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遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

小さい秋

2021-09-24 16:32:24 | 日記

令和3年9月24日(金)

小さい秋みつけた

残暑厳しいこの頃だが、朝は爽やかで肌寒ささえ感じる。

澄み切った青空を眺め、湿気のない空気はとても心地良い。

何もかもが洗い流されていく様な気さえしてくる、、、、

今朝、NHKのラジオで「小さい秋みつけた」の曲が、、、

聴取者からのリクエストによるもので、、いわれて見ると

確かにご近所の彼方此方にも、秋の訪れは垣間見る事が出

来る様だ。

久しぶりに名古屋港の埠頭公園まで散策の足を延ばそうか、

未だ紅葉、落葉等はないが、街路樹の所々に薄茶色の葉が

見られる。(季節は早まり、10月の末には落葉掻きも?)

ポートビル前の藤棚は黒ずむ実が10cmほどに垂れ下がる。

樟の実

 

埠頭公園を除くと、榧、榎、榛、樫等の実が色つき始める。

 

団栗

 

芝生の間に、未だ色づかぬ葉っぱの間に松ボックリ、団栗

等に混じり、薄茶色の小さな実が落ちていた、、、、、

見上げると櫨の木の合間に茶色の実が成り、鳥が啄んで落

したのであろうか、、、一枚だけ赤く色ついた葉を見つけた。

コロナ禍でもやはり、秋は確実にやって来た様だ、、自然の

逞しさに感動しつつ、、満足、、、である。

 

先日、早々と刈谷に住む友人から「ギンナン」が届いた。

「もう、、ですか、2ヵ月も早いのにネ、、、?」

カミさんが早速お礼の電話、

「少し早いんだけど、、早朝から拾う人が居たので、、、」

「数は有るけど、実の大きさは少し小さいよ、、、、」

開封してみると、15~20mm程の実がびっしり在った。

早速、レンジで加熱し、塩を塗して頂く、、、、

「ウン、美味しい、、味は何時もと替わらんよ、、、、」

此方の銀杏の木は、未だ青々として、、、、黄色く色つく

のは、11月に入ってからだろうか、、、、

 

小さい秋 

作詞 : サトウ ハチロー 作曲 : 中田義直

唄 : ボニー・ジャックス(ダーク・ダックス共作)

誰かさんが 誰かさんが 誰かさんがみつけた

小さい秋 小さい秋 小さい秋みつけた

目かくし鬼さん 手のなる方へ

すましたお耳に かすかにしみた

呼んでる口笛 もずの声

ちいさい秋 小さい秋 小さい秋みつけた

(誰かさんが、、、、、、、繰り返し、、、、)

 

百舌鳥の姿は残念ながら、、、、

 

お部屋は北むき くもりのガラス

うつろな目の色 とかしたミルク

わずかなすきから 秋のかぜ

小さい秋 小さい秋 小さい秋みつけた

(誰かさんが、、、、、、繰り返し、、、、、) 

 

むかしの むかしの 風見の鳥の 

ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ

はぜの葉赤くて 入り日いろ

小さい秋 小さい秋 小さい秋みつけた

 

今日の1句

散歩みち鳥喧し木の実落つ   ヤギ爺

※ 喧し:かまびすし、やかましい


夜 学

2021-09-19 16:10:08 | 日記

令和3年9月19日(日)

夜 学 : 夜学子

夜学が何で秋の季題なのか知らなかった。

夜学は夜間の開かれる学校で、昼間働き夜に勉学する人々の

為に高校や大学、更には中学校に夜間部が設けられた。

夜学は必ずしも「秋」とは限らないが「灯火親しむ」には、

夜長の候は落ちついて勉強も出来、燈火に独学するにも適し

ているので「秋の季題」となっている様である。

夜間学生は昼間働いている人が多く、勤めの後に学ぶ人達の

真摯な態度は四季を問わないが、日暮れの早くなる秋にには

殊にその大変さが実感される。

夜間部に限らずとも、燈火親しむ静かな秋の夜は集中出来る

ので、この季節に少人数や独りでの勉強や読書の事も指す。

現代社会では塾や予備校通いの子供達にも「夜学の風景」を

形成している、とも言えるのではないだろうか、、、、、。

 

1993年11月に映画「学校」山田洋二監督(松竹作品)

が公開された。

夜間中学に勤める教師「黒井」のもとに、悩みを抱える生徒達が学校へ、、

昼間働きながら夜間中学へ通う若い男性、不登校を続ける

女学生が親に連れられ転入、黒井先生に補導された不良少女、

日本社会に馴染めぬ在日朝鮮人の焼き肉店主(女)、脳性麻

痺で言語不自由な男性、競馬好きな肉体労働者の男性は輸血

会場で先生に勧められ夜間中学へやって来た、、、、、

それぞれ違う環境で様々な悩みを抱える生徒達が通ってくる

夜間中学の姿が描かれている。

この映画のエンデイングに「公立の夜間中学は現在、全国

(北海道、九州、四国、沖縄を除く)に35校在ります。

その他に、自主ボランテアによる自主夜間中学は16校存在

している」とテロップが流れた(1993年当時)

文部科学省の2014年(平成26年)の調査によると現在

8都府県に31校の夜間中学がある。

最近(2021年度)の報告では12都府県に36校が在り

数年後には、千葉県を始め数校が開校を予定している様だ。

残念ながら愛知県では、昭和42年頃まで存在したが生徒が

減少したために廃校となって、開校予定はないといわれる。

近年世相がより複雑となり、貧困家庭が増え学校に通えぬ子

が多くあるとの事。考えさせられる時代ではあるが、、、、、

 

今日の1句(俳人の名句)

仕事とも夜学ともただ更けてをり   稲畑 汀子

先生と気が合ひ夜学休まずに      岸 善志


曼殊沙華

2021-09-14 16:07:26 | 日記

令和3年9月14日(火)

曼殊沙華 : 彼岸花、死人花

ヒガンバナ科の多年草、中国原産

彼岸の頃に地下の鱗茎から30~50cmの花茎を伸ばし、

赤い炎の様な花を幾つも輪状に開く。

鱗茎は多量の澱粉を含むが有毒である。土に穴を掘る鼠等

の被害を避けるために、畔や土手等に曼殊沙華を植えたと

も言われている。

花被は6片で外側に反り、雌蕊、雄蕊は長く突き出ている。

秋の彼岸の頃には毎年、時を違えずに土手や畔、薮の中等

に一斉に群がって咲くので「彼岸花」と言われている。

墓地等に咲くので「死人花」「幽霊花」等と言い、他にも

地方には、「捨て子花」「狐花」「火事花」「天蓋花」等

の呼び名がある。

彼岸が過ぎる頃になると、線形の深緑色の葉が生え、翌年

の春には枯れ落ちる。

最近では、品種改良も盛んで花の色も豊富になった。

赤だけではなく、白・黄・紫色等と色とりどりである。

 

宮部みゆきの時代小説「三島屋百物語」(おそろし)の中

に「曼殊沙華」の話がある。

「袋物商の三島屋に引取られた姪のおちかは17歳となる。

店の裏庭には一叢の曼殊沙華が咲いていました。

縁起の悪い花だから刈ってしまえと言われた主人は、縁が

在って咲いた花だからと残して置いた。他所様に嫌われ、

肩身の狭い花、、あのように気まずそうに固まって咲くの

もいじらしいこのままに、、、、、、。

三島屋では主人のところへ、代わる代わる不思議な体験話

をしに客が訪れる。或る日、主人夫婦が急用で留守にした

折りに、藤吉一松田屋の主人が訪れた。代わりにおちかが

話を聴く事になった。松田屋の主人は裏庭に咲いている、

曼殊沙華を見て血の気をなくしました。

「花の間から人の顔が覗いている」と言うのです。

そこから、その主人の身の上話が始まりました。、、、、

一通り話を終え松田屋が帰った後、庭の曼殊沙華はまるで

役目を終えたかのように、一気に枯れ落ちて見る影もなく

なってしまった、、、、、、、、。

 

小学校のプール裏の花壇に彼岸花が植えて在り、毎年今頃

になると真っ赤な花を咲かせるが、ここ数年校庭フェンス

沿いにも所々に花を咲かせている、、、、。

 

今日の1句

現世のおどろおどろし曼殊沙華   ヤギ爺

※現世:うつしよ、この世

 おどろおどろし:気味が悪い、恐ろしい


梨 : 有の実

2021-09-13 16:16:19 | 日記

令和3年9月13日(月)

梨 : 有りの実

バラ科の落葉高木、葉は卵形でその葉とともに4月頃に桜に

似たやや大きな、白い五弁の花を付ける。

8月下旬から11月頃にかけて、直径10~18cmほどの

の果汁に富んだ大きな果実となる。

明治時代に、神奈川県の川崎市で長十郎、千葉県の松戸市で

二十世紀が発見された。赤梨の長十郎、青梨の二十世紀が主

な品種を占めていた。

太平洋戦争が終り昭和30年代になり、1959年に幸水が、

1965年に新水、1972年には豊水が誕生する。

甘みの強い幸水・新水・豊水が主流となっていった。

従来の地梨には皮に梨地の斑点が鮮明にあり、黄銅色で皮も

厚く硬い。二十世紀梨にも在来の特徴が僅かに残っていた。

品種改良が進み、皮は薄く、在来種より表面の斑点も薄くな

り、果肉は白く、水分も多く甘味、芳香も優れている。

梨は「有りの実」ともいわれる。「何こともなし」と縁起を

かついだ言い回しで用いれれている。

最近では、子供の顔程の大きな梨「愛宕」が生産され、年末

の贈答品などにも供される。

岡山県を中心に、大分県、鳥取県、愛知県、岐阜県等で生産

されている。

我が家では、今頃は岐阜の農家から「幸水」を調達するが、

11月末頃になると大きな「愛宕」が届く、、、、、、。

 

今日の1句

旧友の顔ほどの梨抱へ来る   ヤギ爺


冬 瓜

2021-09-11 16:07:01 | 日記

令和3年9月11日(土)

冬 瓜 : とうが(ん)

ウリ科の蔓性一年草、アジア熱帯地方の原産

日本へは中国を通して古くに伝来した。

日本での栽培は平安時代の「本草和名」の中に「カモウリ」

としての記載がある。

春に種を蒔くが、冬に苗を植えて越冬し収穫する事もある。

夏に葉腋に糸瓜に似た黄色の大きな花を付ける。

果実は大形の球状または楕円形で、長さ30~40cmある。

果肉は極めて淡泊な味で、煮しめ、あんかけ、スープ、漬物

等にする。また、大根のように風呂吹きにて食べる。果肉は

大根より軟らかく、味が染みて美味しい。

果肉は、「ゆうがお」の代用でかんぴょうの材料にする事も

ある。(ゆうがおより果肉はやや固い)

栄養価は少ないが、ビタミンCやカリウムは比較的多い。

意外にも食物繊維は野菜の中では少ない様だ。

絮(わた)の部分は洗剤や化粧品に利用されている。また種

子は利尿作用があり、高血圧、むくみ解消に良いとされる。

和名の冬瓜の由来は、本来は夏季が旬の野菜だが、そのまま

風通しの良い日陰等で保存すれば冬まで日持ちすることから

「冬瓜」(とうが)の名が付いた。

地方に依り、「カモウリ」(賀茂、加茂)「カモリ」(富山)

「シブイ」(沖縄)等と呼ばれている。

日本の主な産地は、愛知県、茨木県、宮崎県などがある。

ご近所の方から、「とうがん」を半分お裾分けが在った。

それでも結構大きく、我々のように年寄り2人や独居では

とうがんは食べきれないようだ、、、、、、。

 

今日の1句

冬瓜を半分貰ひ手に余る   ヤギ爺