アンカツこと安藤勝己騎手が明日引退することになった。
天才武豊をして、「安藤さんこそが天才ジョッキー。感性がすごかった。なんでそんな勝ち方ができるの、と驚くレースが多かった」と言わしめた真の天才。
10年前に地方の笠松競馬から中央競馬に移籍。地方競馬から移籍する騎手たちの先駆者である。笠松ではあのオグリキャップにも乗っていた。
俺と同い年で応援していたのだが、騎手としては高齢。 近年は腰痛と体重増加で苦労していたらしい。
移籍してすぐの2003年3月30日、高松宮記念(G1)という大きなレースで、アンカツさんは3番人気のビリーヴという馬に乗って優勝した。
この日の俺の日記にはこんなことが書いてある。
------------------------------------------------
前走阪急杯で圧倒的に強かったショウナンカンプ(1番人気)か、昨秋のスプリンターズステークス(G1)1着のビリーヴか迷いに迷う。
ビリーヴは阪急杯9着だが調子が戻ればこちらの方が強い。しかし評論家諸氏の評価があまりにも低い。
ビリーヴ本命と考えていたが、直前になって本命をショウナンカンプに変更。単勝3,000円。
結果、ビリーヴ1着。ショウナンカンプ7着。しかもビリーヴの配当は10.1倍。 痛恨! もう評論家は信用しない。
------------------------------------------------
このときは「アンカツにやられた!」と思った。
アンカツさんの言葉 「指示通りに乗れない。動物好きでやってこれたけど、ファンや関係者に申し訳ないから引退するのがベストかと。毎年のようにG1レースを勝てたし、名馬にも乗れた。やり残したこと、寂しさはないな。満足です。」
この人らしい潔さ。
アンカツさんも俺も、これからが第二の人生。
これからも楽しいことはたくさんある。