コンブの日記

山登り、旅、その他コンブが感じたことを綴った日記です!

利尻下山~俺はあきらめねぇ!

2005年09月26日 | 日記
アクセストータル4000超えました!ありがとうございます!
こちらは前回つづきです。
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さあ、下山するか。と、ザックを背負うと、柄本おじさんも同じタイミングで同じ行動をとっていた。

行動カブった

9合目までは柄本さんと喋りながら降りていたが、そこから彼は早かった。
「では、お先に・・・」
さよなら、柄本さん。

私は膝が痛くなったらいやなのでストックを使いながらゆっくり降りた。

また、風の強い尾根に出てきた。

そのとき、事件は起きた。
「あっっっ!!!」
突風が私の帽子をさらっていったのだ!!
一瞬の出来事だった。
私の帽子はダケカンバ林の中へと消えた。
まさに神隠し。
しかし、いつもアレを被っているし、かなりのお気に入りである。
あきらめるわけにはいかねぇ!!!

たしか、帽子は10mくらい向こうに落ちた。
私はダケカンバの木の枝を折らないように気をつけながら林の中をさまよった。
両神山の頂上での山中さんのことを思い出してしまった。
普通はあきらめるよなあ~。

落ちたであろう地点に帽子はなかった。
もうちょっと上のほうかな?上に行ってみる。無い。
もうちょっと奥のほうかな?奥に行ってみる。無い。
20分ほど必死に探した。
これ以上探していると、遭難しそうだ。

と、あきらめかけた、その時!!!!!
「あった~~~~!!!
目の前の木の枝に挟まっていたのだ!
かなりうれしかった。
登山道に戻って、帽子をザックの中にしまった。
「もう、君のこと、離さないよ

ちょっと時間をくってしまった。
いかんいかん、空はだいぶ雲ってきている。
早く下山しなければ。
素早くメシを食い、(昨日のコンビニのおにぎりはなんだか酸っぱくてパサパサでした)再出発。

途中で別れたはずの柄本さんと再会した!
ご飯をゆっくり食べていたみたい。
しかし、すぐに下山し、本当のお別れをした。

ダケカンバのトンネルのところで、キノコの写真を撮っているオシャレなお兄さんに出会う。
彼は山登りに来た、というよりはオシャレな写真を撮りに来た、という感じがした。
今日は天気がイマイチなので、7合目で戻ってきたんだって。
札幌から稚内まで5時間できたそうな。
飛ばし過ぎでないかい
私は美深で捕まったことを告げると、
「美深は全国的にも取り締まりを強化していることで有名なんだよ。気をつけなきゃ~。」
と、言われてしまった・・・。そうだったんかい!!!
だからみんなトロトロ走ってたんだ~~~
私は下りは遅いので、お兄さんに先に行ってもらった。

長い長い登山道をゆっくりと下り、甘露泉でまたお水を汲み、キャンプ場に戻ってきたときにはもう14:30だった。
今にも雨が降ってきそうだ。

管理人に金を払い、テントを片付けたりしていたら15:00になってしまった。

ここからフェリーターミナルまで普通に歩くと1時間。
次のフェリーは16:00ちょうど発。
タクシーを呼ぼうか、とも思ったが、罰金のことを考えると、そんな贅沢はもってのほかである。
歩くしかない。
しかし、雨が降るかもしれないし、普通で1時間かかるところをこの大量の荷物を抱えて、1時間でたどり着けるだろうか。
まあ、次のフェリーも1時間半後にあるし、いいや~。
歩いてみよう

疲れた足で、重い荷物を持って、歩き始めた。
ちょっと迷っていたので、出発は15:05だった。
果たして、16:00までに着くかな?
多分無理だろうなあ~。
最初はそう思っていたが、だんだん真剣になってきた。
温泉に着いたのは15:30だった。
どうだろう、間に合うかな?
弱い雨が降ってきて、ちょっとあせってきた。
自分でも信じられないくらい、パワーがでてきて、小走りになった。(荷物が重すぎる為、普通には走れません。)
このバカみたいな荷物の女が小走りしているのを通行人は二度見している。
「チラ、フーン。・・・?!えええぇぇ~~っみたいな。
こりゃあ間に合うかもしれない!!!
フェリーターミナルに着く200mくらい手前で土砂降りになった。
あぶなかった~、びしょ濡れになるのはどうにか避けられた。
フェリーターミナルで時計を見ると、なんと、15:45であった!!!
すばらしい。

人間、あきらめさえしなければ何でもできるんじゃないんだろうか?!
そんなことを思ってしまった利尻登山でした。




<その後のおはなし>

フェリーは死ぬほど揺れた。
フェリーの中で靴を脱ぐと、靴下に大穴が・・・
歩きすぎだよ!!!
稚内も土砂降りで、嵐みたいだった。
繁華街のラーメン屋にておそろしく熱いあんかけヤキソバで舌をやけどし、稚内公園の駐車場にて車中泊。
車の中は暖かかった。
次の日は打って変わって快晴!
サロベツ原野にてかなり美味い牛乳とイモモチを食した。