遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

城ヶ島の雨

2021-06-04 15:38:48 | 日記

令和3年6月4日(金)

城ヶ島の雨

早朝から、激しい雨音に目覚める、、、

朝刊に目を通し、、ベランダから公園を覗くが人影は無く

時折、トラックが飛沫をあげ走り去る、、、、。

カミさんも起き出し、、、朝食を取り、ボソリと、、、

「今日は、何処にも出られそうもないわねー、、、」

カミさんにとって、緊急事態宣言、自粛生活何のそので、

毎日、何やかや理由を付け出かけて居たのだが、、、。

PCを立ち上げ、「城ヶ島の雨」の記述が目に入る。

城ヶ島の雨の歌碑(三浦半島)

 

YouTubeで、「城ヶ島の雨」を音を小さく聴いた。

鮫島有美子、倍賞千恵子、、美空ひばりも歌っている。

この人は、何を歌っても旨い、前二人に引けを取らぬ様だ。

この歌を聞いていると、何となく三浦岬の状景が浮かぶ、、、

北原白秋がこの詩を書いたのは時節(晩秋とか、)が違う

かも知れぬが、梅雨の季節のどんよりした暗い部屋で聴く。

合田道人さんの著書「童謡の風景」を繙いてみる。

城ヶ島の雨

作詞 : 北原 白秋、作曲 : 梁田 貞

雨はふるふる 城ヶ島の磯に 

利休鼠の 雨がふる

雨は真珠か 夜明けの霧か

それとも私の しのび泣き

舟はゆくゆく 通り矢のはなを

濡れて帆あげた ぬしの舟

ええ 舟は櫓でやる 櫓は唄でやる

唄は船頭さんの 心意気

雨はふるふる 日はうす曇る

舟はゆくゆく 帆がかすむ

 

城ヶ島の雨は、女性の心情を詠む

「利休鼠ってどんな動物ですか?」と質問が来る歌だ。

しかし、鼠と言っても生き物ではない。ネズミ色の事

なのである。茶人、千利休が好んだ僅かに緑色を帯びた

ネズミ色のことを利休鼠というのだ。 つまり若葉に包

まれた霧とも靄ともつかぬ雨の風情を、この歌の詩人、

北原白秋は「利休鼠」と詠んだのだ。

1913年(大正2年)、島村抱月主宰の芸術座は「日本

の音楽に新たな空気を、、」と、芸術座音楽会の演奏会を

始めることにした。

その新作の詩を依頼されたのが白秋である。

当時彼は、三浦二町谷(現、神奈川県三浦市白石)の見桃

寺に間借りしていた。

城ヶ島の磯部を眺めながら、船出する男を見送る女の心情

をつづったのである。

ちょうど白秋が人妻、松下俊子との不倫の末、再婚という

苦しみを体験していた時期だ。

この歌の中にうごめいている底知れぬ悲哀、利休鼠の色の

様な、暗く重たい心象は、そこからきている気がしてなら

ない。 (合田道人著:童謡の風景・夏より引用した)

城ヶ島燈台

 

今日の1句

荒梅雨や歯茎の疼く診療所   ヤギ爺

今日、6月4日は虫歯予防の日、午後歯の診療所へ行く。



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