のり巻き のりのり

飾り巻き寿司や料理、己書、読書など日々のあれこれを書いています



漂白の牙

2017年07月17日 | 読書
暑い日が続きます。
3連休でスーパーは避暑地と化し、家族連れで賑わっています。

図書館も夏休みの学習に向けての若者や、避暑を兼ねてのシルバー世代で賑わっています。

男性はスーパーでも図書館でもスマホをいじっていたり、うたた寝をしていたりと、本来の目的外の様相で座している人の多いこと。
やっぱり平和なんです、日本は。

と、思いきや、今日は神戸で祖父母が孫に殺され、母親や他の人にも危害が加えられるというおぞましい事件がありました。
果てしなく起きる事件や事故、人間社会は理解しがたいことばかり。

読書で知る世界は、理解しがたい人間心理を明らかにし、読者を近づけてくれます。

今日読み終えたのは「漂白の牙」

  熊谷達也 集英社

熊谷達也の本はおもしろい。「邂逅の森」「いつかX橋で」「山背郷」「海峡の鎮魂歌」などを読みました。
けっこうはまっています。

海を舞台にしたもの、山を舞台にしたものが多く、自然の生き物に命をかけて戦いを挑む男の生き様がぐんと響きます。
強い男、強い日本が今も健在であって欲しい。

妻が野犬にくい殺される事件からオオカミと人間の関係を追っていくサスペンスです。
残虐な場面描写があるので気の弱い方には不向きです。

男性向きの本かも知れませんが、私にはこれくらい手応えがずっしりした方が読み応えがあるというもの。
しかし、残虐な場面、サスペンスは小説の中だけにしてほしいものです。

様々な人間心理に近づき、想像力を駆使できるのであれば、現実に人を殺めたりすることはできないはず。
今日の事件は悲しい現実になりました。

熊谷達也の本、次は何を読もうかな。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿