劇団夢桟敷 ☆2018.6〜山南ノート5

熊本アングラ万華鏡〜演劇とプライベートの徒然

訪問(4)キャベツ

2020-05-31 07:51:49 | 2020-2022 日記

訪問劇(4)5.31日
キャベツ

「こんにちわ、一寸調査したいことがあって参りました。
この調査はあなたが幸福になるためにとても大切な調査です。
つまり、このキャベツです。
このキャベツとあなたの生活とは、どのような関係があるのかという調査です。
このキャベツに見覚えがありますか?
このキャベツは1971年4月2日に、オランダのedeで生まれました。
男でしょうか、女でしょうか?
フランス語ではLe Chou男性名詞です。
このキャベツを危険物だという人がいます。一寸持ってみますか?
キャベツと共産党の関係についてあなたの予想することを言ってみて下さい。
どうか真剣に答えて下さい。
オランダ消防署では、このキャベツを火薬物と認定しませんでした。
実は、おねがいがあります。このキャベツをしばらく預かってもらいたいのです。
まる一日、あなたの家の中のどこかにこのキャベツをおいてみていただきたいのです。
このキャベツはちいさいので大して場所はとりません。
このキャベツとあなたとの関係はこうして生まれるのです。
キャベツを愛してくれ、とはいいません。
どちらかといえば、私を愛していただきたい。
ご主人は在宅ですか?
私の名前はキャベツ氏です。
もし、あなた方夫婦が性生活を中止したら世界中が平和になるとしたら、あなた方夫婦は協力していただけるでしょうか?
では、キャベツをよろしくおねがいします。
24時間以内に、私がとりに参ります。
このキャベツは、あなた方夫婦に幸福をもたらすでしょう。」

1971年
演劇実験室「天井桟敷」
「市街劇◎人力飛行機ソロモン」アーヘム篇
戸別訪問劇〈キャベツ〉LE CHOU
寺山修司より


テラヤマプロジェクト(15)国家+カオス

2020-05-30 09:53:53 | 2020-2022 日記

カオス(混沌)は〈無人島〉に人類が漂着した時から始まった。
原始共産→奴隷制度→封建制度→資本主義…村は巨大な「国家」を作り上げた。

群れから逸れた漂流者はサバイバル生活を送る。混沌から逸れ、混沌に辿り着き、混沌に生きる。
生き残るための「国家」は他の「国家」を支配する企みが始まる。…戦争の繰り返しだった。

既成概念を疑い問い続けた寺山修司さんは、この時代をどう見ただろうか?
無人島の2メートルから18メートルまでの歴史を綴った。
私には彼のドラマ作術が〈魔〉術の「国家編」に思える。
STORY(物語)がもう一つのHISTORY (歴史)として現れる演劇の装置を発見したのだった。

41年を迎えた劇団夢桟敷はTERAYAMA PROJECT 準備中である。
ニンゲン「寺山修司」に迫る作業に入る。…只今、潜航中。


訪問(3)玉名市カフェギャラリーモカ

2020-05-28 23:08:29 | 2020-2022 日記

訪問劇(3)5.28木
玉名市カフェギャラリーモカ
「池田道明 個展」

職業は?と尋ねると「みかん農園です。」と答える池田さん。
2月には東京銀座でも展覧会をしている。1週間遅れると中止になっていたと言う。5月は里山美術展(和水町 肥後民家村)の予定だったが、これは緊急事態宣言で中止になった。

池田さんと出会って30年以上になる。
彼と出会うきっかけとなった荒尾造形展グループでは自然や環境をテーマにした絵画を出展していた。作品は一貫している。
背景には農園と大いに関係があるのだろう。
労働がその人の世界を形成すると言われるが、絵に描いたような生き方を感じる。

自然農法、無農薬…。雑草を刈らずにみかんを栽培する独自な方法を編み出すのに10年かかったと言う。全国的にも注目され講習会も繰り広げている。
土と共に生きる。草と共に生きる。虫と共に生きる。
私たちが忘れてしまった自然との共生を呼び覚ましてくれるような作品が並んでいる。
自然を破壊し続けた人間社会のエゴイズムに警笛を鳴らしているのだろうか。
作品は人也。

一時期、熊本市の美術展巡りが習慣になったことがある。
島田美術館→三点鐘→フルカワ→ムンク…。
作家との出会いで大きな刺激を受けた。
私の見方は作品を生み出す人間に魅せられる。権威、有名無名は関係ない。

尚、池田道明展は6月8日まで(火 水、休み)
カフェギャラリーモカ
玉名市高瀬255-2  TEL0968-73-6558


加茂島(かもしま)

2020-05-27 09:02:47 | 山南ノート5

私の生まれた「吉見」は「良き眺め」から由来する町名らしい。
漁港から1km離れたところに無人島が浮かぶ。…「加茂島」を毎日眺めて高校を卒業する18年を過ごした。
親の墓参りで年に1度あるか無しか、帰省も少なくなった。
夏はこの島を眺めてビールを飲みたい。
夕日が沈む景色が美味しいだろう。


小市民

2020-05-26 07:45:51 | 山南ノート5

何だか、わかったようでわからない。謎だらけの腹の内…。
裏がありそうで、疑心暗鬼にこの世を生きている人も増えたのではないか?

「日常」を取り戻す…?
新たな「日常」へ…?

さて「日常」とは何でしょう?
人は「日常と非日常」「正常と異常」「安定と不安」などの葛藤で生きてきたのでしょう。
その振れ幅の大きさは個人によって違いはあれど、人の命に関わる問題に直面した時こそ本性が現れると思うのです。

まだ見えないか?…む?
この国は危険な方向へ舵取りしているのが見える。
目を覚ますかの。…最近は早寝早起きである。