楽々雑記

「楽しむ」と書いて「らく」と読むように日々の雑事を記録します。

陽だまりのチーズケーキ。

2008-03-21 00:33:33 | 食べもの。
以前住んでいた部屋の窓は肩よりも高い位置にあった。日に数時間、陽が差し込むだけで、一日中明かりをつけていないと何だか薄ら寒い感じの部屋だった。平日の日中は殆どいないし、休日も出かけることが多かったから、住んでいる本人はそれほど気にしたことはなかったけれど、思い返せば一日中家にいることがなかったのは、やはり日当たりが悪かったからかもしれない。それに比べると今の部屋には窓も陽もある。決して広いとはいえない部屋だけれども、陽があるというだけで随分と落ち着く。そう思っているのは相方も同じらしく、晴れている昼下がりにお茶を飲むようになった。陽のあたるスペースにテーブルを運んで飲むこともあれば、もっと簡単に小さなスツールに乗せたトレイをテーブル代わりにして済ませることもある。陽はあたるようになっても、別に絶景が広がっている訳でもなく、ショッピングセンターの駐車場の壁しか目に入らないのだけれど、陽の当たる場所でのんびり過ごせる時間をもつことができるというのは、想像したことがなかっただけに幸せな気がする。
相方が職場でもらったケーキを持って帰ってきた。昼下がりに一緒に食べようということになる。コーヒーを淹れるのは、いつのまにか自分の仕事になっているから、頼まれるでもなくお湯を沸かし始めた。慌しく淹れるインスタントコーヒーも決して嫌いではないけれども、ゆっくり淹れたコーヒーには少しだけ幸せが足されるような気がする。そうしてゆっくり淹れたコーヒーを陽のあたる場所に持っていく。頂き物のチーズケーキも一緒に。こう書くと何だか優雅に聞こえるけれど、オットマンにトレイを乗せた即席のテーブルに所狭しとマグカップとケーキが並んでいるのは少々窮屈か。たとえ窮屈だろうとも、陽のあたる窓辺でお茶を飲むのは幸せだ。並んでいるのがヨハンのチーズケーキなら尚更だ。確か定年退職した三人の男たちが前職の工場勤務の経験を活かして完全にその工程を標準化したというような話をテレビで見たことを思い出した。いつ作っても同じ美味しさを作れるようにした、という話。勿論そんな話を知らなくても同じ美味しさなのだろう。夏でもきっと同じ美味しさを味わえるのだろうけれども、昼下がりの陽だまりで食べることのできる時期は限られているはず。休日が晴れないかと今も天気予報が気になってきた。

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