山形県手をつなぐ育成会 日々徒然なること

育成会の事、関係ないことも勝手につぶやきます

障がい者を総合的に支援するとは

2013年09月09日 | 福祉用語
 浅井浩氏の以下のホームページに掲載している「福祉」にかかる論述を、ずっと連続して引用している。
 その第94回目。

 新法「障害者総合支援法」とは、障がい者の生活を総合的に支援することである。
 障がい者の一生をいかに支援するかが問われる。
 そうしたことができる法律になっているか。
 その危惧が以下に述べられている。
    
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【引用始め】

http://www.asai-hiroshi.jp/doukou.html
   
「障害者自立支援法に関する動向

  2011.1.15作成/ 2013.7更新

 「障害」をどのようにとらえ、
 障害をもつ人の「福祉」をどのように考えるかということが
 基本的には大切なわけですが、

 人の暮らしという視点でいえば、どのように暮らすか、
 どのように暮らせるかということは
 障害の有無には関係なく誰にとっても重要なことだと思います。

 実情を無視した法律を施行すれば当然無理や混乱が生じます。

 障害者自立支援法による新事業体系への移行が
 なぜ順調に行かずに現在に至ったか
 についての思慮ある政策であってほしいと思います。
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障害者の生活を総合的に支援するということは

 「自立支援法を総合支援法という法律名に変えて、
 基本理念を新たに掲げたので、自立支援法は廃止になる」
 という言い分は子供だましのようです。
 基本理念を新たに掲げたということは、
 障害者自立支援法は理念なき法律だったということになると思います。

 新たに掲げた基本理念とは、「日常生活又は社会生活の支援は、
 全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、
 相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、
 障害児者が生活を営む上で障壁となるものの除去に資することを旨とし、
 総合的かつ計画的に行わなければならない」 というような内容です。

 うがった解釈をすれば、確たる理念もないままに法律名に
 「自立」 や 「福祉」 ということばを使用するのはやめて、
 共生社会の実現に向けて障害者の生活を総合的に支援する
 法律に改正したということを強調しているようです。

 しかし障害の有無にかかわらず人それぞれの人生があるわけですから、
 それがかけがいのないものとして尊重されなければ
 共生社会の実現などありえません。
 重要なことは一体どのように尊重するのかということです。

 障害児者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するというのであれば、
 その日その時の目先の支援だけでなく、
 その大前提として、人の一生をどのように考えるか
 ということがなければなりませんし、それが重要です。

【引用終わり】

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 以上の論述において、今回の総合支援法に対する危惧の念を述べている。
 障がい者一人一人が尊重される社会づくりに貢献するものになるのか。
 障がい者に対する一生をみすえた支援のあり方がこの法律で可能であるか。
 こうした心配は直ぐ明確になるものでない。
 それよりも、この法律を実際にどう活用してゆくかである。
 活用してゆくことで、使い勝手が悪いとなればそれを具体的に指摘することだ。
 共生社会づくりといっても、法律だけで解決できるものでない。
 日々の生活が障がい者にとっていかに満足のゆくものにするのかといったことからはじめるしかない。
 (ケー)


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