劇団夢桟敷 ☆2018.6〜山南ノート5

熊本アングラ万華鏡〜演劇とプライベートの徒然

お見舞い

2023-07-25 07:41:37 | 2023年
暑中お見舞い申し上げます。

猛暑酷暑と叫ばれる日本の夏です。
暑を捨てよ、海へ!山へ!出よう。

避暑地を訪ねて三千里。
母なる自然を求めて三千世界。

子どもたちと無邪気に夏休みを過ごそうや。遊ぶ体力あるやなしや?
子どもは夢中になる塊そのもの。
「遊びをせんとやうまれけむ」ですね。

日田市ツアー変更

2023-07-23 07:17:14 | 2023年
7月23日(日)

昨日今日、大分県日田市で祇園祭が4年ぶりに開催されている。
祭に合わせて「成毛克美さんお見舞いツアー」を予定していたが、彼の施設でコロナが発生して予定変更。

成毛さんとは何者ぞ?
(千葉、東京、熊本、筑後川、ベ平連※反戦活動家、生協運動、熊本市民運動、筑後川再生市民セミナーなど、一言では語りきれない)

私の周辺では彼の軌跡を記録しようとの声が上がっている。
人に歴史あり!と言われるが、歴史に人あり!である。
元気で回復を祈る。

水俣市百間排水口

2023-07-22 11:51:52 | 2023年
水俣市の百間排水口は老朽化のため撤去方針だったが、昨日のニュースで「保存」と報告された。市民側の要望に応えた形となったが、レプリカ?として残すらしい。協議は続くとのこと。
歴史的遺産をどう残すか?世界中に答は残っている筈だが…?水俣病の教訓をどう残すか?
「君たちはどう残るか」は地球の問題である。
過ちを伝えると同時に表現すること。課題は残り続く。…できることは?
これは個人の問題ではない。

ジブリに問われる

2023-07-21 07:59:46 | 2023年
10年ぶりに復帰した宮﨑勲監督「君たちはどう生きるか」ジブリアニメを見た。
広告されずに上映された作戦にまんまと釣られた。宣伝せずともネット上で炎上(良い意味で!)することは計算されていたのか?タイトルの哲学に良い意味で騙された。見終わって顔が緩む私と座長。

異界から問われる「どう生きるか?」選択肢とは…。
黄泉を身近に感じるようになって、
帰るべきか?行くべきか?
三途の川を渡る時、「黒の舟唄」を手拍子を打って歌いたくなるね。

体力は衰えようが80歳となった監督の相変わらずの世界観は健在。
甦れ!高齢者たち。死ぬまで生きる。

週刊月曜日 第49号 ①水俣見聞想

2023-07-15 09:50:11 | 2023年
劇団夢桟敷「週刊月曜日」
〈第49号 2023.7.15発行〉
https://yumesajiki.jimdofree.com/

MINAMATA PROJECT2023
PROLOGUE プロロ〜グの序走から
1.水俣見聞想に続く。
「苦海からの呼び声」第1稿(#坂本真里)の脚本が上がり、いよいよ11月の公演に向かって〈夢現ひとり芝居+1〉の準備稽古に入る。

1 水俣見聞想
 (1)プラス1のロケハン

プラス1は〈時間+空間〉としても広がる。ヒトの顔とも重なる。
気ままな水俣漫遊ではなく、目的はある。記録記憶を埋め合わせる。足元の公害事件を劇作りに取り組むことの意味を確かめたい。
これまでに水俣を訪問した場所や施設。

水俣病センター相思社
水俣病資料館
エコパークみなまた 百間排水口
おれんじ館 月浦ふれあい公園
湯堂漁港 茂道漁港 坪段漁港
冷水泉水と水神さま
湯の児温泉 ニの島(湯の児島公園)
とんとん峠 他

昨年末より水俣市ロケハンが続く。本の資料やネット検索で知るより遥かに現地に赴く方が身に迫る。
座長夢現にとっては芝居の取材としてある。
しかしlocation hunting(ロケハン)と言う。
見聞は記録記憶の登場人物のように感じる。実際に生きていた人々の声が聞こえるようだ。それを見て聞いて想うことが湧く。

九州自動車道(熊本)→南九州西回り自動車道(水俣)は通い慣れれば近い90km、約1時間半。
熊本と水俣は同じ県であり方言(熊本弁)も近い。
魚のことを「いを(うおの昔名)」と言う。「いを」を食べれば不知火は宝の海だと実感する。
この宝の海にチッソ工場からメチル水銀が垂れ流され、「いを」や貝に蓄積され、それをヒトが食べて「水俣病」が広がった。
わけがわからない初期は奇病と蔑まれ、病気が感染ると避けられた。
チッソ城下町と言われた水俣の人々の対立・分断・差別・偏見が生まれ、国の政治や県の行政レベルでも患者救済は遅れ、今でも問題が解決されていない。

水俣病の認定申請をした人は、熊本・鹿児島両県合わせて1万7,000人以上。そのうち行政によって認定された患者は2,265 人、うち死亡者1,517人(2004年3月31日現在)。
2020年10月末までの水俣病の認定は、公害健康被害補償法に基づき行われており、2020年10月末までの被認定者は熊本県1,790人、鹿児島県493人で、このうち生存者は熊本県382人となっている。(環境省水俣病情報センター調べ)
まさか被害者が死ぬのを待っているのではないか?時間が経って何もなかったことにしようとしているのではないか?
それは誰だろう?どのような立場の人たちか?
あったことをなかったことにする戦犯が再生産されてしまうのか?
水俣病事件(公害?私害?)は戦争や犯罪、文明の矛盾する原点まで繋がる。
今日、百間排水口撤去問題で反対運動が起こっている。チッソから水銀が流された排水口である。水俣市は修繕の項目で予算を計上したが、実際は撤去が目的だった。記憶記録は負の遺産であろうが保存する必要がある。

どこの土地に行ってもそうであるが、水俣のあちこちを〈さるきながら〉、人との挨拶や会話、笑顔に触れることが大切だと尚更の如く感じる。
初対面の人でも水俣病の本論でなくても地域の人間味に触れることにより、熊本市から来た人間を外から来た人とは思われない。多くを語らなくても仲間だと察知してくれる。益々、距離感が縮まる。
考えてみれば県外からみれば熊本市と水俣市は熊本括り。日本からみれば九州括り。海外からは日本で括られる。大気圏外からは地球の問題。
そうだ、水俣は世界共通語としてのMINAMATA である。地方の地域の地理的なことではなく、水俣病は世界の課題でもある。

この章は「水俣見聞想」として設けた。見聞「録」ではなく「想」である。
脚色脚本は坂本真里。出演も夢現こと坂本真里である。多くを語るタイプではないが芝居に想い詰め込み放出(love MINAMATA 表現)することになる。
聞き慣れない「構成台本」脚色脚本として書かれた。collage(コラージュ)である。
演劇のための演劇、文学のための文学、芸術のための芸術を排す。
闘い方がある。故 石牟礼道子さんがデザインした黒旗の「怨」に「愛」が張り付いている。それを模索する。
序走に引き続き「プラス1」を無限に追う。

【第49回 熊本演劇フェスティバル参加・夢現ひとり芝居+1】
「苦海からの呼び声 不知火幻視行」
 11月17日(金)19:00
 11月18日(土)13:00
(開演は30分前。上演時間60分+映像トーク10分〜20分)
 熊本市国際交流会館5F和室大広間
 前売2000円(当日2500円)
 学割1500円/小中学生500円
 6歳以下無料

原作/石牟礼道子(「苦海浄土」「みなまた 海の声」他)
構成・脚色/さかもとまり(#坂本真里)
演出/山南純平 ・他(+音響/照明/美術など)
出演/きつねのおぎん・しんけいどん→夢現
孫ぎつね(おちゃら)たち→3ダンス
他→多数(映像+声)


昨年に引き続き、【熊本公演協力】
井上弘久独演会
 9月16日(土)17:00開演
「椿の海の記〜第二章 岩どんの提燈」石牟礼道子
料金2000円
熊本市国際交流会館5F和室大広間
尚、昨年に引き続き【水俣公演】
 9月18日(月祝日)19:00開演
 おれんじ館
 水俣市月ノ浦195-2