吉沢亮さんはこれで日本アカデミー賞を取るんではないでしょうか。
いい俳優だと思います。この年代の男優は他にもこの作品にも出ている横浜流星さん、窪田正孝さん、成田凌さん、染谷将太さん、菅田将暉さんなど、ストイックな演技派が多い気がします。
ストーリーは、任侠の子、喜久雄(吉沢亮)が歌舞伎の名門当主、花井半次郎(渡辺謙)に引き取られ、半次郎の息子、俊介(横浜流星)と切磋琢磨し、血筋と才能の呪縛に揺れながら、歌舞伎界で浮き沈みするというものです。
歌舞伎を観たことがない方でも、圧倒的な二人の演技に強く惹きつけられるでしょう。
3時間の長い映画で、私は1時間ほど過ぎたところでトイレに行きたくなりましたが、見逃せないシーンの連続で2時間ぐらい我慢しました(ポレポレ小名浜のCinema6ってトイレから一番遠いし)。
どの映像も美しく、どのセリフも聞き逃せない、素晴らしい映画だと思います。
春江(高畑充希)の心変わり、喜久雄が挫折から一転して俊介と共演するまでの流れ、喜久雄と彰子(森七菜)の出会いなど、端折ったところがいくつかありましたが、これは仕方がないかなと思います。それ全部入れてたら4時間になってしまいそうです。
田中泯さん演じた人間国宝の歌舞伎役者、万菊の存在感もすごいです。本当の歌舞伎役者かと思いました。
他にも寺島しのぶさん、少年時代の喜久雄と俊介を演じた黒川想矢さん(「怪物」)と越山敬達さん(「ぼくのお日さま」)など、すべての俳優が良かったです。
最後に、観客のスマホがあちこちで鳴っていました。観る側のレベルは低かったです。