今年の春闘は昨年までとは様変わりしそうだ。輸出立国であるわが国においては海外における価格競争に勝つことが必須条件であるため、生産コストをぎりぎりまで抑制してきた。生産コストの大半は人件費であることから、これまで労働者の賃金はほとんど上がらなかった。株主配当や役員報酬の伸びに比べると労働者の賃金が余りにも抑えられすぎている。しかしそのため国内消費が伸びず景気も停滞している。ここに来て生産者団体も従来認めてこなかった賃上げを今年の春闘では容認する方向で動き始めた。しかしそれも賃上げする余力のある企業に限定されることで一律とはいかないようだ。
生産性本部の07年度新入社員の意識変化調査によると、業績・能力主義から年功序列志向への回帰、より良い会社への転職より今の会社に一生勤めることを望み、起業して独立する意欲も低減している。厳しい市場原理の中で競い合うことに疲れたのか、4半世紀前の企業風土に戻る傾向にあるようだ。
改革の波が荒れ狂った後には必ず調整場面が現れるが、それが一歩後退二歩前進にとどまらず一歩前進二歩後退になり元の木阿弥にならならなければいいが。
生産性本部の07年度新入社員の意識変化調査によると、業績・能力主義から年功序列志向への回帰、より良い会社への転職より今の会社に一生勤めることを望み、起業して独立する意欲も低減している。厳しい市場原理の中で競い合うことに疲れたのか、4半世紀前の企業風土に戻る傾向にあるようだ。
改革の波が荒れ狂った後には必ず調整場面が現れるが、それが一歩後退二歩前進にとどまらず一歩前進二歩後退になり元の木阿弥にならならなければいいが。