たそがれ縁側日記

ボケ老人の独り言

告発の是非

2007-10-11 10:59:38 | Weblog
 社会保険庁のずさんな事務処理が批判されている中で、更に社会保険庁や市町村の職員が国民年金の保険料を着服していた事件が改めて問題になっている。桝添厚生労働相は公訴時効が成立していない9市町に対し業務上横領罪で刑事告発などの検討を要請した。しかし、これに対し8市町は、これらの保険料を着服した職員はそれが発覚した時点で懲戒免職や諭旨免職処分にし、着服した保険料も弁済しているとして告発しない方針を固めた。関係市町の言い分は、着服した保険料は弁済させ、懲戒免職という社会的制裁も科しているので刑事告発まではしないというもののようである。
 これに対し怒った桝添え厚生労働相は社会保険庁に刑事告発させることにした。新聞報道によると、10月10日社会保険庁は、宮城県大崎市の元職員を、一両日中にも業務上横領容疑で宮城県警に告発する方針を固めたという。大崎市の元職員による着服は28万円のようで既に全額弁済させ、懲戒免職処分されている。
 社会保険庁のずさんな国民年金の取り扱いについて国民から集中砲火を浴びているさなか、こうした事件に対しては厳しく対応しておかないと国民から更なる批判を浴びるとして残る事件も全て業務上横領容疑で刑事告発する方針のようだ。告発した後の処分がどうなるかは検察の判断であり、社会保険庁としては告発すること自体に意味があるというわけだ。
 それにしても告発を渋る市長を見下したようにバカ呼ばわりする桝添厚生労働相の怒りをあらわにした態度もどうかと思われる。


最新の画像もっと見る