■まとめと考察
1 記事量
沖縄戦は、「第二次世界大戦における最激戦地のひとつ」であり、しかも、住民を戦いの中に数十万人もまきこんだ。また、その後の米軍基地の問題もあって、現在もきわめて大きな影響を与えている重要な歴史事象。
したがって、映像資料なども含めて1ページ以上の量は必要だろう。少なすぎて△→ 東京書籍、教育出版、清水書院。
2 米軍の強大な戦力
戦力言及なしの戦争描写はありえない。(写真資料等も含めた)言及なしは△→ 自由社、東京書籍、教育出版、日本文教、清水書院。
3 米軍の戦い方
《「民間人」へも容赦ない攻撃をした地上戦》という、きわめて特殊な残虐な戦い方だった。
それに言及しない教科書は、いまだに、《「連合軍への批判は禁止」という、7年間の占領時のGHQコード・検閲の影響下にある》と言われてもしかたないだろう。
「戦闘の激しさ」にも「民間人への加害」のどちらにも言及しないのは×→ 教育出版。
4 米軍の損害
日本軍(+県民)は文字通りの死闘により、米軍史上まれにみる損害を与えた。評価は次の「日本軍の描き方」の部で行う。
5 写真と地図・資料
現代の中学生に理解させるには映像資料が不可欠。
映像資料なしは△→ 東京書籍※、教育出版、清水書院。
※東京書籍採用の写真③は、《米軍が住民を助けている図柄》であり対象外(載せていけないのではない)。この写真だけを載せている東京書籍はGHQコード影響下にあるのだろう。
写真③は日本文教、学び舎も使っている「人気写真」。
~次回、「日本軍の描き方のちがい」~
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