大和心眼ーヤマトシンガンー

情報操作、捏造、隠蔽に騙されるな!茹でガエルにならない方法

1%の上位が99%の下位から富を吸い上げる社会がある。アメリカをお手本にしますか?

2012-07-25 23:24:03 | 属国日本
こんにちは、千里です。


資本主義国家の代表として、つねに先頭を走り、
アメリカン・ドリームを実現できる機会均等の国として
理解してきたが、今や現実は、高水準の不平等と機会の
減少を加速する、上位1%のみが裕福になれる社会と
なってしまった。



☆スティグリッツ教授 /貧困化する米国人/ 新国際通貨 / FRB批判





世界の金融危機からはじまった大不況はアメリカを飲み込み、
多くのアメリカ人を漂流させている。

現在、アメリカ人の6人に1人は、希望どおりの仕事に
つくことはできず、さらに800万世帯が自宅から退去を
命じられているという。

大学を卒業をしても、学資ローンの支払いがあり、
求人がないことで職につけず、ホームレスになっている
若年層も多いようだ。

このような社会になってしまった最大級の要因が、広がり続ける
「高水準の不平等」と「所得分配の不平等」にある。

つまり、富める者がますます富む一方、残りの人々は、生活苦
にあえぐ状況となっている。


例えば、2002年~2007年の期間をみると、国民所得の増加分の
65%は、上位1%のふところに転がり込んでいるという。
それとは反対に、中流層が下流層に転落し、右肩下がりで
暮らし向きが悪化していっているのがほとんどのアメリカ人である。

しかしながら、上層の人々はいう。

上層に金を注ぎ込めば、さらなる成長が実現し、
結果全員に利益がもたらされるという主張だ。

この考え方は、「おこぼれ効果」(トリクルダウン)
というようで、この理論はすでに破綻している。



なぜならば、現在のデータからは、上層の富は、
中層以下の犠牲によって生み出されているからだ。

例えとして、パイの配分を事例にすると、
パイが平等に分けられるなら、上位1%は、全体の1%
を手にするが、現実は、全体の5分の1を獲得している。

そして、今やアメリカ神話となってしまったのが
“機会均等”である。


現在、中下層でも、アメリカン・ドリームを実現できる国として、
“機会均等”が誰にでも与えられているというストーリーは、
多くの国から魅了された。

しかしながら、今では完全なおとぎ話となっている。


なぜならば、最下層と最上位層は、同じ階層にとどまる
確率が高く、この確率は、ほかの国々を大きく上回っているという。

下位20%の層の子供は、3分の2の子供が
下位40%にとどまることがわかっている。

例えば、大学の生徒構成をみても理解できる。
上位25%の出身の学生が、全体の74%を占めており、
下位50%の出身の学生は、全体の9%に過ぎない。



つまり、アメリカという社会は、上層と下層に分かれる
二極化の社会になっており、ちょうど上層に流れ込むお金が
増えるとともに、下層に流れ込む人々が増えることは、
イコールとなっているようなのだ。


なるほど、これなら同じ意味だったということで
納得できますね。

結果として、大問題になっているのが、上位1%を構成して
いる人々の大多数は、偉大な社会貢献によって報酬をえたの
ではなく、人偽的につくりだされたものであることに
原因があるようだ。


そして、上位層の極端な富の集中により、再配分機能を
失い、不平等な社会、経済、政治をつくりだしてしまった。

その原因となった人偽的なものは、今後取り上げていくが、
まずは、1%の上位が99%の下位から富を吸い上げる社会が
アメリカであるということを注視し、このような社会にならない
よう、日本の国民は、日本の政治、官僚機構を監視して
いかなければならないだろう。



さて、ここで取り上げた内容は、下記の2001年にノーベル経済学賞
を受賞したコロンビア大学のジョセフ・E・スティグリッツ教授の
最新刊「世界の99%を貧困にする経済」を参考にしてもので、
今後、段階的に取り上げていきたいと思う。





それでは、また。



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