大和心眼ーヤマトシンガンー

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TPPは、むしろ食の安全を強化できるって?「TPP興国論」を読んで驚き!

2012-03-28 21:07:50 | TPP
こんにちは、千里です。

さて、今日は

「TPP興国論」著者:松田学さんの著書を
読ませていただきました。


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表紙の櫻井よしこさんの推薦ということで、
強い日本を引き出すガイドブックということで
あるから期待していましたが、読んでびっくり。

まずその1。
「大丈夫!TPPは、交渉参加しても脱退できます」

ということです。WTOでは、脱退すれば現実的に
世界に背を向ける行為と言っておきながら、
TPPは、わずか10カ国程度だから大丈夫?

と開き直っていますね。

それでは、日本に脱退を宣言する勇気がありますか?

別な言葉で言いましょう。

現在、日本に積み上がっている米国の国債を売る
ことができますか?
これと同じぐらいの勇気が必要ということです。

米国の国債を売ったとたんに、安全保障が瓦解し、
あらゆるマーケットに影響がでるでしょう。
現実問題として、米国債を売る勇気もない日本が、
「TPPを脱退する!」など言える
わけがないということです。

そうであれば、最初から関与しないのが利口というもの。

日本は、日本独自の道を歩いてください。
米国と一緒に心中する必要はありません。

その2。
「TPPは、むしろ食の安全を強化できる」

これも驚きです。
例えば、米国は、遺伝子組み替えラベルの表示を
不要としている立場です。
なぜならば、悪名高い巨大種子企業モンサントが
遺伝子組み換えの種子を日本マーケットに導入しようと
狙っているからです。

遺伝子組換え作物は、栽培がはじまると、花粉による
交雑がはじまり、それを除去することができないと
いうことです。

さらに恐ろしいのは、遺伝子組換え作物は、次の世代の
種が使えないため、毎回購入しなければなりません。

一度取り入れたら、モンサントとの契約により、
永遠に種を購入し続けるという魔のサイクルにはいります。
インドなどでは、現実に様々な問題を引き起こしています。





このように種子を支配する企業は、世界の食料を支配する
ことで、国そのものを間接的に支配していきます。

なぜならば、食料問題は、その国の生命に関わるからです。

単純に農業市場開放がマーケット拡大のチャンスと
捉えるのではなく、国としての食料政策をどうするか、
食料自給率を高めるためにはどうするかという、
上位概念である安全保障の面から捉えないと日本人の胃袋は
空っぽになっていくということです。

その3。

「日本は、ISDSを武器にできるかもしれない」

ISDSの条項は、前回にも説明していますが、
企業が損失を被ったら、その国の政府を訴える
ことができる条項です。
簡単に言えば、投資家VS国家の紛争解決の条項
ということですね。

それでは、これを訴える場所はどこですか?
世界銀行傘下のICSID(国際投資紛争解決センター)
のようです。ここで、数名の仲裁人が判定
を下すことになります。

さて、この仲裁人は、誰ですか?
仲裁人は、公平性を保てる第三者ですか?

当然、世界銀行傘下の機関となるので、
米国寄りのスタッフが待ち構えているのでしょうか?

そう、勝ち目はありませんね。


さて、このようにTPPが興国につながるという
議論事態、表面的な視点で眺めただけの
薄っぺらい議論なのではないでしょうか。


そもそも、このような問題が沸き上がってくる条約事態
最初から国益に反しているのではないでしょうか。

日本は、諸外国に影響されず、自ら考え、
自らビジョンをつくって、独自の道を歩むべきでしょう。

心眼でモノゴトをみていきましょう!

それでは、また。