たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

鉄腕稲尾投手逝く

2007-11-14 17:52:14 | Weblog
 同年で青春時代の血を湧かせてくれた元西鉄ライオンズの稲尾和久投手が亡くなった。学生時代、行きつけのうどん屋のテレビにしがみつくようにして見たあの日のことが思い出される。昭和33年の日本シリーズで巨人に3連敗した西鉄がその後4連勝し逆転優勝した。その立役者が稲尾投手だった。しかもそれが今では到底考えられない4連投だ。さらにその中でサヨナラホームランまで打った。今も懐かしくその場面が思い出される。西鉄ファンが「神様」「仏様」「稲生様」と讃えたのも当然で、それが大きく報道されていた。稲尾氏のプロ野球界での活躍はその他でも数え切れないほどあるが、稲尾といえば先ずこのシリーズでの活躍が語り草として常に出てくる。
 当時スポーツといえば野球に大相撲それにプロレスだった。テレビもまだ家庭にまではそれほど普及していなく、行きつけの食堂や喫茶店で見たものだった。大相撲は栃錦と若乃花の大勝負に沸いたいわゆる「栃若時代」から柏戸、大鵬の「柏鵬時代」へと続く。初めて一万円札が発行され世の中の景気は徐々によくなりつつあった。あの頃は「もはや戦後ではない」といわれたようにわが国経済は高度成長に向けて蠢動していた。学生運動が盛んで、岸内閣の安保改定に反対する学生の激しい反対運動、いわゆる60年安保闘争が起こった。ことの良し悪しはともかく現在よりいろんな意味で社会に活気があった。
 高度成長が頂点に来て制度疲労に陥り衰退気味の現代社会に、あの時代の活気をもう一度よみがえらすのは至難の業なのか。


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