わたなべ動物病院の獣医さんブログin行橋

日々の思いをこごと、たわごと、ひとりごとに

猫ワクチンについて

2018年07月31日 | 日記
〇情報量が格段に増えたがゆえに逆に複雑になり、全体像がぼやけてしまった。
〇彼らが未経験なのをいいことに不安をかきたて、意のままに動かそうとしているように思える。
 二つの文は全く違う日 異なる場面で書かれたものですが、二つ並べると似たような警告をしてる気がする。
 犬にしても猫にしても任意のワクチンなので賛否両論の意見の中で接種する、しないは個人の問題なので自分としては薦めるが後は飼い主さんの判断に任してます。当然 避妊・去勢手術のときも勧めるけど 希望がなければワクチン接種はしてません。
 さて猫ワクチンですが三種ワクチンと5種ワクチンがあります。当院では3種を勧めてます。3種は猫カリチウイルス、猫鼻気管炎(ヘルペス)ウイルス、猫汎白血球減少症ウイルス 5種は上記3っつに猫のクラミジア感染症、猫白血病ウイルスを加えた5種です。
 基本的には猫3種ワクチンにクラミジアを加えた4種があればいいのですが、残念ながら3種か5種になります。
 なぜ3種かというと、猫のクラミジアは細菌感染なので初期段階では比較的早い段階で抗生剤投与で治癒できて、しかも感染後の治癒であれば抗体もできやすい為 無理に接種しなくてもという考え、白血病ワクチンですが、これが結構不可解。白血病ワクチンは接種しても抗体があがらない場合もあり、上がってもも60%から80%といわれてる。100%近くまでならないしあやふやなワクチンだと思ってます。しかも白血病ウィルス抗原を持っている場合には予防効果はないです。白血病ワクチンを接種したいのであれば、抗原検査をやって陰性を確かめて接種すべきです。
 院内検査はあくまでも簡易検査なので 精度はかなり上がってるみたいですけど、できれば院内の検査キッドではなくで多少経費がかかっても外部依頼で正確性を期したほうがいいと思ってます。
猫白血病ワクチンに言わせてもらわば、猫にできてなぜ人間にできないのだろう、人間もウィルス性白血病があるのにネ~ぇといいたくなる。種は違えども同じレトロウイルスなのに、ね、とっ。安全性やなんやかんやらとすべてが人間と同じにならないですけど。
 獣医学も生物学に近いとはいえ、理論に則ってやってますので多少検査も省くこともできます。費用対効果や飼い主さんの負担 動物の負担を考えながら、必ずしもベリーグッドにならないまでも少しでもいい方向に いい方向になればと願ってます。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする