北欧の匠に出かけた。先日、代官山でリンドベリのスピサ・リブのカップ・アンド・ソーサーを買い、相方はアラビアのパラティッシのボウルを買ってきたりと北欧ものの買い物が続いているけれど、何とはなしに銀座で少し時間ができたので立ち寄った。店に入ると我々以外に誰もいない。依然来た時と同じようにのんびりした空気が漂っている。息子らしき人が色々と解説をしてくれるので、ボンヤリと眺めていても商品がわかったような気になってくる。目当ての二階に上がっても良いかと尋ねてから階段を上がった。
二階に上がると小さめの焼き物を中心に北欧のアンティークが所狭しと並んでいる。取り立てて知識があるわけではないので、気になるものを手にとっては「いいなあ」と思うだけ、値段がついているものもあれば、ついていないものもあるので、なかなかその先には進みがたいのだ。そうして眺めていると、後から入ってきた常連らしき人と店主がなにやら話をしている。「上の階を開けるからどうぞ」と声をかけていただいたので、三階にあがると扉が開いている。中に入ると木工品が並んでいた。常連らしき男性は小さな木の器を手にとって「素晴らしい物を見つけましたね、値段も素晴らしいけれども、値段以上に素晴らしい」と話す声が聞こえる。確かに形も仕上げも美しい。聞けばハンス・ウェグナーの作だと言う。ハンス・ウェグナーは友人に自らが作った木工品をプレゼントしていたらしい。何だか素敵な話だ。
二階に戻って再び器を眺めながら店主に質問をしていると、同じ作者の器に目が行っていることに気付く。ニールス・トーソンというウェッジウッドを代表する作家だという。いくつかある中のひとつを購入しようかどうかと悩む。他に気になった器と見比べていると「そちらのほうがいくらかお安いですよ」と言う。青が素敵な器だ。相方の誕生日を言訳に購入しようと伝えると「ニールス・トーソンの1960年、その年は私たちが結婚した年ですね」と微笑んだ。今は実家の近くで拾った木の実が入っている。
二階に上がると小さめの焼き物を中心に北欧のアンティークが所狭しと並んでいる。取り立てて知識があるわけではないので、気になるものを手にとっては「いいなあ」と思うだけ、値段がついているものもあれば、ついていないものもあるので、なかなかその先には進みがたいのだ。そうして眺めていると、後から入ってきた常連らしき人と店主がなにやら話をしている。「上の階を開けるからどうぞ」と声をかけていただいたので、三階にあがると扉が開いている。中に入ると木工品が並んでいた。常連らしき男性は小さな木の器を手にとって「素晴らしい物を見つけましたね、値段も素晴らしいけれども、値段以上に素晴らしい」と話す声が聞こえる。確かに形も仕上げも美しい。聞けばハンス・ウェグナーの作だと言う。ハンス・ウェグナーは友人に自らが作った木工品をプレゼントしていたらしい。何だか素敵な話だ。
二階に戻って再び器を眺めながら店主に質問をしていると、同じ作者の器に目が行っていることに気付く。ニールス・トーソンというウェッジウッドを代表する作家だという。いくつかある中のひとつを購入しようかどうかと悩む。他に気になった器と見比べていると「そちらのほうがいくらかお安いですよ」と言う。青が素敵な器だ。相方の誕生日を言訳に購入しようと伝えると「ニールス・トーソンの1960年、その年は私たちが結婚した年ですね」と微笑んだ。今は実家の近くで拾った木の実が入っている。