山形県手をつなぐ育成会 日々徒然なること

育成会の事、関係ないことも勝手につぶやきます

「知的障害者理解と権利擁護」 警察版

2015年06月10日 | 権利擁護
さて、今日はもう一つ投稿です!
全国手をつなぐ育成会連合会 権利擁護センターで作った冊子が届きました。

知的障がい者は、その障がい特性により犯罪に巻き込まれたり、犯罪を犯したり
ということが少なくありません。
刑務所の中に服役している人の中にも知的障がい者が多くなっているそうです。
冊子の中に書いてありましたが、新受刑者の23%の人がIQ70未満といわれており、
ボーダーと言われるIQ80未満まで広げると46%にもなるそうです。

どうしてそんなことになっているのでしょう。

実際に犯罪を犯した人のほとんどは不起訴・起訴猶予・
略式手続による罰金で終了し、公判請求されるのは7%に過ぎないのだそうです。

ではどうして知的障がい者の受刑者が多いのか・・・
問題は、軽微な犯罪を何度も繰り返していることにより
実刑が課せられていることが多いようです。

執行猶予になる人たちは、財力(被害弁償)、人脈(身元引受人)、知能(謝罪表現)
がある人、つまり家族や仕事があり、経済的に豊かで、弁護士に頼みやすく
被害弁償で示談を得やすく、コミュニケーション能力がたかくて
自己弁護や必要な謝罪ができる人たち。
≪「2円で刑務所、5億で執行猶予」浜井浩一-2009年≫

つまり、自分を守ることが苦手で、軽微な犯罪を起こしてしまい
同じ行動を繰り返す、家族の支援が弱い知的障がい者は
実刑になってしまうという事だそうです。


見出しを貼りましたが、見にくいですね・・・
第1章 共通理解のために
第2章 警察に「知ってほしい」こと
第3章 親として「知っておきたい」こと
第4章 連携先・さまざまな活動例・資料等

となっています。

第4章には、滋賀県警察官研修への協力として
2012年の「取り調べの可視化」以前の2010年から
育成会の役員が、警察学校の「新任警察官研修」等で、
知的障害に対する理解を求めてお話をさせていただいていることが載っていました。


軽微な罪を重ねて実刑判決をうけている知的障がい者が多い
ということが分かりましたが、はたして刑務所に入ることで
知的障がい者の更生ははかれるのか?という事だと思います。
刑務所に入れば、法を守ることを理解するようになれるのでしょうか?

「共通理解」のところには、
刑罰?福祉?どちらが知的障がい者のためになる?
との見出しもあります。
本人の更生になり、社会も理解するにはどうすればいいのかを
考える事ができるように書かれている冊子です。


さて、全国手をつなぐ育成会連合会 権利擁護センターからの通達ですが
この冊子を県内の警察署へ、各市町村の育成会の方が直接訪問し、
冊子の趣旨を説明して渡すようにとの事です。

という事で、さっそく県手をつなぐ育成会では、本日、佐々木副理事長と黒木事務局長が
山形県警察本部にお伺いし、担当の方とお会いして冊子をお渡しする段取りをとりました。

今後、各警察署がある山形市、上山市、天童市、村山市、寒河江市、尾花沢市、新庄市
庄内町、酒田市、鶴岡市、長井市、小国町、南陽市、米沢市、
の各育成会あてに
冊子2部(1部を警察署に、残りの1部は育成会用)と共に依頼書をお送りいたしますので、
各警察署に訪問し、冊子の説明と共に担当の方にお渡しいただきたいと思います。

なお本日、佐々木副理事長と黒木局長が県警察本部にお伺いした際に、
各警察署のどの部署に行けば対応していただけるのかをお聞きしてくるつもりでおります。
その情報をもとに警察署への訪問をお願いいたします。


ご訪問ありがとうございます(F)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。