浅井浩氏の以下のホームページに掲載している「福祉」にかかる論述を、ずっと連続して引用している。
その第77回目。
まず、「個性」とはどう考えるべきか、それについて以下では述べる。
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【引用始め】
http://www.asai-hiroshi.jp/kosei.html
「障害」 は 「個性」 か 2009.12.25
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個性とは
個性とは、広辞苑を引用すれば、
「他人とは違う、その人にしかない性格・性質」のことであり、
その個人が有する特徴を意味します。
個人を特徴づけるものには大きく二つの要素が考えられます。
一つは、人の背格好などのように形として見える有形の要素です。
もう一つは、その人に特有なものの見方や考え方、
感情表現、表情や動作(しぐさ)などのような無形の要素です。
つまり人の個性とは、素質的なものも含め、
その人の生きる(成長発達する)過程で培われる有形、無形の要素が
かかわり合い絡み合って形成されるものと考えてよいと思います。
【引用終わり】
***************************************************
個性とは、個人の有する特徴である。
有形のもの、無形のものがある。
見えやすいもの、見えにくいものと言い換えることができる。
「障がいは個性」と考えるとすれば、見えやすいものも見えにくいもの含めて考えるべきということになる。
個性とは、その人全体を捉えての考えかたである。
そうなると、極端な言い方をすれば、殺人者は個性だともなりうる。
これでは世の中に受け入れられない。
ところで、次のようなショックな報道がある。
自閉症児は迷惑をかけるから「安楽死」をなんて手紙が投函された。
カナダの話。
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【引用始め】
http://www.cnn.co.jp/world/35036263.html?google_editors_picks=true
自閉症児に「安楽死」要求する手紙、送り主の訴追検討 カナダ
2013.08.22 Thu posted at 15:23 JST
自閉症児の家族に対し引っ越しや子どもの安楽死を求める手紙が送りつけられた
自閉症児に「安楽死」要求する手紙 カナダ(CNN) カナダのオンタリオ州で、自閉症児の家族に引っ越しや子どもの安楽死を要求する手紙を送った人物に対し、検察が刑事訴追を検討している。地元警察が22日までに明らかにした。
警察によれば、検察は手紙の内容について「ヘイトクライム(憎悪犯罪)には達していない」と判断したものの、他の罪状での立件を検討しているという。送り主はまだ特定されておらず、警察は情報提供を呼びかけている。
手紙は「いらだつ母」と名乗る人物から送られたもので、自閉症のマックス・ベグリーさん(13)について「あの子が外にいるときに起こす騒音はひどい! うちの正常な子どもたちはとんでもなくおびえている!!!」「あの子の体の発育の遅れていない部分を取って寄付すべきだ」などと書かれていた。
手紙の主はべグリーさん一家に対しても、「お宅の野生動物みたいな子どもと一緒に森の中でトレーラー住まいをしろ」と述べ、「引っ越すか、子どもを安楽死させるかしろ」と要求。そうすれば「私たちはみんな快適に暮らせる」と言い放った。
この手紙はマックスさんの自宅から15分ほど離れた祖母の家に届けられた。父親のジェームズさんによると、マックスさんは週に3~4回、祖母の家を訪れるという。
ジェームズさんは「こんなことを考えるだけでなく、書いて郵送するほど病んでいる人がいるなら、その人こそ危険人物だ。私たちはみんな不安に思っている」と語る。
この手紙は社会の大きな反発を招き、近所の人々は抗議のデモを行った。ジェームズさんによれば、マックスさん本人は何が起きたか正確には分からず、「みんなに注目されて興奮している」という。
【引用終わり】
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弱者に対する極端な誹謗中傷である。
30年前の話だが、私の経験である。
自閉症学級の畑仕事の学習で住宅地にある空き地をある人より好意によって借りていた。
月に何回かそこに学級の子どもたちを連れて出かけた。
時々、子どもがいなくてなって探すこともあった。
仕事に飽きてふらふらと近所を歩き回っていたりしたことも確かにあった。
そんなに遠くまで行っているわけでなかった。
近所で問題を起こしたわけでもない。
ずっとあとから、聞いた話なのだが、自閉症の子どもたちが畑に来ると、近所の人たちは小さい子どもを外に出さないようにしていたという。
なにかあったら大変と思っていたのだという。
確かに、ぴょんぴょんはねまわったり、大声上げる子どももいた。
なにか奇異なものとしてみていたのだろうなあと思う。
障害に対する理解啓発といっても簡単でない。
でも、カナダの手紙による「安楽死」まで求めることは行き過ぎなんて言うものじゃない。
差別解消法ができた。
法律が適用されなければならない事例が多いことがいい訳でない。
極端な事例の予防になればいい。
(ケー)
その第77回目。
まず、「個性」とはどう考えるべきか、それについて以下では述べる。
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【引用始め】
http://www.asai-hiroshi.jp/kosei.html
「障害」 は 「個性」 か 2009.12.25
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個性とは
個性とは、広辞苑を引用すれば、
「他人とは違う、その人にしかない性格・性質」のことであり、
その個人が有する特徴を意味します。
個人を特徴づけるものには大きく二つの要素が考えられます。
一つは、人の背格好などのように形として見える有形の要素です。
もう一つは、その人に特有なものの見方や考え方、
感情表現、表情や動作(しぐさ)などのような無形の要素です。
つまり人の個性とは、素質的なものも含め、
その人の生きる(成長発達する)過程で培われる有形、無形の要素が
かかわり合い絡み合って形成されるものと考えてよいと思います。
【引用終わり】
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個性とは、個人の有する特徴である。
有形のもの、無形のものがある。
見えやすいもの、見えにくいものと言い換えることができる。
「障がいは個性」と考えるとすれば、見えやすいものも見えにくいもの含めて考えるべきということになる。
個性とは、その人全体を捉えての考えかたである。
そうなると、極端な言い方をすれば、殺人者は個性だともなりうる。
これでは世の中に受け入れられない。
ところで、次のようなショックな報道がある。
自閉症児は迷惑をかけるから「安楽死」をなんて手紙が投函された。
カナダの話。
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【引用始め】
http://www.cnn.co.jp/world/35036263.html?google_editors_picks=true
自閉症児に「安楽死」要求する手紙、送り主の訴追検討 カナダ
2013.08.22 Thu posted at 15:23 JST
自閉症児の家族に対し引っ越しや子どもの安楽死を求める手紙が送りつけられた
自閉症児に「安楽死」要求する手紙 カナダ(CNN) カナダのオンタリオ州で、自閉症児の家族に引っ越しや子どもの安楽死を要求する手紙を送った人物に対し、検察が刑事訴追を検討している。地元警察が22日までに明らかにした。
警察によれば、検察は手紙の内容について「ヘイトクライム(憎悪犯罪)には達していない」と判断したものの、他の罪状での立件を検討しているという。送り主はまだ特定されておらず、警察は情報提供を呼びかけている。
手紙は「いらだつ母」と名乗る人物から送られたもので、自閉症のマックス・ベグリーさん(13)について「あの子が外にいるときに起こす騒音はひどい! うちの正常な子どもたちはとんでもなくおびえている!!!」「あの子の体の発育の遅れていない部分を取って寄付すべきだ」などと書かれていた。
手紙の主はべグリーさん一家に対しても、「お宅の野生動物みたいな子どもと一緒に森の中でトレーラー住まいをしろ」と述べ、「引っ越すか、子どもを安楽死させるかしろ」と要求。そうすれば「私たちはみんな快適に暮らせる」と言い放った。
この手紙はマックスさんの自宅から15分ほど離れた祖母の家に届けられた。父親のジェームズさんによると、マックスさんは週に3~4回、祖母の家を訪れるという。
ジェームズさんは「こんなことを考えるだけでなく、書いて郵送するほど病んでいる人がいるなら、その人こそ危険人物だ。私たちはみんな不安に思っている」と語る。
この手紙は社会の大きな反発を招き、近所の人々は抗議のデモを行った。ジェームズさんによれば、マックスさん本人は何が起きたか正確には分からず、「みんなに注目されて興奮している」という。
【引用終わり】
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弱者に対する極端な誹謗中傷である。
30年前の話だが、私の経験である。
自閉症学級の畑仕事の学習で住宅地にある空き地をある人より好意によって借りていた。
月に何回かそこに学級の子どもたちを連れて出かけた。
時々、子どもがいなくてなって探すこともあった。
仕事に飽きてふらふらと近所を歩き回っていたりしたことも確かにあった。
そんなに遠くまで行っているわけでなかった。
近所で問題を起こしたわけでもない。
ずっとあとから、聞いた話なのだが、自閉症の子どもたちが畑に来ると、近所の人たちは小さい子どもを外に出さないようにしていたという。
なにかあったら大変と思っていたのだという。
確かに、ぴょんぴょんはねまわったり、大声上げる子どももいた。
なにか奇異なものとしてみていたのだろうなあと思う。
障害に対する理解啓発といっても簡単でない。
でも、カナダの手紙による「安楽死」まで求めることは行き過ぎなんて言うものじゃない。
差別解消法ができた。
法律が適用されなければならない事例が多いことがいい訳でない。
極端な事例の予防になればいい。
(ケー)