山形県手をつなぐ育成会 日々徒然なること

育成会の事、関係ないことも勝手につぶやきます

利用者本位の支援と障害者虐待防止

2015年07月11日 | 権利擁護
なんか見出しだけ見ると、まるで愛泉会の井上常務か
庄司園長のブログと間違えそうですが(´・ω・`)
(F)の書き込みです(*´з`)

アレンジフラワー1


国立のぞみの園さんからニュースレターを送っていただいております。
今回送っていただいたニュースレターの見開きを読んで驚きを隠せませんでした。
それはなぜかというと、のぞみの園で発生した虐待と疑われる事案を
このブログの見出しと同じ題名で遠藤理事長が書いていらしたからです。

施設というものはどうしても、自分のところで起こった不適切な事案は
霞がかかったようにしか話をしないものだと(私の偏見です)思っていたので
驚きが大きかったのかもしれません。


まず、支援の原点から書かれておりました。
要約して引用します。
そもそも支援の原点は、利用者の人権を擁護することですが、入所支援については、
1.外部の人の目が届きにくいこと
2.一人ひとりの利用者のニーズに丁寧に対応するには職員体制が必ずしも十分でないこと。
3.先輩職員の不適切な支援がそのまま受け継がれるおそれがあること。
4.職員の専門性が低いと利用者の問題行動を力で制止しがちになること。
など、障害者虐待が発生する素地があると考えられることがあることから、
障害者虐待防止について十分に配意する必要がある。

3.を読んだとき、千葉県袖ケ浦の虐待死亡事件を思い出して吐き気がしました。

そして、実際に起こった不適切な事案の内容に入っています。
生活寮の一つにおいて、車いすを揺らして入浴したいことを伝えていた利用者の頭をA職員が叩いているところを目撃したとしてB職員が上司に報告したが、叩いたとされるA職員は転倒回避のため頭を押さえていたと主張した事案です。
このような事案が発生した場合は、障害者虐待防止法に基づき市町村への通報が必要と考えられますが、現場のあいまいな判断などのために高崎市への通報が半年以上も遅れる事態になりました。


その後、のぞみの園さんでは、第三者委員会を設置したり、
職員への事案の説明と虐待防止に関する職員研修を全職員対象に
何度も行っているようです。

そして、通報をうけた高崎市は、障害者総合支援法に基づき
のぞみの園の監査を実施し、その結果を通知してきたようです。

報告書は5ページにもわたってあったようですが、
要約すると「虐待の事実があったかどうかの認定はできなかった」が、
利用者の人権擁護や虐待防止などに関する取り組みが不十分であるので
研修などを通じて職員の人権意識を高めるとともに利用者支援の知識や
技術の向上を図ること、職員の利用者支援に対する相談および援助の
体制を整えるなど、人権侵害を防止する体制や手法を講じること、
などと共に、「虐待と疑われる事例を発見した時は、速やかに通報してください」
という指摘もあったそうです。
これは、事案が起こってから6ヶ月以上も通報が遅れていたからのようです。

読んでいるうちに、いろいろな感情が渦巻いてきました。
強度行動障害の人の支援について、他施設に対し研修会を開催するほどの
のぞみの園でも、虐待と疑われる行為が起こってしまうのだ、という残念な思いと
どの程度に利用者の頭を叩いたのかは解りかねますが、その行為を見つけたら
きちんと上司に報告することができる職員がいること。
それでも現場サイドの曖昧な対応で通報が半年もされなかったとこ。
また、その程度(どれくらいの感じで叩いたのかは解りませんが)でも、
たとえ半年遅れたとしても高崎市に通報したということ。

これを読むだけで、同じ施設内でも様々な人のさまざまな思惑が
ぐるぐると駆け巡っていたのだろうと推測できます。

また、第三者委員会からは、この事案の他にも、
同じ時期に同じ生活寮で発生した事案も検討対象とされたそうです。
その事案もご紹介します。
利用者が食べ物をわしづかみにして口に入れたため
A職員が喉詰めをしないようにとっさに食べ物を叩き落とそうとしたところ、
利用者の頬を叩いてしまった



う~ん、利用者の家族という同じ立場の私は、このA職員は危険な気がしますが・・・
皆さんはどう思います?
車いすを揺らしている利用者の転倒防止なら、頭ではなく車いすを押さえて欲しいですし、
食べ物を叩き落とすなら、顔ではなく手や腕を押さえればいいのではないでしょうか。

いずれにしろ、施設内で起こった「不適切な支援の事案」を隠さず、
潔く公にしてくれたのぞみの園は、これからもっと良い支援をしてくれる施設になると思いますし、
なってもらわなければならないと思います。

とりとめなくダラダラと書いてしまいましたが、
どうしても閉鎖的になってしまう施設のなかを、
いかに風通しよくすることができるのか
私たち親も考えないといけないのかもしれません。
支援の大変な子を見てもらっているのだから少々のことがあっても何も言えない、
という考えを変えていかないとならないのかもしれませんね。


ご訪問ありがとうございます(F)


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