目指せ!ゼロウエイストな暮らし

モノを減らして、ゼロウエイスト。田舎でイラスト描いて暮らしています。

佐渡バター製造風景

2006年10月27日 | 佐渡だいすきネタ
佐渡バター、最近400円から450円に値上げしました。
でもあんまり文句はありません。
佐渡乳業に取材に行った時にいろいろとお話を聞いて
すっかりほれ込んでしまったので。

特に佐渡バターは、ものすごく手間がかかっているようです。
これまで200円代で購入できたというのが嘘のようです。

佐渡バターは、木製の「チャーン」と呼ばれるバター製造機を使い、
バターの香りをひきだすことに重点をおいて作られているそうで
金属製のチャーンでなく、木製を使っているところは全国的に見てもほとんどありません。

社長から「全国的に見て『少ない』」ではなく、
『ほとんどない』と書き換えてくれ」
と原稿訂正を頼まれるほどに、少ない。
貴重価値なものなんだなあ、とこの辺でまたぐっときてしまいました。


バターを型に入れる作業も、ひとつひとつが手作業です。
これには驚きました。
「従業員さんの手でやっているのですか?」と聞き返してしまいました。

私のイメージの中では、機械でポトンと型に入れ、他の機械がぎゅうっと
押し付ける、そんなイメージをしていたのに、
その作業が全部、「手作業」というのですから。
確かに、あえて金属製でなく木製品を選んで製造しているのなら
成型にだって金属は使うべきではないのでしょうが、
それにしても手間がかかっています。

「バターを型の中にぎゅうぎゅうと押し込めてひとつのバターをつくるんです」
と言っていました。
この手間故に、佐渡バターは年間10000個しか作ることのできません。
製造ラインを作れば、この倍以上の製造は可能らしいですが、それは
考えていないそうです。



「本当はバターはもうかる商品ではない」のだそうです。
手間ばかりかかるから、粗利は少なく
(経営上の)うまみは少ないのだそうです。

だけど作り始めたら、奥が深くて興味がどんどんわいたのだといいますから
それだけでも魅力的な話です。
「発酵バターも作ってみたいし、無塩バターも作りたい」
と次の商品へも意欲的です。


今月号のエスライフではこういったお話を掲載することができませんでした。
話的にはすご~く載せたいなあ、と思えるものだったのですが
誌面のスペースの問題と、それと社長のお言葉のため。
「加工品よりも白牛乳のほうの広告をしてほしいなあ」と。

私が取材に行った時、ちょうどこの木製バターチャーンの調子がおかしくて
島外から修理をする人がきていたらしく、
私の手で画像をとることができませんでした。

この画像は後ほどお渡しいただいた画像。
自分の目で確かめたかったけれど、
佐渡乳業の社長は「もしかして私のこと避けてる?」というほど、
連絡がつかないくらいに忙しい人で、
しまいにはデスクのおねいちゃんから、私の声が聞こえた途端に
「社長、またでかけちゃいました」と笑われるほどでした。


お値段の安さだけを求めるのではなく、
食べ物を作った労働に対しての「対価」を払えるくらいの
お財布の余裕と心の余裕をもっていたいなあ、と思う今日この頃です。









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