楽々雑記

「楽しむ」と書いて「らく」と読むように日々の雑事を記録します。

新年への準備

2009-12-31 16:46:56 | Weblog

まだ今年も一日あると思っていたら、部屋から見える太陽がオレンジ色に変わり始めた。もう少しで暗くなって、明日になれば新しい年だ。取り替えられたカレンダーを眺めながら、まだ書いていない年賀状のことを思い出す。今夜にポストに放り込むといつ届くのだろうか。何とか今夜の内に投函しなければ。

元旦に届く年賀状を見たら、きっと反省するだろうと思い浮かべながら、宛名も書かれていない手元にある年賀状の束を見て、意外と上手にできたと自画自賛している。この一年で大した成長はしていないだろう。明日から始まる来年には少し成長できるのだろうか。

遠くまでの距離

2009-12-20 21:46:55 | Weblog

金曜日の夜から続いていた悪寒が漸く治まってパソコンに向かったものの、今ひとつ調子が出ない。寝込んでいたから損をした気になっても良いものだけれど、発熱というのも滅多にない経験なのか、随分と遠くまで行ってきたような気がする。勿論、三途の河を見るほどの熱でもなければ、例のインフルエンザでもない。ごく普通の風邪だったのだけれど、不思議な気分だ。しかし、こんな気分はひと冬に1度で充分だ。

先週の日曜日に新酒を買いに埼玉の毛呂山まで出かけた。わざわざ遠回りをして八王子から八高線で北へ向かう。内田百間(正しくは、門構えに月)や吉田健一、そして宮脇俊三も著したその路線は、電化されてその面影を見つけられぬまま、高麗川駅に到着した。その先は非電化区間になるから、乗換えの待ち時間に一旦下車して改札を出た。駅の構内の地図には近くにあるセメント工場へ向かう引込線があったから、線路が外された砂利道を見つけて工場へ向かって歩いてみる。しばらく歩くと石灰で真っ白な配管がグルグルと廻らされた大きなセメント工場に突き当たった。酒を買いに少し遠出をしたつもりが、思いのほか遠くに来てしまったような気になる。来た道を引き返して駅が見えたとほぼ同時に踏切が鳴り、乗るべき列車が目の前を通り過ぎていった。駅に戻って時刻表を見ると次の列車は1時間30分後。やはり、ずいぶん遠くに来たことを改めて思い知った。



土曜日の昼食

2009-12-12 13:54:54 | Weblog

丸の内のビームスプラスに少し前に頼んでいたベトナム時計を受け取りに行った後、どこで昼食を食べるかについて迷った。往来の中で立ち止まったまま、昼食のことを考えているというのも傍から見たらおかしく映るだろうから、考えながら歩き続けた。土曜日の午後だから選択の余地はあるものの今日の昼食は1食しかない。最近食べたもののことや薦められながら、まだ足を運んでいない店のことなど頭の中に候補が流れていく。気付けば首都高速をくぐって外堀通りの交差点まで来ていた。そろそろ決めなくてはと思いながら、赤信号になったことをありがたく思って立ち止まった。
信号が青になる前に「春日」で天丼を食べようと思いついた。決まったからには青信号が待ち遠しい。信号が変わるや急ぎ足で横断歩道を渡って、小さな路地に入るところに「天丼」と書かれた小さな看板が出ているのを確かめてから左に曲がった。紺地の暖簾をくぐって引き戸を開けるとほぼ満員の状態。一番入口の近くに空いていた席に腰掛けて天丼と燗酒を注文してようやく一息ついた。ほぼ2年ぶりに入った店の様子は変わっていないことに安心して、カウンター越しに天ぷらを揚げる様子をボンヤリと眺めながら酒を飲んだ。ぬる燗にすれば良かったかな、と思いつつ酒を注ぎ足していると、隣に和服の女性が座った。着物について詳しいことは分からないけれど、着慣れた様子はとても粋だ。天丼とぬる燗、と座るや注文するのを聞き、改めて隣の席を見る。小慣れた様子で会話を交わし、店主が一杯目を差しているのを見て、羨ましいという気持ちよりも、自分の不器用さに気恥ずかしさを感じる。丼に残ったご飯をできるだけ丁寧に口に運びながら「緊張しているところには金と女性はやってこない」という言葉が不意に頭に浮かんだ。食後に出された蜜柑は酸味が効きながらも甘くて美味しい。「どちらの蜜柑ですか」と訊ねる声が隣で聞こえた。いつになったら余計な緊張をせずに振舞えるようになるのだろうと思いながら、福岡で取れたという蜜柑の最後の一房を口に放り込む。帰りがけに店主から「お久しぶりですね」と声をかけられた。食後の嬉しい気分は酒のせいではないだろう。

短い言葉

2009-12-06 23:40:58 | Weblog

近所のバス停から歩いているときれいな月が見えた。笑っているように見えたので「月が笑っているようだ」と相方に伝えると、そういうことはTwitterに書けば良いと言って笑われた。呟くというのも容易ではない。