あなたは、このカモメマークに見覚えはあるでしょうか?

バブル期に札幌市内のビルの屋上に、このマークがついているビルが多数ありました。
カブトデコム株式会社
本社を札幌に置く、建設会社でした。
昭和46(1971)年に、創業者がスコップ6丁と社員二人で始めた兜建設を興したのが始まりです。
小規模な土木工事を請け負っていましたが、後にマンション分譲事業などの建築事業も始めます。
バブル景気、真っただ中の昭和63(1988)年にカブトデコムに社名変更し、子会社のエイペックスが
洞爺湖を望む高台にホテルエイペックス洞爺 (現・ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ)の
建設を始めます。1993年には札幌の中心部に本社ビルを建設。

急速に会社が成長した背景には、北海道拓殖銀行(たくぎん)の存在がありました。
しかし、バブル期の過剰な投資がバブル崩壊と共に不良債権化し、1000億円を超える負債を抱えます。
1997年に北海道拓殖銀行が経営破綻。翌年にエイペックスが自己破産。2001年に本社ビル売却と急速に
坂道を転げ落ちるように事業収入が減少。細々と会社は存続するも、2013年2月28日に解散を決議。
負債総額は5061億円。
5000億円という数字ですが、テレビドラマ・半沢直樹で東京中央銀行が債権放棄を要求された500億円の10倍です。
たとえが判りにくいですね、すいません…。
カブトデコムという社名は、創業時の社名であるカブト(兜)にDevelopment(開発)・Construction(建設)・
Management(経営)の頭文字DECOMを組み合わせたものだそうです。
と、グダグダ言っているワタクシですが、カブトデコムの株主でした。

上場廃止後に某オークションでカブトデコムの株券が出品されていて100株券を3000円だったか
5000円で購入しました。(現在は、未公開株は出品禁止です)
株主総会の案内が来て、総会に面白半分に出席したら出席した株主は3名でした(社長は総会に欠席)。

札幌市中央区 すすきのの外れに現在もカモメが3つ飛んでいます。
(現在はビル名も異なり、マークだけ残されているものと思われます。)