いわき市のおやじ日記

K流釣り、K馬、そして麺食いおやじのブログ。
山登り、読書、映画、陶芸、書道など、好きなことはいろいろです。

「やめるときも、すこやかなるときも」

2023年08月28日 | 

コロナだから特別にすることもなく、読書が進みます。

喉が痛くて眠れないので、昨夜は1時40分まで読んでいました。

疲れた体に、こういう大人の純愛物語は生きる希望が湧いてきていいものです。

私は本を読みながら、自分が映画やドラマのプロデューサーになったつもりで、配役をどうするかを想像することが多いのですが、主人公の男はちょっとチャラいが仕事を熱心にする32歳の独身なので、どうしてもジャニーズ系を思い浮かべてしまいました。

そしたらすでにこれ、ドラマになっていたんですね。

案の定、藤ヶ谷太輔くんがやってました。

ヒロインの奈緒さんもイメージにぴったりです。

主人公が高校生の時、思いを寄せていた真織さん役は誰だったんだろう。

南沙良さんがいいかなと思いましたが、ドラマでは中井友望という方でした。

知らない方ですが、この方もいいなと思います。

 

印象に残った文章は、主人公が東京のビルの屋上から下を眺めるところ。

 

屋上からは人間が作り出したさまざまな建物が見えた。その建物の中にたくさんの人がいて、それぞれが違う人生を生きている。日々起こる喜怒哀楽、人から見れば取るに足らない小さなことで、真剣に苦しんだり、泣いたり、怒ったり、時折人を恨んだり、そんな感情の泡立ちすら、ここに立って想像すると、愛おしいものに思えてくるのが不思議だった。地上から遠く離れた高い場所にいるせいだろうか。

 

山に登ったときに、下の街の様子が見えると、今そこに住んでいる人たちは何を考え、何をしているんだろう。一生懸命何かに取り組んでいる人もいれば、ぼんやりくつろいでいる人もいるだろう。人の営みってなんだかすごい、なんて考えることがしばしばありました。

上の文章では「感情の泡立ち」という見事な表現をしています。さすが直木賞作家、と思ったところでした。


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