令和2年9月16日(水)
虫 : 虫の声
秋に鳴く虫を総称して「虫」という
平安時代には「蜩」(ひぐらし)等も含まれていたが、
今では蝉は除かれる。
日本人は虫の音を「虫の声」といい、言語脳である左脳
で意味あるものとして聴くが、西洋人は無意味な雑音と
して右脳処理する。
虫を大別すると、
コオロギ科 : 蟋蟀、鈴虫、松虫、邯鄲、草雲雀、鉦叩
えんま蟋蟀:キリキリキリ、、、、
鈴虫:リーンリーンリーン
松虫:チンチロチンチロチンチロリン
邯鄲:ルールールーと鳴く
鉦叩き:チチチチチ、、、
キリギリス科 : きりぎりす、馬追、轡(くつわ)虫等
キリギリス:ギースイッチョン、、
くつわ虫:ガチャガチャガチャガチャ、、、、
どちらも「バッタ目」で、雄は翅を擦り合わせて求愛の音
を出す。 これを「虫鳴く」といい、「虫の声」が虫の闇
を濃くして、秋のしみじみとした情緒を醸し出す。
「古今集」の詠み人知らずの歌に、「わがためにくる秋に
しもあらなくに虫の音きけばまづぞかなしき」とある様に
「虫の本意」は、秋の淋しさと同時に、命の愛しさを感じ
させるところにある。
シンガーソングライターの合田道人さんの著書「童謡の風景」
に「虫の声」が記述があり、紹介する。
虫の声 : 童謡(作者不詳)
1)あれ松虫が 鳴いている
ちんちろちんちろ ちんちろりん
あれ鈴虫も鳴き出した
りんりんりんりん りいんりん
秋の夜長を 鳴き通す
ああおもしろい 虫のこえ
2)きりきりきりきり こおろぎや
がちゃがちゃがちゃがちゃ 轡虫
あとから馬おい おいついて
ちょんちょんちょんちょん すいっちょん
秋の夜長を 鳴き通す
ああおもしろい 虫のこえ
「勉強になる歌」、ちんちろちんちろ、、と鳴くのが松虫で
「りんりんりんりん、、が鈴虫。 この歌のお陰で「ああ、
この虫がこうやって鳴くんだと知った子供は多い。それこそ
秋の夜長に虫の声が聞こえてきたら、「ああ、あれは蟋蟀
だ!、くつわ虫だ!」と納得したものだ。
1910年(明治43年)発行の「尋常小学読本唱歌」に
載ってから、「勉強になる歌」として重宝されてきた歌こそ
「虫の声」だったといってよい。 現に、大正時代までは
音楽の授業だけではなく、国語の時間にもこの作品は活用を
されていた程である。
現在は「きりきりきりきり、こおろぎや、、」とされている
が、発表当時は「きりきりきりきり きりぎりす、、」と習
っていた。 キリギリスはコオロギの古称でもあるのだが。
今言う「キリギリス」は実際「チョーン、ギイー」と鳴き、
夏のはじめをしらせる虫。殆ど秋には声を聞かない。
まさに、ナットク! 「勉強になる歌」である。
(合田道人著 : 童謡の風景 より、引用紹介した)
我が町内では毎月一度、町内に在る公園の清掃、草取りを
しているが、毎年8月は猛暑が続くため「熱中症対応」の
ため休みとしている。 そのためか、一面草茫々となって
居る。虫たちはそのお陰が、朝、晩問わず大合唱、、、、
殆どは「コオロギ」の様だが、微妙に音質が違う、、、、
残念ながら、虫の種別は詳しく判らないが心地良くさせて
くれる。
草茫々の公園
明日(9月17日)、早朝から町内役員が集まり、公園の
草刈りが再開される。何処まで綺麗に草刈り出来るか、、
せめて子供達の遊具の周りだけでもスッキリしたい、、、
(塒を荒らして、虫達には申し訳ないが、、、、、、)
今日の1句(俳人の名句)
鳴く虫のただしく置ける間なりけり 久保田 万太郎
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