県土づくりに向けて「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」により、河道掘削、堤防整備、堤防強化、ダム・遊水地の整備などのハード対策も今後も更に加速させなければならないと考えております。

 今後も、安全で平穏な県民生活と豊かな自然環境を確保するためと、当村は信濃川水系の犀川が南北に流れておりますので、「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」をはじめ、長野県の治水関係の事業促進に対しまして、ご支援をお願いするなどの意見を発表させていただきました。

 その他にも、長野県河川協会 副会長の、地元金子諏訪市長さん、佐藤飯田市長さん、原木曽町長さん達に意見発表をしていただき、水管理・国土保全局治水課長の林課長さん、中部地方整備局長の稲田局長さんからご意見やご指導をいただきました。

 また、会場を移して、中部地方治水大会の前の13時30分から14時20分までは記念講演として、生坂村出身の長野地方気象台長の竹村正弘さんから「身近に迫る気候変動」と題して講演をいただきました。

 次に、天竜川総合学習館「かわらんべ」館長の寺澤保義さんから、天竜川総合学習館「かわらんべ」の活動と題して講演をいただきました。

 中部地方治水大会は、中部5県(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、長野県)選出の国会議員、地元県議会議員、報道機関及び5県の県並びに市町村関係者が集まり、人命と財産を守る治水事業を計画的かつ着実に行い、安定水源の確保を図ることが、住民生活の安定と地域の発展に寄与するものであることを広く世論に喚起するものであり、また、国会、政府並びに関係当局に対し、治水利水事業の強力な推進、災害発生時の速やかな対応と多様な治水対策の措置などを提言していくものであります。

 午後2時35分からは、長野県河川協会副会長で根羽村長の大久保憲一さんの開会のことばで令和4年度中部地方治水大会が始まりました。

 主催者挨拶として、長野県知事 阿部守一さん、全国治水期成同盟会連合会会長 脇雅史さん、そして、長野県河川協会会長の私の順番で、それぞれの立場による挨拶をさせていただきました。

 私からは、 私ども長野県河川協会は、地域住民の一番近い所で行政を預かり、住民の安全・安心の確保に尽力する市町村長が集まり、国会の先生方や国、県に治水事業の促進について訴えている団体でございます。

 災害対応の最前線に立ち、機会あるごとに地元の皆様とお話する中で、治水の大切さに関する生の声を訴えていくことが重要な使命と考え、日々活動に努めているところ、今回、このような場で、地元の声を伝えられることは大変意義があることだと思っております。

 さて、近年は、気候変動に伴い、全国各地で今まで経験したことのないような記録的な豪雨が発生しております。

長野県においても、この数年、台風や豪雨による激甚な災害が続いており、治水対策、災害対策の必要性がこれまでになく高まっているところでございます。

 特に、出水時等に住民を安全に避難させる責務を担っている私たちにとりましては、災害が発生しないことはもちろんですが、治水対策が進み、避難指示を出す頻度が少しでも減少してほしいということが共通の願いであると考えております。

 中部地方全体の治水事業が本大会を契機として、一層促進されることを期待しまして、皆様と一緒にこの大会を盛り上げ、そして訴えていきたいと考えておりますなどと挨拶させていただきました。

 次に、開催地を代表され、諏訪市長 金子ゆかり様より歓迎のご挨拶をいただきました。

 来賓祝辞として、国会議員の宮下衆議院議員さん、岬衆議院議員さん、長野県議会議長 丸山議長さん、国土交通省 中部地方整備局長 稲田雅裕さんから、それぞれの立場からの祝辞を頂戴しました。

 そして、本大会の議事進行を務めます座長に私が推挙され、治水事業概要説明に移りました。

 最初に説明いただきましたのは国土交通省 水管理・国土保全局治水課長 林正道さんと、中部地方整備局河川部長 舟橋弥生さんから詳しく端的ご説明をいただきました。

 市町村長による意見発表では、木曽川上流にございます長野県木曽町長の原久仁男さんに「木曽町で発生した豪雨災害について」と題して発表していただきました。

 次に、審議いただく決議案を長野県河川協会 副会長 根羽村長 大久保憲一さんに朗読いただき、盛大な拍手により承認いただきました。

 今回の決議文については、11月16日に開催予定の令和4年度治水事業促進全国大会を経て、国会議員、並びに関係省庁へ要望してまいります。

 次に「令和5年度中部地方治水大会」の開催県を、岐阜県に決定させていただき、岐阜県建土整備部河川課長 岩井 聖さんよりご挨拶をいただきました。

 最後に閉会の辞を長野県建設部河川課長 川上学さんにしていただき、予定通り全日程を終了しました。皆さん、お疲れ様でした。

▽ 毎朝恒例の撮影は、日岐の犀川対岸の池沢口に行き、生坂ダム湖や朝霧が立ち込めていた上空からの風景を撮影しました。

日岐周辺からの風景

 その他生坂村では、ノーマイカーデー、保育園で芋ほり、小学校でマラソン大会、児童館でのらのら青空塾・しょうぎ教室、いくさか歩こう部などが行われました。


中学2年生標津町交流事業村長表敬訪問&知恵の輪委員会&上生坂周辺からの風景

2022年10月18日 | 生坂村の報告

 18日(火)は雲が広がりスッキリしない空で、夕方には雨がパラつき寒い一日でした。

 午前8時45分には、21日(金)に北海道標津町交流事業に出発します中学2年生代表の小口さんと藤澤君の二人と矢沢教頭先生、担任の宮嵜先生が挨拶に来られました。

 生徒二人からは、標津中学校と川北中学校の同学年の生徒たちとの交流や標津町での体験などをとても楽しみにしていることと、この交流事業が行われることに対して、村当局など関係各位に感謝の言葉をしっかりとした口調で話されました。

 私からは、生坂中学校の生徒でないとこの交流事業に参加できないから、皆さんがまだ経験したことがない、大平原、山、川、海を体験し、北方領土問題や鮭の遡上など、多くのことを学んでいただき、今後歩んでいく人生の参考にしていただきたいなどと申し上げました。

 先生方にも御礼を言われ、先生方は事故等がないようにしっかり引率して、来年は標津町の生徒たちが修学旅行で生坂村に来られますので、オンラインで交流を行いながら、標津町の修学旅行がより良いものになるために話し合ってきたいなどと意欲的に話されました。

 10時からの知恵の委員会は、私の挨拶で始まり、来年度の「地域発 元気づくり支援金」に申請予定の事業について協議をしました。

 今年度は採択率が悪かったので、早めに当村の活性化等のため申請事業について検討をして、松本地域振興局とも協議をし、ご指導をいただければと考えいます。

 今回の申請予定の事業が少なかったので、今年度の継続事業や不採択になった事業を各部署で再度検討していただくようにお願いしました。

▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、上生坂の犀川堤防に行き、犀川周辺や上空からの風景を撮影しました。

上生坂周辺からの風景

 その他生坂村では、小学校でALT、中学校で全校奉仕作業、なのはなで乳幼児秋冬物おさがり会、児童館でマラソンクラブ、お誕生教室、知恵の輪委員会、新型コロナウイルスワクチン接種、5班の皆さんの元気塾などが行われました。


やまなみ荘定例会&長野県町村会定期総会&草尾上野ぶどう畑上空からの風景

2022年10月17日 | 生坂村の報告

 17日(月)は朝から雲が多く、午後には段々と雨が降り出し、一時的にザッと雨が強まりました。

 午前10時からやまなみ荘定例会が行われ、9月の利用状況は、行動制限がなくなり全数把握を見直されて、人の動きが活発になりましたが、コロナ禍の昨年度対比では143.2%、コロナ禍前の令和元年度対比58.2%と、まだ厳しい運営状況が続いています。

 今月の全戸配布のチラシは、海鮮丼フェア、秋の味覚フェア、ゆったりプラン、地酒まつり、入浴定期券新規・更新などですので、引き続き皆さんのご利用をお待ちしております。

 9月のフェアのうな丼339食(食堂162食、テイクアウト62食、道の駅115食)、三色丼125食とのことでした。

 10月のフェアの海鮮丼フェア122食、秋鮭の野菜鍋とアジフライセット30食。お祝い御膳24食、秋祭り用料理の売上156,000円と報告を受けました。

 11月用の全戸配布は、年末年始プラン、信州割SP延長、新そばまつりに加え、物価高応援プランとして、湯豆腐、もつ鍋、おでんなどのセットを宴会等でもご利用いただくよう考案することにしました。

 毎週末には、道の駅いくさかの郷にて、灰焼きおやき、焼き餃子、川魚の唐揚げ、サンドイッチなどを販売していますし、これらの冷凍食品は常時販売していますので、引き続きご利用のほどよろしくお願いいたします。

 午後2時からは、長野県町村会第35回定期総会が開催されました。

 長野県町村会長の羽田長和町長さんのご挨拶で始まり、町村長在籍10年以上の長野県町村会自治功労者表彰では、売木村 清水村長さん、木曽町 原町長さんが表彰され、代表して清水村長さんが謝辞を述べられました。

 来賓祝辞として阿部知事さん、丸山県議会議長さん、県市長会長 牛越大町市長さん、県町村議会議長会 渡邊会長さんからもそれぞれの立場から祝辞を頂戴しました。

 次に議事は、令和3年度長野県町村会会務報告、一般会計等3会計の歳入歳出決算、国・県に対する提案・要望事項、決議、要望運動方法など上程した各議案が原案の通り承認されました。

 私は、建設部会長として「道路等交通網の整備促進」と「河川・砂防施設の整備促進」を重点提案・要望事項として上程し、原案通り承認していただきました。

 総会終了後、「最近の国際情勢と日本の安全保障について」と題して、東京大学先端科学技術研究センター専任講師 小泉悠氏から、「何故ウクライナを」「怪しげな大義」「戦争の推移」「拮抗する兵力」「焦点は南部へ」「一方的勝利は望み難い」「長期的見通し」「冷たい戦争」の再来、日本への影響などについて講演をいただきました。

 興味深い話でしたが、写真・ビデオ撮影禁止、録音禁止でしたので、内容はご容赦ください。

草尾上野ぶどう畑上空からの風景

▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、収穫がほぼ終了した草尾上野ぶどう畑に行き、朝霧が立ち込めていた上空からの風景を撮影しました。

 その他生坂村では、保育園で個別相談会(~20日)・内科検診、小学校で音楽会特別時間割開始・SC来校、中学校でSC訪問、振興課関係業務開札、事業打合せ、運動教室などが行われました。


生坂村総合防災訓練&消防団中継送水訓練&昨夕の日岐・小舟上空からの風景

2022年10月16日 | 生坂村の報告

 16日(日)は日差しが届いたり雲が広がったりでも、昼間は過ごしやすい体感になりました。

 午前6時30分に大雨警報発令により、マメールにて職員を招集して、全村的な防災訓練を実施しました。

 午前7時から訓練開始に当たり私から、今回の防災訓練は職員各位が各自主防災組織に行き、役員と防災士の皆さんと連携して、避難所の開設、避難の支援、本部との連絡をしていただくことが中心であり、シナリオに沿って行動してみて、スムーズに行った点、上手くいかなかった点などを検証していただき、有事の際に適時、的確に行動できるようにしっかり訓練をしていただきたいなどと挨拶をしました。

 そして、時間雨量40mm、陸郷観測所の水位2.50mを観測したことにより、水防警戒水位(レベル1)になり、消防団待機指示を出していただくとともに、第1回災害警戒本部会議を行い、気象状況、災害状況を踏まえ、警戒レベル3・高齢者等避難を検討の結果、発令することに決めました。

 2年ぶりの今回も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、自主防災組織の役員の皆さんだけに避難所に集まっていただき、地区担当職員と避難所の開設、避難の支援、本部との連絡等の訓練をしていただきました。

 今回の総合防災訓練は、生坂村地域防災計画に基づき、生坂村を襲う風水害に備え、地域住民、村及び防災関係機関が連携・協力し、災害発生時に即応できる体制を確立するとともに、広く防災意識の普及高揚を図り、地域防災力の向上に資するために実施しました。

 7時40分の広報生坂により、8時に村内全域に対して、警戒レベル3・高齢者等避難を発令するので、各区の自主防災組織は対策本部を設置し、避難所開設の準備をするように依頼しました。

 そして、村の災害警戒本部に加え、各区の自主防災組織でも対策本部を設置していただき、消防車に搭載している無線機、携帯電話等による被害想定の伝達訓練と各避難所に何名が避難して、何名が在宅かなどの村民全員の安否確認を行っていただきました。

 引き続き時間雨量が40mmを記録し、今後も継続することと、8時35分に土砂災害警戒情報が発表されるとし、第2回災害警戒本部会議を開催し協議の結果、第1回災害対策本部会議に移行し、被害・避難状況の確認を行った後、避難勧指示について協議し、警戒レベル4・避難指示を発令することにしました。

 その後も各自主防災組織から、被害、避難状況の報告をいただき、担当部署で対応を指示しました。

 9時に第2回災害対策本部会議の時には雨が止み、今後も降雨の見込みがなく、陸郷観測所の水位3.20mと氾濫注意水位基準以下になったことから、各情報を取りまとめ報告いただいた後に、避難指示等の検討をし、その結果、高齢者等避難及び避難指示を解除することに決めました。

 9時20分には陸郷観測所の水位2.40mを確認し、水防団、水防活動の終了と待機解除をし、私から各自主防災組織の役員の皆さんに御礼の挨拶をさせていただき、無事終了しました。

 訓練終了後はそれぞれに反省会も行っていただきましたので、その内容を検証して今後の訓練や有事の際に適時・的確・迅速に行動できるようにしなければと考えております。

 総合防災訓練の実施に当たり、参加された自主防災組織の役員各位はじめ議員各位、消防団員各位など多くの関係者に御礼を申し上げます。

 総合訓練終了後、生坂村消防団は9時45分に火災発生を想定し、昭津区下の田集落への中継送水実施訓練を行いました。

 犀川の水利から各中継地点で、ポンプの取り扱いやホースの延長など中継送水の訓練をしたいただきました。

 下の田の火災発生想定場所への中継送水や放水訓練の模様です。今回も団員各位は、ポンプ取扱訓練、中継送水訓練、警備(交通規制)訓練、命令伝達訓練、通信(無線)訓練などに励んでいました。

 生坂村消防団としては、火災の対応は勿論ですが、豪雨による土砂災害対応、地震による災害対応など、消防団活動も多岐に渡っており、日頃の訓練を通して有事の際に対応できる技術の習得により、地域防災力の強化、災害に強い村づくりにご尽力いただきますようお願いいたします。

 山本消防団長からは、早朝から総合防災訓練、中継送水訓練に参加いただいたことと、中継送水は生坂村では重要であり、課題はありましたが、皆さんのお陰で予定通り無事訓練が出来たことに謝辞を述べられるなどの挨拶をされました。

 私からは、早朝から総合防災訓練、暑い中の中継送水訓練の参加に御礼を申し上げ、自らの地域は自らが守る、郷土愛護の精神によって、各種の訓練を行い、技術の習得により、村民の皆さんの安全・安心な生活を守っていただくことなどお願いして訓示とさせていただきました。

 平林明科消防署長から、中継送水には生坂村消防団の協力がなければなりませんし、昭和電工の水槽からの下る中継送水はまた違う難しさがあり、本番は準備が出来た中継点まで徐々に水を送って、なるべく早く消火活動に入れる様にしてもらいたいなどの講評をいただきました。

 総合防災訓練の実施に当たり、参加された自主防災組織の役員各位、議員各位、消防団員各位など多くの関係者に心より感謝を申し上げます。

▽ 毎朝恒例の写真は、朝が早かったので、昨夕に撮影したの日岐・小舟上空からの夕焼けの風景です。

日岐・小舟上空からの風景

 その他生坂村では、小・中学校でアウトメディアチャレンジデーなどが行われました。


道の駅いくさかの郷特産市&大日向上空からの風景

2022年10月15日 | 生坂村の様子

 15日(土)は雲が広がりましたが日差しが届き、昼間は爽やかな陽気でした。

 午前10時からは、道の駅いくさかの郷にて毎月第3土曜日恒例の特産市が開催されました。今回は、商工会青年部の皆さんが大阪焼きを販売して盛り上げてもらいました。

 毎回出店いただいている地元2団体では、おじさま倶楽部が手打ちそば、女・人竹っこクラブが竹っこおやき・竹っこ弁当・おいしん棒を販売していただきました。

 やまなみ荘も週末恒例の灰焼きおやき、焼き餃子、川魚の唐揚げ、サンドイッチなども販売していただきました。

 いつもの美味しい品々ですから、固定客もいて早くから多くの皆さんにお買い求めいただきました。

 今回初めて、日本生命の皆さんが、血管年齢の測定をしていただき、多くの方が測定して、年齢相当や年齢より年配の値が出るなど、一喜一憂されていたようです。

 農産物直売所でも、終盤を迎えた生坂産各種ぶどう(193カラット)や地元産の新鮮野菜、果物、松茸などきのこ類、たまご、加工品、かあさん家のおまんじゅう、かあさん豆腐、梅漬けなど各種商品の販売が行われ、多くのお客様で賑わいました。

 参加された各団体の皆さんには、毎回お忙しいところご協力いただき、道の駅いくさかの郷を盛り上げていただき感謝申し上げますとともに、引き続きお世話になりますが、ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

▽ 毎朝恒例の撮影は、ぶどうの収穫がほぼ終了した大日向南平ぶどう畑にいき、朝霧が残る上空からの風景を撮影しました。

大日向上空からの風景

 その他生坂村では、B&G海洋センターで古本市、新規採用職員二次試験などが行われました。


生坂農業未来創りプロジェクト会議視察研修&小立野・下生野上空からの風景

2022年10月14日 | 生坂村の報告

 14日(金)は少し雲が広がりましたが、日差しが届いて穏やかな空で、昼間は爽やかな陽気でした。

 生坂農業未来創りプロジェクト会議視察研修二日目は、宿泊先のホテルを8時15分に出発し、掛川市の「NPO法人とうもんの会」に伺いました。

 当会の理事長の山下みさおさん、前理事長の名倉光子さんに説明をしていただき、前日に引き続き静岡県中遠農林事務所農村整備課 塚本美佳主査に同席をいただきました。

 とうもんの里は、地域の資源を見直し、豊かな自然と美しい田園風景や農村の伝統文化などを継承・活用しながら、魅力ある農村地域を形成し、活性化していくために、静岡県田園空間整備事業により、掛川・袋井・磐田の3市にわたる情報発信の拠点として、平成19年4月に「とうもんの里総合案内所」が誕生し、掛川市から指定管理者の認定を受け「NPO法人 とうもんの会」が運営されていました。

 「NPO法人 とうもんの会」は、農業体験・食体験、歴史探訪や自然観察などの活動を通じて、地域の農業や農村の良さなどを伝え、この地域を訪れる方々との心豊かなふれあいを創り、農業の保全や地域の活性化につなげていくことを目的に活動する特定非営利活動法人です。

 とうもんの会の「5つの柱」は、

『農村の良さを伝える』ための「歴史自然観察部」は、自然環境の変化に伴う生態系の変化を調べるため、子どもと大人が一緒になって「田んぼの生き物調査」などを実施していました。

『農業のおもしろさを伝える』ための「農業体験部」は、春には茶摘み体験やじゃが芋掘り体験、秋には秋冬野菜の植え付け、落花生の収穫やサツマイモ掘り体験などを実施していました。

『食の大切さを伝える』ための「食加工体験部」は、味噌づくり体験や豆腐づくり、旬の農産物を使った料理教室を開催し、新茶や新米の季節などには素材を生かした定食の提供などを行っていました。

『とうもんの里を守り伝える』ための「文化広報部」は、茶摘みコンサートやかかしコンサート、新春らいぶなど四季折々のイベントにより文化を伝え、とうもん風景写真展などの開催やSNSでの情報発信をされていました。

『とうもんの恵を伝える』ための「恵み産直部」は、地域の農家380人以上が会員になって「とうもんの恵みを伝える会」を組織し、朝採り市を金・土・日の週3日間開催し、季節の野菜や果実を中心に、地元の加工品、お惣菜などを販売していました。

 当会の構成は、令和4年4月現在、会員35名(農家37%、非農家63%(兼業農家53%・非農家10%)、男性8%、女性92%)とのことでした。

 前理事長の名倉さんからは、メロン農家さんで2~3等品を販売するためにカフェや直売から始め、「何もないことは魅力だ」、「田んぼや緑が多くて素敵だ」と言われ、地域の農業によって育まれてきた自然、歴史、文化、農産物、食などの発信の会を創設し、今は農家さんの苦労を伝えることや地域の宝探しなどもされているとのことでした。

 田園空間博物館の関係で「塩田の里交流館」からリンゴを、とうもんの会からはメロンを送るなどの産地間交流をされ、今は農産物が端境期で、これからブロッコリー、キャベツ、白菜などの出荷が多くなり、商品が生産者の顔であるからと良い商品を出荷していただき、この人の商品が欲しいというお客様が多く、15%のマージンで残った場合は引き取ってもらうとのことでした。

 とうもんの会は設立から女性が殆どであり、男性は出来ないことを想像して止めて、女性は出来ることから始めるので、会が設立し運営されていて、職業として働き、女性も名刺を持つべきで、肩書きが人を成長されると言われ、自らも農業経営士として就農者の相談に対応しているとのことでした。

 その他にも、地域らしさを出す、地域をどうやって食べるか、地域を売ることや、おもてなしは地元の言葉で話し、コミュニケーションが楽しいとのことで、我々の色々な質問にも熱心にお答えいただきました。

 とうもんの会の皆さんも、平成19年度第20回県都市景観賞 「ふるさとしずおか部門」優秀賞受賞、平成19年度第3回県協働による農山村づくり「都市と農山村協働部門」最優秀賞受賞、平成20年度農業農村整備優良地区コンクール「農村振興部門」農林水産大臣賞受賞、平成24年度 農林水産祭「むらづくり部門」内閣総理大臣賞・農林水産大臣賞受賞、平成25年度 第1回食と農林漁業の食育 優良活動表彰 農林水産大臣賞受賞と、多くの受賞歴がございました。

 説明後には朝採り市を行っていましたので、それぞれにお値打ちのみかんや名産のお茶などの買物をし、みんなで記念撮影をしました。

 理事長の山下みさおさん、前理事長の名倉光子さんには、お忙しい中、詳細に分かりやすく親身にご説明いただき感謝申し上げますとともに、農村整備課 塚本美佳主査にも2日間お付き合いいただき御礼申し上げます。

 最後の視察は、帰路の途中に「道の駅なんぶ」に寄りました。

 道の駅なんぶは、農産物販売所「なんぶ・村の駅」、レストランなどを整備し、地元特産物の提供や地場産品の開発、PRを通して6次産業化を行うとともに、道路利用者へ安全で快適な道路交通環境の提供や、町の観光・歴史などの情報を発信していました。

 農産物販売所「なんぶ・村の駅」では、地元農家さんから毎日届く新鮮な野菜や果物、海産物やお惣菜をはじめ、南部茶を使用したオリジナル商品、山梨の名産品など多数取り揃えてありました。

 また、店内は少し狭く、所狭しと多数の商品が並んでいましたが、お洒落な店内に南部茶や各種スープ、お菓子などの試飲、試食が多く出来、ついつい買物が増えてしまう感じでした。

 今回の生坂農業未来創りプロジェクト会議視察研修は、静岡県の二箇所のNPO法人の活動を中心に視察研修をさせていただきましたが、それぞれ地域の皆さんがまとまって、コミュニケーションが良く、農地の保全、農業による歴史・伝統文化、自然環境、各種学習会やイベントの実施など、多岐にわたり活動されていて感銘いたしました。

 我々も生坂農業プロジェクト会議において、先祖から受け継いだ田畑の保全、農業の振興、農業課題の解決、自然環境の保全、農地や自然を活かした学習会やイベントの実施など、大学等との連携や産地間の交流なども視野に入れて検討協議をしなければと感じました。

 ご対応いただいた皆さんをはじめ参加された皆さんのお陰で、有意義な視察研修になりましたことに感謝を申し上げます。そして皆さん、お疲れ様でした。

小立野・下生野上空からの風景

▽ 毎朝恒例の写真は、犀川対岸から朝日が差してきた小立野と下生野上空から撮影した風景です。

 本日生坂村では、保育園で筑北スポーツクラブ、中学校で特別短縮日課・1年公開授業、なのはなでハロウィン会、里親推進パネル展示、中信地区学校図書館大会、歴史探訪教室、集団検診結果返却、4班の皆さんの元気塾などが行われました。


全国治水砂防協会北陸信越地区支部長・参与視察研修

2022年10月14日 | 私の活動報告

 12日(水)午前8時30分に宿泊先のホテルを出発し、最初に白馬村北條の「倉下地すべり」を視察に行き、姫川砂防事務所江守所長はじめ職員各位から説明をしていただきました。

 倉下地すべりは、長野県北安曇郡白馬村に位置し、この斜面は通称「どんぐり村」と呼ばれ、ペンション及び別荘として利用・開発されています。

 地すべり活動による変状は、平成2年頃から確認されましたが、平成7年に建設省松本砂防工事事務所が松川護岸の変状原因を調査したところ、地すべりによるものであることが判明し、その後、平成10年3月21日の58mm/日の降雨とそれに伴う融雪水によって地すべり活動が大きくなり、「災害関連緊急地すべり対策事業」として、地下水排除工を主体とした地すべり対策工が採択されました。

 倉下地すべりの概要は、幅800m、奥行き800mで、地すべりの頭部に幅40m、長さ150m、落差20mに達する陥没帯を形成する大規模な地すべりでした。

 末端が姫川の支流の松川に接し、側部及び頭部を急崖に囲まれる。末端急崖上部は平均15°の緩斜面からなる地すべり地形を呈して、本地域の地すべりは、分布および活動年代からA~Eの5ブロックに分けられていました。

 現在、最も活発に活動しているのはAブロックであり、その規模は幅300m・奥行き700m・最大地すべり層厚60mと推定され、地質調査によって、地すべり地内の溶結凝灰岩層の分布は、Aブロックとほぼ一致し、溶結凝灰岩層が主な地すべり土塊になっていることが明らかになっています。

 倉下地すべりの対策工の「地下水排除工」は、排水トンネルによる方法が最も効果的であると考え、トンネル内にはボーリング室を設け、集水ボーリングにより、貯留される被圧地下水を排除して、トンネルの掘削方法としては、従来のライナープレートより覆工による緩みが少ない、NATM工法による掘削を選定し、これにより排水トンネル上部のペンション・別荘への影響を最小限に抑えることができている。

 地下水排除工の施工に伴って、実際のAブロックの地すべり変動は、伸縮計で見れば、地下水排除工施工前の変動には、融雪・梅雨による活動期、その他の時期の休止期を繰り返す傾向が認められたが、施工が開始されて以降、変位速度の鈍化が認められ、変位速度の変化は、地下水位の低下が認められ始めた時期とほぼ一致し、地下水排除工により、地すべり活動は終息化へ向かっていると考えられるとのことでした。

 次は白馬村の平川流路工と源太郎砂防堰堤に行き、国土交通省 北陸地方整備局 松本砂防事務所 宮島副所長と職員各位に説明していただきました。

 平川は姫川の上流域にあり、北アルプスの唐松岳、五龍岳を水源として、急流河川で土砂の流出も激しく、たびたび多量の土砂流出による被害をもたらし、特に昭和34年の伊勢湾台風では甚大な被害に見舞われたため、昭和37年から国による直轄砂防事業が開始され、平成2年までの20数年の歳月を掛け整備されてきました。

 平川扇状地は昭和29年より別荘地の分譲が始まり、現在では多くの別荘や、ペンション、スポーツ施設などが整備されていて、その土砂の影響により下流部には大扇状地が形成されていることから、土砂流出の対策としては砂防堰堤の河床の安定、流路の固定、洪水防止などの工事を実施されてきました。

 源太郎砂防堰堤は、昭和7年に農業振興事業として堰堤(H=5m、石張り玉石コンクリート)を築造、その後、昭和9年の被災により前堰堤を副堰堤として上流堆砂面上に新堰(H=6m)築堤、昭和26年に2m嵩上げ、昭和38年に調節機能向上を期し、上流堆砂面に本堰堤(H=8m)、副堰堤下流に第2副堰堤を築造するなど、幾たびも改善を重ね現在に至っていました。

 そして現在も源太郎砂防ダムは、上流ダム群の基礎保全と下流の流路工の安定確保等の地域防災の要としての機能を果たしているとのことでした。

 私の友人のお父さんで、白馬村長を4期16年間務められた横沢裕さんが言われた「はじめに砂防ありき」とは、「白馬村の歴史をみたとき、絶えず発展の前に砂防事業が行われてきたことを忘れてはいけない」という思いが記されているとのことです。

 この記念碑は平川源太郎砂防堰堤脇の石碑で、平川流路工第一期計画完了を記念して平成3年に建立されたものであり、防災・減災、国土強靱化の対策事業の中で、砂防堰堤のように誰もが見ることのできないような山の中で、どっしりと大地を守ってくれている姿を、多くの皆さん知っていただきたいと思いました。

 最後は、長野市篠ノ井小松原の地すべり対策工事現場に行き、土尻川砂防事務所 倉田所長はじめ関係各位に説明していただきました。

 令和3年7月6日早朝に長野市篠ノ井小松原地区において大規模な地すべりが発生し、地すべりの大きさは幅約150m、長さ約240m、深さ平均15m(最大26m)で移動土塊量は概ね42万m3と大規模な地すべりとなりました。

 その対策工事として、排土工の施工状況は、地すべりの滑動を抑えるため、地すべり頭部の土を取り除いていて、9月末までに23,000㎥の排土が完了しました。

 また、地すべりの要因となる地下水を速やかに排除するため、集⽔井3基、集⽔ボーリング62本を施工し、今年5月末で完成しました。

 9月初旬から始まった鋼管杭工施工状況は、地すべりの滑動を抑えるため、地すべり土塊に鋼管杭を打設して、直径1.0m 、長さ25.0 ~34.5m の鋼管杭54本を地すべり土塊に打設するとのことで、鋼管杭は運搬可能な長さ(3~5分割)で工場製作し、現場で溶接継ぎをしていました。

 この鋼管杭の打設方法のジャイロプレス工法は、圧入工法の優位性を確保した圧入機に回転機能を付加した新圧入機「ジャイロパイラー」を用いて、施工が完了した杭を反力としながら、杭の頭部を自走して先端ビット付鋼管杭を順次回転圧入する工法です。

 杭先端特殊ビットにより地盤を回転掘削する施工法により、排土量を抑制し、環境に優しい施工を実現していて、大規模な地すべりのため工事完成までに数年かかる見込ですが、地域の安全・安心のため、早期の完成を目指していました。

 視察研修の対応をしていただいた関係の皆さんには、3箇所の視察させていただき色々と勉強になり御礼申し上げますとともに、長野県建設部砂防課の皆さんはじめ関係各位には、2日間大変お世話になりましたことに感謝申し上げます。


生坂農業未来創りプロジェクト会議視察研修&草尾上空からの風景

2022年10月13日 | 生坂村の報告

 13日(木)は雲が主役でしたが、穏やかな天気で、昼間は過ごしやすく感じられました。

 生坂農業未来創りプロジェクト会議視察研修は、朝8時30分に生坂村を出発して、3年ぶりに県外視察として静岡県に向かいました。

 途中で昼食を取り、午後2時前に「NPO法人 せんがまち棚田倶楽部」に伺いました。

 当倶楽部の事務局長 堀延弘さん、静岡県経済産業部農地局農地保全課農村整備班 友寄孝裕主査、静岡県中遠農林事務所農村整備課 塚本美佳主査と関係者にご対応いただきました。

 せんがまち棚田は、牧之原台地の西斜面、田んぼが階段状に連なり、面積10.1ヘクタール、最盛期にはその数3,000枚以上で、毎年500俵余の米を生産していました。

 1枚1枚の面積が小さく、生産効率の悪さ、後継者不足、減反政策など悪条件が重なり、昭和50年代には、その数が激減してしまいました。

 そして、我々の祖先が、汗と涙で、何代にもわたって守ってきた貴重な財産だと気づいた時には、すでに9割近くが葦原と化し、子どもの頃に遊んだ昔の面影はほとんど残っていませんでした。

 そういう中、日本の原風景棚田を守り、先人の苦労を肌で感じ、子ども達に伝えていこうと、平成6年に「千枚田を考える会」を設立したのが活動の始まりとのことでした。

 平成11年には県の「棚田等十選」に認定され、平成22年2月からはNPO法人「せんがまち棚田倶楽部」とし、法人化とともに、オーナー制を取り入れ、ホームページを開設して頑張ってこられました。

 棚田は農業生産だけではなく、国土保全、美しい景観、生き物の生息環境など、私たちに多くのものをもたらしており、貴重な地域資源、国民の宝であり、このような状況に鑑み、「せんがまち棚田倶楽部」は、せんがまちの名前の由来となっている多数の棚田の復活及び保全活動を行うとともに、この活動を通じて、社会教育、環境教育、棚田文化の伝承、地域振興に関する活動を目的としていました。

 「せんがまち棚田」と「茶草場」の保全には、NPO法人せんがまち棚田倶楽部をはじめ、多数の人々が係っていて、静岡大学棚田研究会は、棚田と茶草場の保全活動や無農薬野菜栽培、オーナー農業の指導や補助などをしていて、東京農業大学地域環境科学部は、棚田と茶草場の水質調査などをし、棚田女性部は棚田で収穫したお米と地元で取れた無農薬野菜を中心にお弁当づくりをし、一社一村静岡運動により、保全活動の協力やホームページ制作と管理などをする民間会社が多く関わっていました。

 地元小学校である河城小学校の総合学習として、小学生が棚田と周辺の茶草場を訪れ、貴重な生き物と直接触れる体験学習を行っています。田植え、稲刈り体験だけでなく、棚田と茶草場の大切さを伝える学習も行っていました。

 オーナーの皆さんは、一年を通しての農作業「春の田植え準備・田植え・草刈り・稲刈り」に協力していただいている他にも、生きもの教室、親子向けイベントなども行っていました

 ススキやヨシを茂らせている半自然の草地を「茶草場」といい、お茶づくりでは伝統的な農法で、他県ではほとんど見られない中で、せんがまちは茶草場と棚田が隣接する珍しい地域であり、平成25年には、このお茶づくりの方法が、世界農業遺産「静岡の茶草場農法」として認定を受けられました。

 平成23年「静岡県コミュニティー活動優秀賞」を受賞し、平成29年11月20日に行われた地方自治法施行70周年記念式典において、総務大臣表彰を授与され、令和2年10月、様々な活動が認められ農水省の「豊かなむらづくり全国表彰事業」において農林水産大臣賞を受賞し、令和4年4月、「つなぐ棚田遺産」認定をいただくなど、数々の受賞に輝いており、これからも多くの出会いを大切に「せんがまち」の棚田を守っていきたいとのことでした。

 「NPO法人 せんがまち棚田倶楽部」の皆さんは、多くの活動をされていて感心させられましたし、その活動には多くの方々が協力や支援をされていて、棚田と茶草場の保全活動、農業体験、自然環境の保全と教育等々の活動に共感されたことであり、自然豊かな当村でも、多くの協力者を募って活動していくことも大切だと感じました。

 ご対応いただき、詳細に親切にご説明いただきました堀延弘事務局長さんはじめ関係の皆さんに御礼を申し上げます。

▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、草尾の犀川対岸の高台に行き、雲が多めの上空からの風景を撮影しました。

草尾上空からの風景

 本日生坂村では、小学校で楽器運び・金管練習、中学校で瀧澤先生来校、集団検診結果返却、文化財保護委員会、教育支援会議などが行われました。