楽々雑記

「楽しむ」と書いて「らく」と読むように日々の雑事を記録します。

シンスケの二階席。

2008-03-18 22:11:11 | 食べもの。
久しぶりにANKと酒を飲もうという話になった。暫く会う機会が減りそうなようなので、いつもと違った場所で飲もうとリクエストを聞くと「できれば和食。花粉症なので屋内希望」という返事が返ってきた。和食は良いとして、一体自分がいつもどこで飲んでいると思っているのだろう。いくつか頭の中に店が思い浮かぶ。行ったことがない場所を堂々と提案するというのは苦手だけれども、湯島の「シンスケ」にしようと決めて連絡をした。土曜日の夕方から居酒屋で飲み始められるというのは、思い浮かべただけで口許が緩む。気まで緩んでいたのか、土曜の開店時間が少し早いことに気付いて慌てて家を出た。ゆったり飲もうというのに相応しくないのはわかっているが、やはり人を待たせておきながら悠長に飲めるほど肝は据わっていない。
開店時間より前に湯島に到着して、天神参りまで済ませたANKは二階のテーブル席で待っていた。ジョッキの中の半分程度になったビールを見て、改めて遅れてきたことを詫びる。さすがに待たせておきながら、できれば一階で飲みたかったということなど言える由もない。見回すと雰囲気に気兼ねすることなく飲むならばこちらの方がいい気もしてきた。そう思いながら、メニューを眺めると「きつねラクレット」の上に緑色のシールが貼ってある。これを頼もうと思っているのだとANKに言うと「それだけ品切れ。チーズが入荷していないらしい」と教えられた。お目当てのメニューがないことがわかったが、他のものだってきっと美味いに違いない。早々にビールを空けて燗酒を頼む。つまみにおしたしと〆鯖、葱のぬた。どれもつまみとしては申し分ない。店の名が入った徳利が届いては下げられるのを繰り返す。そしてお薦めらしい「いわしの岩石揚」を頼んで杯を重ねているうちに、自分たちの外に二組の熟年グループしかいなかったガランとした二階の席はすっかり埋まっていた。賑やかになれば、一階にはなさそうな雰囲気が漂う。外も暗くなってきた。そろそろ腰を上げようかと時計を見るとまだまだ時間はありそうだ。銀座に戻って、いつもの店に行こうという話になった。やはり早く飲み始めるのは楽しい。

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