いままで そしてこれから

人の為と書いて・・・

施設長からのご挨拶

2015-10-17 15:55:32 | 日記
母が無事入所して数日が過ぎました。
心配していた夜中のせん妄もなく、
迷惑はかけていない様子。

私も、若い職員の方々が献身的に介護を
している様子を見て、ここに来て良かった、と安堵しました。
母の髪の毛が伸びたので、散髪の手配をしました。
とても清々しい気分です。
いままで転々としていた時とは、見方が全然違います。

特養施設は始めて観ましたが、老健施設・サ高住・病院
とは全く違く、アットホームな感じ。入り口には昔ながらののれん、
戸も横に開けるタイプ、それも木で作られている。

そして相談員の方が、施設長が挨拶をしたいとのこと。

軽いご挨拶を交わした後、
施設長が、淡々とこれからの事を話された。

頭に残っている言葉、これからは「スロー・グッバイ」です。
すこいずつ老いていく姿を、
お母さまが、別れていく準備を教えてくれているんですよ。
それを家族が見守っていく。

私は黙ってうなずきながら聞いていた後、
「私はそれを耐えられるでしょうか?」と質問。

「大丈夫です、耐えられます」と返答された。

老いていく姿と言えば、今回病院から退院し、介護タクシーで
特養施設に来る道中、私が涙を流してしまったことを思いだした。

私が小さいころの母親の姿、
私が交通事故を起こし母親に介護してもらった時のこと、
私の子供が母親に世話をしてもらった時のこと、
酒好きの父親と、母親がケンカをしていた時のこと、
数年前に母親が転倒し腰を殴打し介護生活に入ったこと、
そして介護施設を転々と移り変わり、その都度衰えていく姿、

そして、今ここにいます。
いつまでこの姿を観ることができるでしょうか。
施設長がおっしゃった「スローグッバイ」、母親が
別れ方を教えてくれているのでしょうか?

すべての事を思い出し、こみ上げてきた涙を抑えきれず、
肩の震えと共に号泣し、この場にいることができず、
退室してしまいました。

やがて来る「看取り」。 いまはそれを耐える自信がありません。


6 コメント

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分かります (jinam64)
2015-10-17 17:35:04
母に対する思い、同じです。
亡き父や兄、妹には申し訳ないけど、こと母だけは特別な存在です。
昨日、母の納骨を済ませました。
遺骨を墓に収める時、手が震えてしまいました。
頭の中を母の思い出が駆け巡り言葉を発することができませんでした。
お寺さんが帰った後、ただただ仏壇の前に座って時が流れていきました。
気が付いた時は部屋の中が真っ暗。
気を取り直して一人晩酌をしました。いつものことです。

この現実、私には耐えられません。
でも、耐えなきゃいけない、負けてなるものか! 乗り切らなきゃいけないと自分に言い聞かせながら・・・。

ど~も・・・なんと言って良いやら・・・
良きコメントができません。

この際、私は今の辛さ、しっかり背負って行こうと思ってます。
いつか、きっと下せる時が来るハズ。

すみません、何のお役にも立てませんね。

失礼しました。
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実感 (ちゅうりっぷ)
2015-10-18 06:31:39
読ませていただいてジーンと来ました。

「スローグッバイ」今この時に聞くのはつらいですが、実際父母を送ったものとしては理想のような気がしております。
親を送るとき「何が起こるか分からないものです」とうちがお世話になったDRは言われました。
今はつらいでしょうが穏やかに迎えればどちらもすごいことでしょう。

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Unknown (nekura)
2015-10-18 20:52:30
jinam64さま こんばんわ
Jinamさまもお母さまを見送られ、私がこれから実感しようとするお手本になっております。私には想像できないほどの苦悩をこなされ、感激をしております。
これからもたくさんのご指導をお願いします。
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Unknown (nekura)
2015-10-18 20:59:09
ちゅうりっぷさま こんばんわ
今までに経験のしたことのないことが、これからたくさん襲ってくるか、と思うと怖いところもあります。
どのようなことをして対応をすればよいのか、想像もできません。
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手をかりる (ちゅうりっぷ)
2015-10-19 06:20:21
そう
想像って出来なかった。私も。
でも助けてくださる方が必ずおられます。一人で使用とせず応援してくださる方はいます。

でも気持ちはじぶんですもの。
そんなことで時局を乗り越えたと思います。
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Unknown (nekura)
2015-10-20 20:41:49
ちゅうりっぷさま こんばんわ
いま考えると、今年はほんとに大変な年でした。父母の介護・諸手続きが一日の半分と言っても過言ではありません。
いままでやって来たのだから、これからもできないことはないと、開き直りました。当てにして期待を裏切られるより、自分で抱えたほうがマシかも。
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