カレンダーを眺めながら、5月も終わってしまうことに気付いた。連休に何をしようかと思案していたのはひと月も前のことになる。初夏のような暑さにつられて朝まで飲んでしまった週末、夕方前に目が覚めて、写真の整理も、書くべき手紙も書いていなかったことに気付く。空缶に放り込んでおいた写真を取り出して連休のことを思い出した。
路面電車が走っている街は良い街だ、と勝手に思い込んでいる自分にとって、高松の次に訪れるべき場所は高知か松山になるのだが、愛媛民藝館と伊丹十三記念館に行こうと思い、行先を松山に決めた。道後温泉にも松山城にも行かず、途中に伊予西条に寄って、松山では伊丹十三記念館に行って、鍋焼うどんを食べたい旨を高松の友人に伝えると不思議そうな顔をされた。
宇和島に向かう特急を伊予西条で下車して訪れた愛媛民藝館で、ふとしたきっかけから受付の女性と話をした。その中で伊予西条の魚は他のどこよりも美味しいと言う。そして皆、家で食事をするから、美味しい店を尋ねられても困ってしまうのだという話を聞いて、この街に知り合いはいないことを残念に思った。さすがに自宅に招いて欲しいとは言えない。この後、松山まで行くことを話すと、1軒の居酒屋を紹介してくれた。お嬢さんが働いているのだという。早速連絡をしてもらいながら思わぬ幸運に小躍りした。
民藝館を後にして伊予西条の街を歩いた。途中、餅屋であんこ餅を買い食いし、駅前の洋菓子店でソフトクリームを買って、松山へ向かう列車を待つ。ホームに石鎚山の看板が見えた。その山と思われる方角に日が沈んでいく。松山に着く頃には日も暮れているだろう。急に腹と喉が鳴り始めた。
路面電車が走っている街は良い街だ、と勝手に思い込んでいる自分にとって、高松の次に訪れるべき場所は高知か松山になるのだが、愛媛民藝館と伊丹十三記念館に行こうと思い、行先を松山に決めた。道後温泉にも松山城にも行かず、途中に伊予西条に寄って、松山では伊丹十三記念館に行って、鍋焼うどんを食べたい旨を高松の友人に伝えると不思議そうな顔をされた。
宇和島に向かう特急を伊予西条で下車して訪れた愛媛民藝館で、ふとしたきっかけから受付の女性と話をした。その中で伊予西条の魚は他のどこよりも美味しいと言う。そして皆、家で食事をするから、美味しい店を尋ねられても困ってしまうのだという話を聞いて、この街に知り合いはいないことを残念に思った。さすがに自宅に招いて欲しいとは言えない。この後、松山まで行くことを話すと、1軒の居酒屋を紹介してくれた。お嬢さんが働いているのだという。早速連絡をしてもらいながら思わぬ幸運に小躍りした。
民藝館を後にして伊予西条の街を歩いた。途中、餅屋であんこ餅を買い食いし、駅前の洋菓子店でソフトクリームを買って、松山へ向かう列車を待つ。ホームに石鎚山の看板が見えた。その山と思われる方角に日が沈んでいく。松山に着く頃には日も暮れているだろう。急に腹と喉が鳴り始めた。