わたなべ動物病院の獣医さんブログin行橋

日々の思いをこごと、たわごと、ひとりごとに

ips細胞の記事を読んで

2016年07月07日 | 日記
 どうもマグロの解体ショウは好きになれない。解体ショウはグロイ内蔵をのけて肉の塊となった物体を人前でさらし者にしてるようで嫌だ。マグロだって海の中で心臓を動かし悠然と生きていたと思うと、食するに関しては感謝するが人前の解体は御免こうむる。
当然 魚の生き作り おかしらと魚の背骨だけになってピクピク動いてその上に刺身が載っているのも嫌いである。
 牛や豚の解体ショウなどはどうだろう、まだ誰もやってない。 
さーここが最高級のヒレ ここはロース 脂ののったカルビー 貴重なサガリ このホルモンはいかが・・・など グロイところをみれば誰も喜ばないだろう。
 生きとし生きるもの 小動物 犬猫の臨床をやってて はて 獣医って何だろうと考えてしまう。
 ips細胞の記事を読んでいつも思うのはこの細胞を作るために何千何万何億ものマウス(はつかねずみ)が犠牲になっている。われわれ人の為に死んでくれてる。
人間の薬を作るのも 人間の病気を解明するのも 人間の保存料 着色剤 はたまた化粧品に関してもだ。安全性試験という名のもとに 何千 何百ものマウスやラット(ドブネズミ) うさぎたちが犠牲になってくれている。動物の薬を作るのもだ。そして獣医も多大に関わっている。
 人間が生きていくためには牛や豚や鶏もだ。この子達も生きている。いや生きていた。
ここにも獣医がいる。
 今のように犬猫の臨床が主体になった世の中で、獣医学教育を受け、受精卵の仕事に関わった者として 動物が嫌いでもいい 好きにならなくてもいい でも自分たちが飲んでる薬や化粧品にしたって犠牲になってくれた動物たちがいる、その上で成り立っている。頭の片隅にほんの少しだけ入れといて欲しい ほんの少しだけでイイ 願うのみです。 
 そうすれば人に対しても動物に対してもやさしくなれやしないだろうか。

ips細胞の記事を読むとテレビに盛んに取り上げられたあの女性がかわいそうに思う。
個人的な想像と見解を言わせてもらえれば 自分で自らマウスを飼育し、採卵して 自分で培養して自分で移植してたらあのような事は起こらなかった、分業制と利益誘導の弊害、裕福な大学と裕福な研究所だと思う。
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