阪神は獲得を目指している前ヤンキース傘下３Ａの福留孝介外野手（３５）に対して、既に提示した基本条件を上限とし、これ以上の金銭闘争には応じない方針を打ち出した。関係者の話を総合すれば、阪神側の条件は３年目は球団が選択権を持つ３年契約で、１年単位では満額で出来高払いを獲得した場合に２億円に届く内容とみられるが、福留側の希望とは大きな開きがあるという。
中村勝広ＧＭはこの日「ボールは双方が持っている」と説明した上で「マネーゲームはしません」と強調。出来高のハードルを下げるなどの譲歩案を検討しつつも、条件面で折り合わなければ、獲得断念もやむなしという方針が球団内で固まった。
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楽天が米大リーグ、ヤンキースからフリーエージェント（ＦＡ）となっていたケーシー・マギー内野手（３０）を獲得することが２０日、分かった。複数のメジャー関係者が明らかにした。すでに大筋で合意し、週明けにも球団から発表される。メジャー通算４３４本塁打のアンドリュー・ジョーンズ外野手（３５）に続き、同６１発のマギーの加入で打線は大幅強化。今季リーグ４位からの逆襲態勢が整ってきた。
楽天ファンに少し早いクリスマスプレゼントが届く。底冷えの仙台に、ホットなニュースが飛び込んできた。複数のメジャー関係者が「楽天とマギーが大筋で合意した」と明らかにした。メジャー通算４３４発のＡ・ジョーンズに続く補強ポイントは一塁を守れる右の強打者で、調査に乗り出していた巨人などとの争いを制した。
マギーはブルワーズ時代の２０１０年に２３本塁打を放つなど、メジャー通算６１本塁打。０９年９月１２日のダイヤモンドバックス戦では新人選手として球団タイ記録となる１試合６打点を記録し、同年はリーグの新人で最多となる６６打点を挙げた。
今季は７月下旬にパイレーツからヤンキースへ移籍。左手首を骨折した主砲アレックス・ロドリゲス（３７）、左ふくらはぎを痛めたマーク・テシェイラ（３２）両内野手に代わって一塁と三塁を守り、ア・リーグ東地区制覇に貢献した。
楽天の今季のチーム本塁打は、１２球団最低の５２本。本拠地のＫスタ宮城では、わずか１９本に終わった。総得点はリーグ４位の４９１点で、打線の強化が急務だった。球団は今季在籍したフェルナンデスら４人の外国人野手を全員解雇し、強打者の獲得を目指してきた。
来季は相手投手が息をつけない打線に生まれ変わる。１番は今季５４盗塁でタイトルを獲得した聖沢。３番にスイッチヒッターの松井、４番Ａ・ジョーンズ、５番マギーと続き、下位にも成長株の牧田、銀次らが控える。これにプロ７年目で初本塁打をマークして４番も打ちながら、シーズン終盤に左膝を負傷した枡田が復帰すれば、打線の幅が広がる。
星野監督は「キャンプの時点で、これでは勝てないと正直思った。このオフは球団がいい補強をしてくれている」と公言している。本拠地は観客席の増設など総工費４億円をかけて「ボールパーク」としてリニューアルされ、ファンの後押しも増える。３年目を迎える星野楽天が、当面の目標に掲げるクライマックスシリーズ進出へ向けて着々と準備を進めている。
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