遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

故郷の空

2019-09-28 15:53:46 | 日記
令和元年9月28日(土)

故郷の空



スコットランド民謡、 詞:大和田 建樹


1)夕空晴れて 秋風吹き
  月影落ちて 鈴虫鳴く
  思えば遠し 故郷の空
  ああわが父母 いかにおわす

2)澄みゆく水に 秋萩垂れ

  玉なす露は  芒に満つ
  思えば似たり 故郷の野辺
  ああわが兄弟 たれと遊ぶ


心に刻む望郷の歌
夕空晴れて秋風吹き、、、。故郷を思いながら
歌うこの歌こそ、日本の秋景色を表した最高傑
作だと思っている人が多い。
ところがこの歌、日本の歌じゃなかった。
なんとスコットランドの民謡だったのである。

原題は「ライ麦畑を通って来る」
誰かさんと誰かさんが麦畑、、、は「故郷の空」
の替え歌だと思い込んで、眉をひそめている人
も多い様だが、実はこちらの詩の方が、原詩を
直訳したものに近かったのである。

夕空晴れて、、、は、1888年(明治21年)
に「明治唱歌」として、鉄道唱歌(汽笛一斉新橋
を、、)の作詞者でもある大和田建樹が作り、
長いこと人々の心に刻まれ、望郷歌として歌い
継がれた。 戦時中、外国曲の歌唱は禁止され
ていたが、例外として「埴生の宿」とともに歌わ
れたほどに、日本的な歌である。


戦争をテーマにした映画「ホタル」(2010年
公開、高倉健主演)の中でも、お国のためにと、
明日、空へ飛び立つ特攻隊員がハーモニカで
この歌を演奏するシーンが出てくる。
(合田道人著:童謡の風景 より)

今日の1句

入日来てしろがね燃ゆる芒かな     ヤギ爺


最新の画像もっと見る

コメントを投稿