心をふさぐニュースが闊歩している。柏市の通り魔事件だけでない。これまでもいろいろある。しかしながら、テレビや新聞報道に妙な違和感を感じてならない。たぶん同じ気持ちの人もいるのではないだろうか。いつものパターンで、犯罪心理学者や精神分析医などの専門家が登場し、加害者の分析がされている。ほとんど同じような話ばかり。こんな分析がどれほどテロ的な犯罪の防止に役立つのであろうか。どう考えても一般常識とはかけ離れた思考をどのように分析されても、ほとんど理解不能。我々一般人は今後どうすれば良いのかが全く分からない。これでは分析の意味がないのではないだろうか。 . . . 本文を読む
メディア・リテラシーという言葉がある。かなり前から話題になっているが、情報メディアを主体的に読み解いて必要な情報を引き出し、その真偽を見抜き、活用する能力のこと(ウィキペディアより)。これは主に受信者としての心得であるが、発信者つまりメディア側のリテラシーもある。マスメディアは様々な視点のもとに情報を発信し、一つの意見に偏らないように最大限心掛ける必要がある。マスメディアがある意図に基づいて報道すればその影響は大きい。信頼性・中立性が基本であり、第四の権力と呼ばれる理由も、ここにある。道民の8割が購読するという北海道新聞にはマスメディアとしての心得が欠けているのではないのだろうか。 . . . 本文を読む
先日の道新に目につく記事があった。「無殺菌天然水、国内初の製造。札幌産ナチュラルミネラルウォーター」。審査に1年もかけてようやくパス。会員に定期販売するそうだ。なんでも欧州の基準ではナチュラルウォーターと呼べるのは一切の加工を認めない自然のままであることが条件。日本ではろ過や加熱した水もナチュラルウォーターとして認められているが、欧州に輸出する際は表示を変更するとか。正直、たかが水に何故これほどこだわるのか、と思ってしまった。というのも、わが町では欧州基準のナチュラルウォーターが無料でいくらでも噴出しているからである。 . . . 本文を読む
わが道東の今朝の最低気温はマイナス20.3度。新年にになってこれで一週間ほどマイナス20度以下を記録している(最低はマイナス23.2度)。テレビのニュースでは日本列島を異常寒波が襲っていると叫んでいた。冬本番という印象を強くするが、どうも北のはずれで生活していると、この異常寒波という言い草が奇妙に聞こえてならない。東京では積雪1センチで交通渋滞やトラブルが続出するらしいので、大騒ぎをする気持ちは分かるが、この時期のこの気温はそれほど異常なのだろうか。しかも毎年のようにこの時期に同じような騒ぎをしている。マスコミは東京中心だから、ま、ある程度やむを得ないが、年中行事のように騒ぐのはどうなのだろう。 . . . 本文を読む
最近、マスメディアが騒がしい。彼らが一斉に同じ報道する時は、一様にきな臭いにおいが漂う。特定秘密法案に反対ということなのだが、テレビも新聞も反対一色。まるで日本国民全員がこの法案に異議を唱えているかのように見える。断じてそうではないというのが事実だ。これは公平な報道なのだろうか?知る権利を標榜するなら法案に賛成する人の意見もあげなれば片手落ちではないのか。知る権利は大変重要な権利である。しかしそれは国民のためのものであって、メディアのためのものではない。当たり前の話だが。メディアが反対するから賛成の意見はオフリミットというのでは、知る権利に反する行為だと思う。 . . . 本文を読む
また不幸な事件が起きた。今度はグアム島である。日本の秋葉原で起きた通り魔事件とほとんど同じような事件であった。例によって、日本のテレビ局は現地にスタッフを送り込んでの賑やかな報道合戦を展開している。衝撃的な事件で負傷者の大半が日本人ということで報道が拡大するのはやむを得ない。だが、どうもその方向性というか、肝心な部分に違和感を感じてしまう。テレビで現地の人が感想を述べていた。「百%安全のグアムでこんな事件が起きるなんて信じられない」。この言葉を追従するように報道が続く。安全に対する認識がちょっと違うのだ。 . . . 本文を読む
Sl冬の湿原号の季節がやってきた。2000年から運行されてきて今年で14回目を迎える。標茶町では今年(1月20日)もSLと並走して走るホーストレッキングが実行された。今冬にたった1日だけ行われる馬とSLの競演である。昨年の大雪と違って天気もいい。期待の中にSLが現れた。数十頭の馬が一斉にスタートする。ところが「あれっ!」なのである。SLの様子がおかしい。馬もなかなか追いつかない。どうやらスタートに失敗したらしい。先頭の二頭だけがやっとカメラにフレームイン。他の馬たちはどうした?時間にして十秒程度のドラマは、かくして無惨に終わった。 . . . 本文を読む
かなり前から、2012年12月21日は人類滅亡の日と騒ぐ人がいた。今日がまさにその当日だ。三年ほど前のハリウッド映画がさらに火をつけた。きっかけはマヤ暦。2012年12月21日に一つの区切りが来るというものであったのが火種だった。だが人類滅亡とはまったく関係がない。これをうまく利用したのがキリスト教の終末思想。宗教というのは社会不安を飯のタネにする。「この宗教を信じれば救われます」。噴飯ものの話なのだが、哀しいかな人間は簡単にだまされる。その最たるものが中国国民かも。「全能神」とかいうキリスト教系宗教組織が、世界終末論なるものを流布。危険を感じた中国政府(反共産党運動でもあった)は、すでに800人以上が逮捕されている。 . . . 本文を読む
いやはやである。12月10付のウォール・ストリート・ジャーナル日本版の記事タイトルがすごい。『世界が右傾化日本に「ノー」総選挙を前に』。NYレポートと題した肥田とかいう女性フリージャーナリストの寄稿である。日本の総選挙に一つの流れを作ろうという魂胆が見え隠れ。しかしながら世界が日本の右傾化に拒否反応とあっては見過ごせない。詳しく読んでみると、これはとても穴だらけの内容。ジャーナリストの記事とは思えない。ウォール・ストリート・ジャーナルの記事として登場したところに意味があるのかもしれないと変に勘ぐってしまった。ちょっと嫌な噂を耳にしていたからだ。 . . . 本文を読む
例年だとお盆を過ぎると風がひんやりとし、透き通った青空の続く気候となる道東だが、今年は少し様子が違う。雲の日が多く雨も。しかもベトつくような暑さが9月となっても継続していた。わずかな晴れ間に見た釧路湿原は空は高く、緑から黄色へと模様替えが始まっていた。湿原を渡る風も冷たさを増していた。だが、蒸し暑さはあまり変わっていない。なんとも、道東の秋らしくない様子なのだ。そんな時、新聞に激やせしたヒグマの写真が掲載された。やはり、異常気象は野生の生活にも直結している。「天高く、クマ細る秋」なんて、笑ってる場合ではない。 . . . 本文を読む
オリンピックの影で印象が薄くなっているが、日本には今、怒りが渦巻いている。原発、いじめ、オスプレイ、消費税などなど。普通なら怒りのマグマが怒髪天を衝く勢いで日本を席巻、と思うのだが、意外にそうはなっていない。それぞれの問題に対する温度差というか、怒りの方向性がかなり違うからだ。それなのにテレビや新聞は一つの塊で語ろうとする。反原発運動を見るとよく分かる。いま百人に、原発はどう思うかと聞いたら百人が「NO」という。だが全員が同じ方向でNOを叫んでいるかというと、それは違う。そこにはものすごい開きがある。単純な「YES」と「NO」で判断できるわけがない。それが分かっていながら、わざと一つの方向で語ろうとする風潮に異議がある。 . . . 本文を読む
ここ数週間、連日繰り返される滋賀県大津中学校のいじめ自殺報道。浮き彫りとなったのは学校総ぐるみの隠ぺい体質と教育委員会の無能ぶり。随分聞き飽きた文言が並ぶ。いいかげんに、そこから脱した報道ができないものなのだろうか。すべてのメディアが一つの方向で同じような報道をすることを、パックジャーナリズムと呼び、心あるジャーナリストならそこからの逸脱を真っ先に図るものなのだが、そうなっていない。横並び記事のオンパレード。インターネット上では加害者の子どもの名前から顔写真まで流出。親も同様に曝け出されている。フェイスブックやツイッターという手法は、日本をいっそう複雑化している。 . . . 本文を読む
またぞろだが、尖閣諸島周辺が騒がしくなっている。野田総理の国有化発言に呼応するかのように中国漁船が領海を侵犯し始めた。このところ動きが活発化している。中でも7月4日の台湾の遊漁船と巡視艇の領海侵犯が印象深い。これまで全面に出ていた中国ではなく、台湾の漁船であることと、これに台湾の巡視艇が付いていたからである。台湾と中国が一つとなって尖閣諸島(彼らは魚釣島という)を問題化しているかのように見える。日本のマスコミも通信社の配信記事をそのまま流すだけ。この裏にある事実に少しも触れようとしない。中国に加えて台湾までが、という誤解が日本中に流れている。 . . . 本文を読む