三度目の正直ならぬ

　もともとホール希望で応募した今のバイト先。
　ところが二週間くらいでランチタイムは厨房補助に入ることになり、今ではランチタイムにホールに出てもまごついてしまう。
　そして今日、とうとうディナータイムの厨房補助もデビューすることになってしまった。
　これまで二回、話をもちかけられては断ってきた。さすがに無理だし、夜のホールが楽しかったから。
　しかし今日という今日は、もはや状況から断りきれなかった。
　三度目だし、以前祈った時に神さまからGOをいただいていたように感じていたので、これは進むしかないなという思いもあった。

　これまで料理は決して上手ではなかったし、好きだったこともあったけどいつのまにかしなくなってはや数年、ここに来て毎日米を研ぎ、包丁を使い、洗い物をし、そしていよいよサラダを作ったりちょっとしたおつまみを作ったりするようになるわけかー（もしものにできたら、すごいことだよね！）。
　慣れたころに新しい展開が次々と、最初に自分が考えていたのとはまったく違う展開で、とまどいつつ、でも後悔はしていない。後悔というよりは驚きの連続。そして、いつのまにかこの先が少し楽しみになってきた。